京都に店を構えるお香専門店《香魅堂》を舞台に、霊の存在を否定する十代目店主・辰巳が、持ち込まれる怪異や不可解な事件へ向き合う現代伝奇シリーズ。香の知識を手がかりに、祇園祭をめぐる連鎖的な殺人、犬の嗅覚で人間を診断する研究、死を予言する犬の話など、題材の異なる出来事が描かれる。古都の行事、研究、噂話が結びつき、相談者や現場の事情から事件の背景をたどる構成で、香魅堂という店の立場と辰巳の言動が各話の軸になっている。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- お香や香道を軸にした、和風オカルトと謎解きの組み合わせが新鮮。
- 霊視の麻衣、除香師の辰巳、住職の清風の掛け合いが軽妙で読みやすい。
- 香りの知識や薫物の話が自然に入ってきて、世界観に引き込まれる。
- 京都や祇園祭などの土地感が物語に厚みを出している。
- 連作短編の形で、1話ごとに区切りよく進む構成が手に取りやすい。
こんな人におすすめ
- 和風ファンタジーや怪異ものが好きで、設定の面白さを重視する人。
- 香道やお香、京都の風物に興味がある人。
- キャラ同士の掛け合いを楽しみたい人。
- 連作短編を少しずつ読み進めたい人。
- 事件解決だけでなく、雰囲気や余韻も味わいたい人。
人を選ぶポイント
- 序盤は展開がゆるく、盛り上がりに欠けると感じやすい。
- 設定や症状の描写に引っかかりを覚える人がいる。
- 事件や謎の掘り下げが物足りない巻がある。
- キャラの言動や掛け合いが合わないと、鼻につく印象になりやすい。
- シリーズ後半は恋愛や因縁の比重が増えるため、好みが分かれやすい。
テンポ・読後感
- 全体は読みやすい連作短編で、サクサク進む巻と少しだれる巻がある。
- 香りの描写が印象的で、静かな不穏さと和風の華やかさが同居する。
- ミステリー寄りの回はテンポよく、ホラー寄りの回は意外と怖さが強い。
- 後半に向けてじわじわ面白くなる構成が目立つ。
- すっきり終わる回もあれば、肩すかし感や消化不良が残る回もある。
キャラクターへの評価
- 辰巳はぶっきらぼうで性格がきつく見えるが、仕事ぶりは実直で印象に残る。
- 麻衣は霊視の悩みを抱えつつも、感情の受け止め方が泥臭くて芯が強い。
- 清風はチャラさや馴れ馴れしさがある一方で、場を和ませる存在として好かれやすい。
- 兄弟や過去の因縁が絡むと、辰巳の見え方が変わってくる。
- 脇役も個性的だが、巻によっては魅力の出方に差がある。
巻一覧
香魅堂奇譚
この巻のあらすじ
京都に居を構えるお香専門店《香魅堂》。「霊なんて存在しない」と言い放つ、慇懃無礼な十代目店主・辰巳のもとに持ち込まれるのは、やっかいなオカルト事件ばかりで……。霊感ゼロの辰巳は、どう解決するのか!?
香魅堂奇譚 二
この巻のあらすじ
京都最大の祭に向け、賑わい活気づく古都。しかし、水面下では謎の多い殺人事件が連鎖的に起こっていて……。暗躍する犯人の目的はーー祇園祭?「香が満ちたぞ」十代目香魅堂当主・辰巳が、香を以て魑魅魍魎を制す。
香魅堂奇譚 三
この巻のあらすじ
辰巳が学生時代に書いた論文を読んだ五十嵐から、研究の手伝い頼まれた辰巳。それは犬の嗅覚で人間を診断するという研究だった。そこで辰巳に執拗に吠えかかってきた犬・モリーは、死を予言するという犬でーー?
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