大正期の帝都を思わせる街を舞台に、贄として人ならざる者が見える力を持つ少女・珠と、口入れ屋を営む銀市が、失踪事件や妖怪に関わる出来事へ向き合う和風伝奇シリーズ。珠は住み込みで働きながら、人と妖のあいだで起きる事件に関わり、銀市は自らの過去や力の問題を抱えています。物語は二人の生活と事件対応を軸に、周囲の人物や妖怪との関係を広げつつ進みます。後半では、特異事案対策部隊や封印された世界、故郷探しなどが加わり、舞台と関係者の範囲が広がっていきます。続編として、珠と銀市の関係や人と妖の共存をめぐる流れが段階的に描かれます。外伝・短編の情報はありません。 珠は寒空の帝都で不思議な髪色の男に救われる。これが運命の転換点だったーー。■□■
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 珠と銀市の距離が少しずつ縮まる過程が丁寧で、恋愛の進み方にじれったさと高揚感がある。
- 妖や半妖、龍神まわりの設定が和風伝奇として魅力的で、掛け軸の中や信州・軽井沢など舞台の切り替えも印象に残る。
- 珠の感情や表情が増えていく成長が見どころで、受け身だった彼女が自分の意思を持ち始める流れが強く支持されている。
- 銀市の不器用な優しさや葛藤、周囲の妖たちの個性が物語に温度を与えている。
- 事件や伏線の回収、過去話の掘り下げがあり、巻を追うほど読み応えが増す構成になっている。
こんな人におすすめ
- ゆっくり進む恋愛と心情描写を楽しみたい人。
- 和風ファンタジー、妖怪もの、半妖設定が好きな人。
- 主人公の成長や自己肯定感の回復を追いたい人。
- じれじれした関係やムズキュン展開が好みの人。
- 連作で少しずつ謎が明かされるシリーズを追うのが好きな人。
人を選ぶポイント
- 恋愛の進行はかなり亀ペースで、すぐに大きく動く展開を求めると物足りない。
- 巻によっては前巻までの内容を覚えていないと入り込みにくい。
- 台詞回しや文章のクセが気になる人には合わない場合がある。
- 事件の全体像より心情や関係性の比重が高く、派手なアクション重視だと印象が薄い。
- 伏線が丁寧なぶん、驚きより積み上げを楽しむ読み方に向いている。
テンポ・読後感
- 全体はしっとりした和風伝奇で、穏やかさの中に不穏さが差し込。
- 日常のやり取りはやさしく、要所でハラハラや切なさが強まる。
- 巻を重ねるほど感情の密度が増し、関係性の変化が大きな読みどころになる。
- 事件の緊張感より、心の揺れや余韻を味わうタイプの読後感。
- 甘さと不安が同居していて、ムズキュン寄りの空気が強い。
キャラクターへの評価
- 珠は最初の受け身な印象から、意志を示し、気持ちを言葉にしようとする成長が目立つ。
- 銀市は優しく頼れる一方で、自制や葛藤を抱えた不器用さが魅力として受け止められている。
- 瑠璃子や御堂、豊房、アダムなど脇役も個性が立っていて、物語の彩りになっている。
- 珠と銀市は互いに影響し合う関係として見られ、片方だけでは進まない距離感が印象的。
- 珠璃やアダムには不穏さや読めなさがあり、今後の動きへの関心が強い。
巻一覧
この巻のあらすじ
■□■珠は寒空の帝都で不思議な髪色の男に救われる。これが運命の転換点だったーー。■□■
