ルトヴィア帝国や砂漠の国エティカヤなどを舞台に、少女カリエを中心とした人間関係と権力争いを描く長編ファンタジーシリーズ。山村で暮らしていたカリエが、攫われた先で奴隷、後宮の妃、修道女など立場を変えながら各地を移動し、帝国や周辺諸国の政治と宗教、軍事の動きに巻き込まれていく。物語は個人の生存と選択を軸に、王権、信仰、血筋、国家間の対立が交差する構成で進む。シリーズ全体では複数の人物の視点や立場が重なり、広い地域をまたいで展開する。後半には『女神の花嫁』『喪の女王』の流れが続き、同じ世界の別の人物や局面も扱われる。カリエの移動に合わせて舞台が広がり、各地の制度や勢力関係が段階的に見えていく。なお、続編・外伝・短編の区分は資料上まとめて扱われている。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 大河ドラマ的に国や陣営が動き、陰謀と人間関係が連鎖していく重厚さがある。
- 主要人物だけでなく脇役の過去や立場まで掘り下げられ、感情の積み重ねが効いている。
- しんどい局面でも、エドやイーダル、ラクリゼ周りのやり取りに軽さや安心感が差し込まれる。
- 伏線回収や再登場の盛り上がりが強く、長編を追う手応えが大きい。
- 古さを感じにくい語り口と、ラノベらしい読みやすさの両方が評価されている。
こんな人におすすめ
- 長編シリーズをじっくり追うのが好きな人。
- 政治劇、王家の対立、宗教や信仰の絡む物語が好みの人。
- しんどい展開や重い人間関係も含めて読みたい人。
- キャラ同士の再会、別れ、和解に強く惹かれる人。
- 物語の余韻や補完要素まで含めて楽しみたい人。
人を選ぶポイント
- 展開はかなり重く、責め苦や追い詰められる場面が続く。
- 章によっては説明中心で、山場の盛り上がりが弱く感じられることがある。
- 主要人物のその後が明確に描かれない箇所があり、もやもやが残りやすい。
- 終盤は駆け足に感じられ、もっと丁寧に読みたかった。
- 外伝や補完前提に近い読み味で、本編だけだと物足りなさが残る場合がある。
テンポ・読後感
- 序盤から終盤まで緊張感が高く、安心して読める場面は少なめ。
- 追跡、逃亡、再会、対立が次々つながり、物語は一気に進。
- シリアス一辺倒ではなく、会話の妙や脇役の軽妙さが息抜きになる。
- 終盤は収束感が強い一方、説明で処理される部分もあり熱量に差が出る。
- 読後感は達成感と切なさが同居し、重さの余韻が長く残る。
キャラクターへの評価
- カリエは過酷な状況でも折れにくく、強さとしぶとさが際立つ。
- エドは父親役や相棒役としての安定感が高く、登場すると場が落ち着く。
- ラクリゼは再登場や別れの場面で存在感が強く、感情を大きく動かす。
- サルベーンは危うさと魅力が同居し、関係性の緊張を生。
- イーダルやバルアン、ネフィシカなどは明暗の差がはっきりして印象に残る。
巻一覧
この巻のあらすじ
カリエ、14歳。彼女は、ルトヴィア帝国の国境にほど近い小さな山村の漁師の家に育った。ある冬の日、カリエは、いつもは女の身で狩りに出ることを快く思っていない父親に、珍しく「狩りに行け」と命じられた。吹雪の森の中、獲物を求め歩いていたカリエの前に突然現れたエディアルドと名乗る貴族風の男。「おまえを迎えに来た」――気を失わされたカリエが攫われていった場所というのは…!?
