東京での会社勤めを終え、故郷の金沢へ戻った24歳の玉緒は、亡くなった祖母の書斎で古い万年筆を見つける。そこに宿っていたのは、ペン先のような尾をもつ黒猫姿のつくも神・マネだった。マネは、祖母が残した小説を完成させてほしいと玉緒に頼む。その原稿は、金沢の伝統工芸や身近な道具に関わるつくも神たちを扱う物語だった。玉緒はマネとともに街へ出て、神社や古書店、路地裏などを訪ねながら、物や場所に残る思いをたどる。祖母の書き残した断片を追う流れの中で、金沢という土地と、そこに集まる人と道具の結びつきが見えていく。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 金沢の町並み、名所、店、食べ物が細かく出てきて、地元感と旅情が強い。
- 付喪神たちの見た目や性格がそれぞれ個性的で、黒猫姿の万年筆の相棒が特に印象に残る。
- 気弱な主人公が故郷で少しずつ前に進む流れが、やさしく読みやすい。
- 物や工芸に宿る思いを扱うため、日常の中にしみる温かさがある。
こんな人におすすめ
- 金沢を舞台にしたご当地要素を楽しみたい人。
- ほのぼの系のあやかし・付喪神ものが好きな人。
- 猫モチーフや文具モチーフのキャラクターに惹かれる人。
- 重すぎない、やさしい雰囲気の物語を読みたい人。
人を選ぶポイント
- 物語の広がりや山場は控えめで、物足りなさを感じやすい。
- 付喪神まわりの掘り下げが薄いと受け取られやすい。
- 金沢の名所や名物の紹介が多く、説明的に感じる場面がある。
- 金沢弁の表記に読みづらさを覚える人がいる。
テンポ・読後感
- 全体は穏やかで、起伏の少ない日常寄りの進み方。
- さらっと読める軽さがあり、読後感はほっこり寄り。
- しみじみした温かさと、ご当地案内の楽しさが同居する。
- 先の展開をもっと読みたくなる余韻を残す。
キャラクターへの評価
- 万年筆の黒猫の付喪神マネがかわいく、相棒役として好感が強い。
- 主人公は気を遣いすぎる性格で、もどかしさと応援したさが両方ある。
- 鴇はツンデレ気質として気に入られやすく、続きが気になる存在。
- つくも神たちは姿も性格もばらつきがあり、にぎやかさを作っている。
巻一覧
金沢つくも神奇譚 〜万年筆の黒猫と路地裏の古書店〜
この巻のあらすじ
お疲れ社会人の玉緒(二十四歳・空気読み過ぎ系女子)は、馴染めない会社をあることがきっかけで退職し、東京から地元・金沢に帰還した。
そんな折、小説家だった亡き祖母の書斎で、古い万年筆を見つける。
万年筆に憑いていたのは、 尻尾がペン先みたいな黒猫姿のつくも神・マネだった。
マネは玉緒に、祖母の書き残した小説を完成してほしいと頼む。 その小説は、金沢の伝統工芸品に関わりをもつ、つくも神たちを巡る話だった。
金沢の街を舞台に、様々な物に憑いているつくも神たちと人間の想いを、玉緒は相棒の万年筆猫と共に紡いでいく。 序章 一章 万年筆の黒猫 二章 神社の童の願い事 三章 路地裏の古書店 四章 十三夜の宴 終章
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