構造レビュー 会員 8件
星評価
編集部判定 良作
短評・キャッチコピー
編集部
地球を目指す猫の飛行士とロボっ娘師弟の大冒険
概要
編集部
猫とロボットだけが存在する宇宙コロニー「トルク」を舞台に、スパイラルダイブの王者・焔と地球への脱出を目指す幽、焔に憧れる子猫・楽が決死の冒険に挑む。
こんな人におすすめ
編集部
猫が好きな人 アンドロイドが好きな人 熱血ロボットバトルが好きな人 タブーを犯しても叶えたい夢がある人
著者情報
編集部
秋山瑞人は日本のラノベ作家。『イリヤの空、UFOの夏』はSFラノベの傑作。主に電撃文庫で活動していた。代表作は以下。 * E.G.コンバット(1998年6月 - 電撃文庫 既刊3巻) * 鉄コミュニケイション(1998年10月 - 1999年3月 電撃文庫 全2巻) * ミナミノミナミノ(2005年1月 - 電撃文庫 既刊1巻) * 龍盤七朝 DRAGONBUSTER(2008年5月 - 電撃文庫 既刊2巻)
イラストレーター情報
編集部
椎名優は日本のイラストレーター。様々なラノベのイラストを手掛けている。代表作は以下。 月と貴女に花束を(志村一矢著、電撃文庫) エンジェル・ハウリング(秋田禎信著、富士見ファンタジア文庫) なずな姫様SOS(阿智太郎著、電撃文庫) 麒麟は一途に恋をする(志村一矢著、電撃文庫) ダークエルフの口づけ(川人忠明著、富士見ファンタジア文庫) 紅牙のルビーウルフ(淡路帆希著、富士見ファンタジア文庫) モーフィアスの教室(三上延著、電撃文庫) メガロ・オーファン(若木未生著、角川ビーンズ文庫) ユーフォリ・テクニカ ~王立技術院物語~(定金伸治著、C★NOVELSファンタジア) サクラダリセット(河野裕著、角川スニーカー文庫) 偽りのドラグーン(三上延著、電撃文庫) ベイビー、グッドモーニング(河野裕著、角川スニーカー文庫) あじさいの季節に僕らは感応する(志茂文彦著、ファミ通文庫) スライムなダンジョンから天下をとろうと思う。(再藤著、アース・スターノベル) 男なら一国一城の主を目指さなきゃね(三度笠著、FUJIMI SHOBO NOVELS) 自殺するには向かない季節(海老名龍人著、講談社ラノベ文庫) ウォーター&ビスケットのテーマ(河野裕・河端ジュン一共著、角川スニーカー文庫) いつかのクリスマスの日、きみは時の果てに消えて(瀬尾つかさ著、ファミ通文庫) 異世界転生して生産スキルのカンスト目指します!(渡琉兎著、ドラゴンノベルス) 本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~(香月美夜、TOブックス)
ジャンル・テーマ総評
編集部
2000年代のSFラノベの隠れた名作。猫とアンドロイド好きに猛烈に勧めたい。夜と霧の世界「トルク」の閉塞感や、夢に賭ける猫たちの情熱が伝わってきた。
評価点
編集部
細部まで作り込まれた壮大な世界観に夢中になる。登場人物の大半は愛くるしい猫たちだが、価値観の衝突や異端狩りに等しい宗教裁判の横行など、現実社会の縮図めいたシビアなテーマも扱っている。幽とクリスマスの間に芽生えたイノセンスな師弟愛、種族を超えたピュアな友情に感動。 キャラクターの葛藤と成長が感じられる、ジュブナイルな冒険物語としてもおすすめ。男の子のロマンが詰まっている。
【おすすめキャラクター】 '''クリスマス''' 幽の相棒となる少女型ロボット。先代スカイウォーカー・朧の研究成果を守り、次代のスカイウォーカー出現を長い歳月待ち続けていた。映画やドラマのセリフ、天気予報を引用して話す。猫と意思疎通のズレが生じても天然全開な愛敬で何とかする、すっとぼけた所がカワイイ。
評価が分かれる点・問題点
編集部
文章が固め。萌え系美少女ヒロインなどは登場せず、ストイックな作風は好みが分かれる。
総評
編集部
個性的な猫たちが縦横無尽に暴れ回る異色スペースオペラ。猫好きアンドロイド好きロボット好きにおすすめ。小学生の頃に本作に触れて作者のファンになった者も多く、老若男女問わず虜にするエッセンスが凝縮されている。
ストーリーの説明
編集部
一見ジュブナイルっぽいが中身は意外に重厚でシリアス。個人宗教の対立や種の存続に纏わる、シビアな議論が交わされていく。「トルク」特有の文化風俗や動植物の生態系、猫が機体を組み立て操縦するロボットバトルも見所。
キャラクターの説明
編集部
登場するのは猫とアンドロイドのみ。登場人物(?)の猫は皆表情豊かでよく喋る為、猫好きにはたまらない。椎名優の挿絵も相俟って大変可愛らしいのでケモナーにもおすすめ。幽の相棒となる少女型ロボット・クリスマスの、映画や本の台詞を継ぎ接ぎする独特な喋り方も好き。
設定・世界観の説明
編集部
舞台は宇宙に浮かぶコロニー「トルク」。住人は知性を持ち喋る猫たちと労働用のアンドロイドのみで、人類は既に絶滅済み。眼下に見える地球は「地球儀」と名付けられ、「地球儀行き」を目指す異端者・スカイウォーカーを大集会の宣教師が取り締まっている。 スペースオペラ+サイバーパンクが融合した世界。第32回星雲賞日本長編部門最終候補作にノミネートされた。
話題性の説明
編集部
第32回星雲賞日本長編部門最終候補作。『イリヤの空、UFOの夏』の秋山瑞人が法政大学時代に出した同人誌の短編が元ネタ。古い作品だが現在も熱狂的なファンがいる隠れた名作。子供の頃本作を読んで読書の楽しみやSFの魅力に目覚めた人も多い。
初心者向けの説明
編集部
文章がくどく専門用語がやや敷居の高さを感じさせるものの、序盤の読み辛ささえ乗り越えれば壮大なスケールの物語に没入できる。登場人物の大半が猫なので猫好きにはおすすめ。少女型アンドロイド・クリスマスのとぼけた話し方も愛おしい。
読後感のよさの説明
編集部
登場人物の死亡や切ない展開も待ち受けている故大団円とは言い難い。「トルク」の問題も山積み。逆に言えばその切なさが癖になる。『イリヤの空、UFOの夏』が楽しめた人なら読んで損はしない。
テンポの良さの説明
編集部
全2巻で手堅く纏まっている。伏線もほぼ回収し終えており、猫たちの大冒険の結末に胸が熱くなった。
読みやすさの説明
編集部
独特の言い回しや比喩がややくどく感じるが、小学校高学年から読める程度。
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