この巻のあらすじ
重い病に臥せっている皇子アルゼウスの影武者にさせられたカリエ。彼女は帝国の皇位継承者としての教育を受けるべく、カデーレ宮殿に入ることになった。彼女を待っていたのは選帝のライバルとなる、ドミトリアス、イレシオン、ミューカレウスの3人の皇子。特に歳の近いミューカレウスの言動は挑発的で、何かにつけてカリエにからみ、ついには決闘をする羽目になってしまうのだが…。
この巻のあらすじ
カリエがエディアルドとともにカデーレの森から脱出して半月が経った。薄暮のなか、その日の目的地の途中にある村に辿り着いた頃、エディアルドの高熱に気がついたカリエ。2人は、宿をその村で求めようとしたが、訪ねる家々で冷たく断られてしまう。途方に暮れるカリエ。そこに1人の男が現れ、自分の家に来てもいいと言う。しかし一夜を過ごすことになったその家には、恐ろしい罠があった。
この巻のあらすじ
奴隷として砂漠の国エティカヤに連れてこられたカリエ。ひととおりの教育を受けた後、バルアン王子への献上品として、後宮にあがることになる。そこでは、王子の「妃妾(シャーミア)」になるために多くの女たちが激しい火花を散らしており、カリエもライバルのサジェに負けたくない一心で「妃妾」の座をめざすのだが…。一方、同じ奴隷としてカリエと離れ離れになったエディアルドの安否は!?
この巻のあらすじ
サジェ――妃妾(シャーミア)ギュイハムに毒を盛ったという理由で再び投獄されたカリエ。処刑を前に王子バルアンに直訴する機会を得たのだが、バルアンは、カリエの話などろくに聞かず、それどころか、エディアルドとの密通の疑いを調べるために、カリエを抱こうとする!! 鳥肌をたてるほど抵抗するカリエ。冤罪を証明し、処刑を免れるためには、カリエはバルアンを受け入れるしかないのだが……!?
この巻のあらすじ
女の身でありながら、小姓としてバルアンに仕えることになったカリエ。彼女は、ドミトリアス皇子の戴冠式とグラーシカ王女との婚礼に出席するため、タイアークへ向かうバルアンに同行することにもなる。その出発を数日後に控えたある朝、恒例の散歩の途中で、カリエはエディアルドとしばらくぶりに再会する。その時、彼の不審な態度に訝りつつも、カリエの身体に思いがけない変調が……!?
この巻のあらすじ
ドミトリアスの戴冠式で、亡国・ギウタ最後の皇女と同じ、カザリナの名で、バルアン王子の正妃(マヤラータ)として披露されたカリエ。晩餐会にも出席したカリエは、同席したヨギナ総督・シャイハンに、その素性を追及されてしまう。その場は乗り切ったが、会の後、別室に現れたサルベーンによる、聞き覚えのない言語での語りかけに、カリエは一瞬、真っ白になる。そして、彼女の口から出た答えとは……!?
この巻のあらすじ
クアヒナの港から海路でリトアへ向かったバルアンとカリエの船は、海賊船に襲われた。船倉に放り込まれ、ひどい船酔いで気を失ったカリエが目を覚ましたのは、最初の船とは別の大きな船の中だった。そして現れたのは、ラクリゼとエティカヤの大海賊・トルハーン! ラクリゼは、トルハーンと接触し、彼のもとにバルアンたちを送り届けるように命じられていたという。いったい何のために――!?
この巻のあらすじ
海賊王トルハーンと天才指揮官ギアスの激しい戦闘に巻き込まれたカリエ。狙撃手として敵の提督を銃で撃ったものの、自らも肩に銃弾を受け、海に落ちてしまう。傷の痛みと水の冷たさで意識が遠のく中、なんと敵の旗艦に救助されるという強運に恵まれるカリエだったが、呼吸は止まりかけ、体はぴくりとも動かない瀕死の状態に。それを知ったトルハーンとバルアンはある決断を迫られるが!?