寒空の帝都に放り出された珠。彼女の窮地を救ったのは、不思議な髪色をした男・銀市だった。 口入れ屋の旦那である銀市の厚意で、珠は住み込みで働くことに。感謝する珠だが"人ならざる者"がみえて贄とされた過去により、上手く感情を表せない。一方の銀市も複雑な境遇のようで……だからこそ珠を思いやってくれる。 恩に報いるため健気に勤める珠は、店でも信頼を得て平穏を知る。しかし、帝都で続く少女の失踪事件に否応なく巻き込まれーー。秘密を抱える珠と銀市が、お互いの居場所を見つけるまでの浪漫綺譚。 序 章 求職乙女と口入れ屋 第一章 後輩乙女と先輩指導 第二章 助手乙女と初仕事 第三章 懸命乙女のお手伝い 第四章 生贄乙女と恩返し 終 章 贄の乙女の願いごと
この巻のあらすじ
珠は窮地を救ってくれた男・銀市の店で健気に勤めている。 ある偶然から、珠は以前の勤め先の華族令嬢と再会。友人と呼べる初めての関係に戸惑いながらも、珠は令嬢を通じて少女の"普通の幸せ"を知っていく。銀市はそんな少女を優しく見守り、ときに助言し、彼女の成長に寄り添っていた。 しかし朗らかに見えた令嬢も、華族の娘ならではの哀しさと決意を抱えていた。友人として彼女を助けたいと願う珠に、銀市はーー。 同時に、華族子弟にまつわる"人ならざる者"の事件の裏で、銀市の過去に関わる闇がうごめき……。 序 章 休暇乙女の宿題 第一章 勉学乙女のお知り合い 第二章 付き添い乙女とお友達 第三章 春風乙女の秘密事 第四章 義太夫乙女の心意気 第五章 消沈乙女の切望 終 章 乙女の余暇の過ごし方
この巻のあらすじ
■大重版が続く超人気シリーズ、待望の第3巻!!■
七夕の頃。銀市(ぎんいち)と旧知の神使・灯佳(とうか)を助けた珠(たま)は、礼と称してなぜか五歳の姿にされてしまう。望んでいない"礼"に困惑するが……? 時をあわせたように、神隠しの噂が店に持ち込まれる。珠は子ども姿でも役に立ちたいと努め、解決の糸口を見出す。しかし同時に、幼い体に引きずられ、独りではままならぬ感情と経験を噛みしめる。 人に上手く頼れぬ彼女に、銀市たちの慈しみが注がれーー自覚したのは、温かな気持ち。 一方その背後では、隠し神の噂を皮切りに、銀市や珠を巻き込む哀しい昔物語が蘇りつつあった。
■スクウェア・エニックス「マンガUP!」にて、コミカライズも好評連載中!(2021年10月時点)■ 序 章 思案乙女と白昼夢
第一章 乙女と旧知と恩返し
第二章 童心乙女の遊び方
第三章 恐慌乙女と手当て
第四章 焦燥乙女の選択
第五章 朧と霞と我が儘乙女
終 章 芽ぐむ乙女と秘める者
この巻のあらすじ
●〇●待望のシリーズ4巻!●〇●
勤め先の先輩である瑠璃子(るりこ)が出奔してしまったーー。折しも、口入れ屋・銀古(ぎんこ)の繁忙期。珠(たま)は瑠璃子の代わりに、秋桜(コスモス)の咲き乱れる洋館での勤めを任される。 珠なりに洋館の"人ならざる者"に真摯に向き合って縁が結ばれ、洋裁を習うことに。銀市(ぎんいち)のシャツを仕立てながら彼を想い、しだいに乙女らしい感情も育んでいく。 銀市も彼女の花開く姿を慈しむ一方、珠がいずれ自分の手を離れる予感と、只人として生きるには強すぎる彼女の贄の力を憂いていた。さらに、瑠璃子失踪の原因となった存在も珠にそそられ……?
