19世紀後半のヴィクトリア朝ロンドンを舞台に、心霊現象を好む有閑貴族エリオットが、博物学やオカルトに関わる怪事件の真相を追うオカルト・ミステリーです。産業革命で科学が広がる一方、交霊会、呪い、魔法殺人、修道院や館にまつわる怪異が持ち込まれ、エリオットは助手コニーとともに、見せかけの霊能や事件の裏にある人間の事情を探ります。各話は独立した怪事件を軸にしつつ、エリオットとコニーの関係や、幽霊クラブを介した周辺人物とのつながりも重なっていきます。短編連作として、怪異の謎解きと時代背景の要素が並行して描かれます。続編では同じ舞台と人物関係を保ったまま、別の怪事件が扱われます。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 19世紀ロンドンのオカルトミステリーとして、降霊会や怪談、呪われた土地などの題材が雰囲気たっぷりに並ぶ。
- 事件の見せ方にひねりがあり、読み返すと印象が変わる仕掛けや、叙述の小技が楽しい。
- エリオットの現代的な感覚と、胡散臭いものを見抜いていく切れ味が読みどころになる。
- コニー、ヴィクター、アレクサンドラ、ジェームズなど周辺人物の存在感が強く、関係性を追う楽しさがある。
- 短編連作で1話ごとの密度があり、軽く読めるのに余韻は残る。
こんな人におすすめ
- ゴシックな空気感とライトな読みやすさを両方ほしい人。
- 幽霊や怪異そのものより、事件の真相や時代背景を楽しみたい人。
- バディもの、主従もの、人物同士の距離感に惹かれる人。
- 連作短編を少しずつ読み進めたい人。
- 19世紀英国の文化やオカルト流行に興味がある人。
人を選ぶポイント
- 事件の解決は軽快でも、全体の空気は退廃的で少し陰りがある。
- 連作短編なので、長い一筋の大筋展開を強く求めると物足りなさが出る。
- エリオットやコニーの関係性は好みが分かれやすく、距離の近さが気になる場合がある。
- キャラクターの掘り下げは断片的で、過去の全容をじっくり知りたい人には控えめ。
- 後半の話運びにやや失速感を覚える読み手もいる。
テンポ・読後感
- 1話ごとに区切りよく進み、サクサク読めるテンポ。
- 軽快さの中に、切なさや重さが差し込まれる構成。
- ゴシック、退廃、清潔感が同居する独特の読後感。
- 怪異の不穏さより、謎をほどく面白さが前に出る。
- 事件の合間に人物同士の温度感がじわっと残る。
キャラクターへの評価
- エリオットは美貌と飄々とした態度が目立ち、胡散臭いものへの当たりの強さも魅力。
- 現代的で人情家な面があり、ただの天才貴族では終わらない印象。
- コニーは健気で可愛く、成長途中の危うさと愛らしさが強く残る。
- ヴィクターは善良で安心感のある存在として好感を集める。
- アレクサンドラやジェームズは出るたびに印象を持っていかれる脇役として支持が厚い。
巻一覧
この巻のあらすじ
いいね! 実にきなくさい。ここで幽霊男爵のお出ましとしようーー。 19世紀ロンドンを舞台に繰り広げるオカルト・ミステリー!
産業革命により科学に照らされ、一方で闇が濃くなりつつあったこの時代。 博物学と胡散臭いオカルト現象に目がない“幽霊男爵"エリオットの元に数々の怪奇事件が舞い込む。 誰もが恐ろしさから口をつぐむ沈黙の交霊会、関係者が次々と命を落とす呪われたミイラの解剖ショー、血塗られた伝説に潜む約200年前の純愛、ビクトリア朝時代特有の女性しか罹らない病、さらに天使を地下へといざなう天井桟敷……。 怪奇に沸くロンドン、だが「謎」から闇を拭うと隠された人々の想いと悪意、切ない事情が見えてくる。 美貌の助手・コニーをしたがえ、幽霊男爵が明晰な頭脳と “異能"で人の心につけ込むインチキ霊能者を斬る!!
この巻のあらすじ
19世紀後半、ヴィクトリア朝ロンドンで繰り広げるオカルトミステリー!待望の第2弾!!
心霊現象をこよなく愛し、持ち前の“視える力"でまがい物を暴くことに血道を上げる有閑貴族エリオット、またの名を“幽霊男爵"。 あるときはインチキ交霊会の闇を暴き、またあるときは呪われた修道院で夜を明かし、さらにスコットランドヤードまで助けた美貌の心霊マニアは、今日も「私は人形」と話すボーイのコニーを従え幽霊クラブに顔を出す。 だがそこで聞いたのは、かつてエリオットが愛した初恋の人の幽霊で…?(「初恋の君は棺桶のベルを鳴らす」)。 司法では裁けない極悪人のみを“魔法"で殺す「魔法殺人」が巷を賑わす。 はたして魔法は存在するのか、魔法使いにエリオットが挑む!(「最新式魔法による殺人」)。 エリオットの従姉アレクサンドラが行方不明に。 アレクサンドラが最後に訪れた館を訪ねると、血痕と破れた檻、そして見たこともない動物の写真が散乱し……(「方舟の切符は売り切れ」)。 幽霊男爵にもクリスマスがやってくる。 コニーはとっておきのクリスマス怪談をエリオットに贈ろうと探しているうちに、人を殺めた過去を思い出してしまう……(「魔女の家にもクリスマスは来る」)。
この世に幽霊男爵を満足させる“本物"はあるのか? 美しき幽霊男爵と相棒コニーが出会う怪異全4編!!
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