この巻のあらすじ
ドミトリアスの皇妃となるか、はたまたミューカレウスに輿入れか――。カリエの結婚問題がロゴナにおける最大の関心事とのある中、ある日、突然彼女はロゴナ宮を離れ、先帝の住まうコーフィリア宮に連れていかされた。その夜、カリエのもとに訪れた一人の客人。なんとそれは、『炎の貴妃(ラハジル)』ビアンだった!! そして、告げられた衝撃の事実に、カリエが自らの進むべき道として下した決断とは!?
すべての巻を見る(全25巻)
この巻のあらすじ
わたしは、シャイハンを殺すためにヨギナに来たのだ。――それは、バルアンの妻として何をすべきかと考えた末、出した結論だった。バルアンの野望を叶えるということは、シャイハンの死を望むということ。だが、思いがけずに優しく紳士的なシャイハンの人柄に惹かれ、カリエの心は揺れ動く。しかし、バルアンとシャイハンの対決の時は刻々と迫っている。はたして、エティカヤの運命は!?
この巻のあらすじ
女神の定めにより、ザカールの長老(クナム)の子は代々男児であるはず。だが、999番目の子として生まれたラクリゼはなぜか女だった。“呪われた子”だとして父親の愛も受けられず、男と偽って育てられた彼女は、その苦しさを学問の習得や武術の鍛錬にぶつける。そして彼女が12歳になった年のある夜、一人の少年が結界を破り村を訪れた。少年の名はサルベーン。ラクリゼとの運命の出会いだった。
この巻のあらすじ
新しい世界を求めて、サルベーンとともに深い森に入っていったラクリゼ。しかし、ザカールの村以外は何も知らない彼女に行くあてがあるはずもなく、サルベーンの勧めにしたがってホルセーゼ傭兵団をめざすことになる。楽しく旅を続けていたのも束の間、お互いを強く思う気持ちが、次第に2人の間にすれ違いを生んでいく。そしてついにラクリゼは、サルベーンに別れを告げることになり――。
この巻のあらすじ
傭兵団の留守を狙って襲ってきた賊から村を救うため、みずからの胎児の命と引き換えに強大な女神の力を取り戻したラクリゼ。同じころ傭兵団は、遠く離れた地で部隊の兵力が半減するほど苦しい戦いを強いられ、サルベーンも瀕死の重傷を負ってしまう。それでもなんとか帰還を果たし再会を喜びあうふたりだったが、お互いの気持ちが少しずつすれ違っていくのを、止めることはできなかった…。
この巻のあらすじ
カリエがバルアンの正妃(マヤラータ)となって1年が過ぎようとしていた。いまだ懐妊の気配はないというところへ、バルアンの妃妾(シャーミア)でもある親友のナイヤが身ごもったとの報せを聞く。ナイヤを祝福しながらも、複雑な思いにとらわれるカリエ。そんな時、彼女はバルアンから聖なる山オラエン・ヤムに一緒に登ろうと誘われる。頂上めざしてふたりで旅する中、バルアンは意外な思惑をカリエに告げるのであった……。
この巻のあらすじ
ヨギナ総督をつとめながら、エティカヤ王バルアンの妃として、王子を出産したカリエ。アフレイムと名付けられた王子も元気に育ち、カリエはエティカヤの女性として、これ以上望むべくもない地位に到達していた。だが、久々にカリエと再会したミュカは、その表情に意外な陰りをみとめる。一方、カリエを守ると誓ったラクリゼは、弟の圧倒的な力の前に、かつてない不安を感じていた……。
この巻のあらすじ
さらわれた最愛の息子アフレイムを救おうと、カリエはすべてを捨ててザカールへと向かった。だが、彼女を待ち受けていたのは、現長老であるリウジールの悪しき野望だった。彼女を守るはずのラクリゼも死んだと告げられ、屈辱的な仕打ちの数々に絶望の極限へと追い込まれるカリエ。一方、エドとサルベーンはカリエを追いかけてザカールへ乗り込むため、海賊トルハーンの協力をとりつけるが……。
この巻のあらすじ
大祭のザカールを襲った大地震により、囚われの身からからくも逃れたカリエは、その身を挺して助けてくれたエディアルドとともに新しい旅を始めていた。胎内には、千人目のクナムとなるであろうリウジールの子を宿し、癒しきれぬ心の傷を負って……。しかし2人の逃避行を容認できない王バルアンは、執拗なまでにその行方をさぐろうとしていく。流血女神伝シリーズ・最終章スタート!!
