高校入学式の翌日、桜の木の下で出会った少年・語木璃一と、死のうとしても天変地異で失敗する少女・なゆたを中心に進む、奇妙な恋愛物語です。舞台は現代の高校とその周辺で、日常の風景に、首吊り失敗や不可解な現象が入り込む構成になっています。璃一はなゆたに強く惹かれ、なゆたは死を試み続けるという、すれ違いを含む関係が物語の軸です。二人の会話と行動を通して、恋愛、執着、死への志向、そして結婚の申し出が交錯する形で展開します。1巻完結の単巻作品として、出会いから関係の輪郭までを一冊でまとめています。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 死ねない少女とストーカー少年という、強い引きのある設定が目を引く。
- 重いテーマを扱いながら、会話や語り口は軽妙で読みやすい。
- ずれた2人の掛け合いが、妙に微笑ましくて印象に残る。
- キャラクターの立ち方がよく、Kやヒロインに好感を持つ声がある。
- 先が読みにくい展開や、ラノベらしい捻りを楽しめる。
こんな人におすすめ
- ひねりのあるライトノベルや、少し変則的な青春ものが好きな人。
- 死生観や喪失感を、重すぎないテンポで読みたい人。
- キャラ同士の会話劇や、奇妙な関係性を楽しみたい人。
- 伏線よりも勢いと意外性を重視する読者。
- ガガガ文庫系の尖った作風に慣れている人。
人を選ぶポイント
- 終盤の急展開や超展開に置いていかれる可能性がある。
- 伏線の薄さや説明の後出し感が気になる読者には合いにくい。
- 途中までの雰囲気と後半の印象がかなり変わる。
- 文章のノリや寒さを感じる人には相性が悪い。
- どんでん返しの受け止め方で評価が大きく割れる。
テンポ・読後感
- 前半はふわふわした軽さがあり、重い題材でもすっと読める。
- 会話のテンポは軽快で、独白も読み進めやすい。
- 中盤まではコメディ寄りの空気が強い。
- 後半で空気が一気に変わり、唐突さや混乱を覚えやすい。
- 余韻はあるが、爽快感よりも「振り回された感」が残りやすい。
キャラクターへの評価
- なゆたは死に向かう姿勢が強く、純粋さや危うさが同時に印象に残る。
- 主人公はストーカー的で変わり者だが、軽妙な語りで読みやすい。
- Kは不器用さや胡散臭さを含めて、妙に存在感がある。
- ヒロインや周辺人物は魅力的だが、行動理由に引っかかる場面もある。
- キャラの奇抜さは評価されやすく、立ち位置の面白さが作品の推進力になっている。
巻一覧
この巻のあらすじ
ここには海より深い愛がある。
高校入学式の翌日、語木璃一は登校途中、八重桜の木の下で、一人の少女に出会った。璃一と同じ高校の制服を着た女子生徒。長くふわりとした髪を持つ小柄なその少女は、危なっかしく青い自転車の荷台の上に立ち、頭上へと手を伸ばし、桜の太い枝に荒縄をくくりつけている。それを見て璃一は思った。
「ひょっとしてこれは。首吊りってやつですか」
しかしそのあまりの容姿の美しさに、璃一は彼女が荒縄を首に装着するのをただ静かに見守っていた。やがて桜の花びらが降り、少女が宙に浮かんだ、と、同時にぶちんとものすごい音がしてそのまま落下した。彼女は「げうー」と言いながら、こんな悪態をついた。
「もう百二十二回め! また首吊りに失敗! これはもう呪われてるといってもいいんじゃないかな!」
自殺を試みようとするとなぜか天変地異が巻き起こり、どうしても死ねない少女・なゆた。そんな少女に一目惚れして延々とストーキングする少年・璃一。なゆたは天に誓う。
「いつか必ず死んでみせるの!」
そんななゆたに璃一は叫ぶ。
「ぼくと結婚してください!」
桜の下で巡りあい「括る繰る」でクルクル回る少年少女の不思議な恋物語!
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
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