●〇●道草家守の新作『青薔薇アンティークの小公女』も2022年5月、同時刊行●〇● 目次 序章 秋空乙女と退職宣言 第一章 派遣乙女と絵画の同僚 第二章 女給乙女と先輩探訪 第三章 再会乙女と運命の女 第四章 乙女の憧れと舞踏の夜 終章 色づく乙女と秋の夜長 あとがき
この巻のあらすじ
●〇●人気シリーズ・試練の第五巻!●〇●
御堂からの依頼で、特異事案対策部隊の駐屯所に住み込みで派遣された珠。口入れ屋・銀古での経験を生かし、妖怪とも協力して部隊を支える。銀市と離れて暮らすことに寂しさを感じつつも、手紙を通して素直な気持ちを伝え合った珠は、彼の過去を垣間見る。 一方の銀市は意図せず増大する自らの力と静かに戦っていた。久しぶりに会った銀市の様子を不安に思う珠。部隊の協力者・アダムからは、「妖怪も人も信じすぎてはいけない」と忠告される。そんな折、連続不審火の重要参考人として銀市が拘束されてしまいーー。 目次 序章 初冬乙女と祭り 一章 住み込み乙女と軍人の友情 二章 受講乙女のフォークロア 三章 軍人の願いと決意乙女 四章 舞乙女と定めの黄昏 終章 乙女の、一歩 あとがき
この巻のあらすじ
■□■ 大重版が続く超人気シリーズ、待望の6巻! ■□■
珠(たま)を守るため自らを封じた銀市(ぎんいち)。彼を救うべく、珠は命を賭けて封印に入り込む。刻限は彼女を守る"髪飾り"の牡丹の花が散りきるまでーー。 しかし、封印の中で再会した銀市は記憶を失い、珠を「知らない」と言い放つ。珠はそこで、人を拒絶していた遠い過去の銀市を知ることに。それでも一心に彼のことを想い……。一方の銀市も、見知らぬはずの少女・珠に記憶を揺さぶられ、どうしようもなく彼女に心寄せてしまう己に戸惑っていた。 刻々と時が迫るなか、封印の内側では、銀市の人生の岐路(きろ)となった江戸の大火事件が再現され……?
■□■ 登場人物紹介 ■□■
上古 珠(かみこ たま)--数えで16歳となる小柄な少女。銀市に助けられ、雇用される。
古瀬銀市 (ふるせぎんいち)--外見は20代後半の青年。寒空に放り出された珠を拾い、見守る。
瑠璃子(るりこ)--ボブカットの美女。カフェーで働いているモダンガールだが、その正体は……。
御堂智弘(みどうともひろ)--眼鏡をした、三十代半ばの黒髪黒目の軍人。銀市と付き合いがあるようなのだが……。 序章 哀切乙女のできること
第一章 春愁乙女と龍の邂逅
第二章 清夏乙女と夜花火の哀惜
第三章 乙女、秋立つ
第四章 牡丹乙女はほころぶ
終章 乙女と龍の春隣
あとがき
この巻のあらすじ
力の暴走を抑えるため自らを掛軸の中に封じた銀市が、珠の尽力によって帰って来たのが去年の暮れのこと。 激動の年が明け、銀古も日常を取り戻した頃、珠は銀市から「故郷を探し、父に会おうと思う」と打ち明けられる。自らの過去と向き合おうとする銀市の覚悟を受け止めた珠は、ともに彼の故郷を探すため、雪深い信州へ足を運ぶことに。 初めての蒸気機関車、初めての旅館。慣れないもてなしに戸惑ったりしながらも、銀市との遠出に心躍らせる珠。 そんな中、一連の騒動の原因であるアダムが、突如二人の前に姿を現す。 掛軸の中の世界で、二人の決別の原因となった大火事件の真相を知った珠は、銀市とアダムの間の誤解を解くためにある提案を持ち出してーー?
人と妖がともに生きる未来のためにーー 波乱の「半妖編」、ついに完結! 序章 旅立ち乙女と雪景色
第一章 徒然乙女と運命のいたずら
第二章 氷走乙女と名残雪
第三章 遊山乙女とつかの間の夢
第四章 初祝乙女と星月夜
第五章 乙女と悪魔と因果の末
終章 龍は乙女に希う
星評価・感想
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