この巻のあらすじ
カリエが産んだのは、女の子だった。ザカールの宿命に従えば、男児であったはず。これは新たな女神の思惑なのか? 戸惑いながらもカリエは我が子を守るため、再び逃亡生活に入る。一方、首都ガンダルクでは、女王バンディーカがその座を長女ネフィシカに渡そうとしていた。婚儀には妹グラーシカもルトヴィアより帰国し、国中が歓喜に沸き返る中、思いがけない謀略が着々と進行していた――。
この巻のあらすじ
森の中で逃亡生活を続けるカリエ。途中で同行することになった伯爵と息子フィンルの存在は、厳しい旅をなごませてくれていた。だが、それも束の間、フィンルを追ってミゼーマ宮の兵士が現れた。なんでもフィンルは王太子ネフィシカの実の息子であったという。驚くカリエだったが、その兵士らを娘のセーディラが恐るべき力を放って撃退するのを目の当たりにして、さらなる衝撃を受け――。
この巻のあらすじ
バルアンから逃れるために修道女となり、首都ガンダルクを訪れていたカリエは、深夜、理由も告げられず呼び出される。ミゼーマ宮の図書館で待っていたのは、ユリ・スカナの偉大なる女王バンディーカだった。バルアンに引き渡されるのでは、と警戒するカリエに女王は自分の過去を語りだす。にじみ出る知性と強い意志に圧倒されるカリエだったが、やがてある違和感を覚えはじめていた――。
この巻のあらすじ
ユリ・スカナの新女王となったネフィシカに幽閉されたカリエ。さらに女王はカリエの娘セーディラとエドを手に入れようとサルベーンを追手として遣わしていた。それを知ったカリエは、なんとか宮殿を脱出しようと女王の妹であるグラーシカに取引を持ちかける。そのころ、グラーシカが不在のルトヴィア帝国では、皇帝ドーンの新たな施策に不満がつのり、激動の時代が訪れようとしていた――。
この巻のあらすじ
セーディラとエディアルドの消息も知れぬまま、相変わらずの軟禁状態が続くカリエ。そこに届いた、ドミトリアス暗殺未遂の報せ。事件をめぐって複雑に絡まる状況に、帰国もままならない皇后グラーシカをはじめ、第二子出産を控えたサラ、皇帝を支え続けていた弟・ミューカレウスと、それぞれの心が激しく揺れ始める。一方カリエは、自分を縛る多くの陰謀からはたして脱出できるのか――!?
この巻のあらすじ
女王ネフィシカのもとでの軟禁状態が続くカリエだったが、過去の恐怖を乗り越えてザカリア神殿に出かけ、信者の中に入り込みながら、ひそかに脱出の機会をうかがいはじめる。一方、崩壊の危機が続く帝国では、ユリ・スカナから戻った皇后グラーシカが生死の境から復活したドーンとの再会をようやく果たすが、彼の口から出たのは意外な言葉だった…! 大河サバイバル・ファンタジー!
この巻のあらすじ
さまざまな仲間たちの助けを得て、ようやく王宮からの脱出を果たしたカリエ。傷ついた体を癒す間もなく、エドやセーディラと合流するため再び旅を続ける。その頃バルアンは、神の山の噴火も意に介さずルトヴィア帝国への侵攻を決意し兵を進める。一方、帝国の崩壊を食い止めようと苦闘するドーンとグラーシカには運命の時が訪れ――。大河サバイバル・ファンタジー、感動のクライマックスへ!!
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