本作は、19世紀末のパリを舞台に、遺体修復師シャロンが死体に残された違和感を手がかりに事件へ踏み込むシリーズです。ガス灯の街では若い女性の失踪や殺人が起こり、警察の捜査が難航するなかで、シャロンは死者の状態を読み取りながら真相を追います。神の奇跡を宿した青年として描かれる彼は、名探偵ヴィドッグの孫娘ナタリアや、裏の顔を持つサクレ=クール教会のドミニク司祭とも関わり、失踪事件や女優殺害の背景にあるパリの宗教と犯罪の闇へ近づいていきます。遺体修復の現場で拾われる手がかりを起点に、人物関係と都市の裏側が重なっていく構成です。事件ごとに容疑者や立場の異なる人物が入り、法と教会の境界をまたぐ捜査劇として広がります。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 19世紀末パリの空気感と、詩的で読みやすい文章・街の描写が好評。
- ミシェルとジルを中心に、個性的で派手な仲間キャラが物語の主な楽しさになっている。
- 遺体修復師と失踪事件という導入から、剣・銃・異能を交えた騒々しいアクションへ展開するギャップ。
- 残酷で猟奇な場面の中にも一筋の光がある、ダークでハードな読み味。
- 聖体や能力の謎が後半に向けて明かされていく展開に、続編への期待が寄せられている。
こんな人におすすめ
- ゴシック・ホラーや西洋史風の舞台設定が好きな読者。
- ミステリよりも個性的キャラ同士のバトルや主従ドラマを楽しみたい読者。
- 猟奇・グロ描写を厭わず、容赦ない死亡展開も受け入れられる読者。
- 表紙やあらすじのイメージと違うぶっきらぼうな主人公の魅力を好む読者。
人を選ぶポイント
- 静かなミステリや遺体修復の職業描写を期待すると、後半の異能バトル偏重とのギャップが大きい。
- 遺体修復師としての日常や仕事風景の描写は薄く、設定の掘り下げを求めると物足りない。
- 前半の推理パートと後半のアクション、日常系要素との組み合わせに分断感を感じる意見がある。
- 能力設定の説明不足や、巻をまたぐ主人公の強さの変化など、整合性への指摘がある。
- 残酷・猟奇・大量の死亡描写が続き、登場人物への感情移入が難しいと感じる読者もいる。
テンポ・読後感
- 個性的なキャラが次々動き、展開が早くサクサク読めるテンポ。
- 序盤〜中盤は事件調査のミステリ路線、終盤はアクション・バトルに振り切る二段構え。
- 19世紀パリの華やかさと影が同居する、湿っぽくも騒がしいゴシック・ホラー風の雰囲気。
- 殺伐と無双的な戦闘の爽快さが同居し、ラストはバトル展開になりやすい構成。
- ラブコメや幼馴染系パートと本筋事件のトーン差が目立つと感じる意見もある。
キャラクターへの評価
- シャロンは美形クールヒーロー。
- 盲目の元軍人ミシェルと女装メイドのジルの主従コンビへの注目が圧倒的で、物語の顔になっている。
- 記憶を失った少女リュシーや、強引で芯の強い女探偵ナタリアなど、脇役の個性も高く評価されている。
- 幼馴染ニーナは可愛さや物語への貢献が不足と感じる一方、父親や仲間たちは濃い悪役・変人として印象に残る。
- 周囲の戦闘要員が強すぎて、シャロン本人は繊細で戦闘力は控えめに見える描写がある。
巻一覧
この巻のあらすじ
ガス灯が光り輝く19世紀末のパリ。華やかなその街で、若い女性が次々と姿を消す連続失踪事件が起こっていた。 警察の捜査が難航するなか、パリ随一の腕を持つ遺体修復師シャロンのもとに美しい少女の死体が運び込まれてきた。他殺と思しき無残な亡骸に語りかけ、処置を始めようとしたその時、シャロンはある異常に気がつく。 少女と失踪事件の謎。それに意図せぬ形で挑むことになったシャロンの行く手に、パリを蝕む漆黒の闇が立ち塞がる。 過酷な運命と共に神の奇跡を宿した青年が、辿り着いた真実とは……。
この巻のあらすじ
“モンマルトルの天使”と呼ばれた人気女優エヴァ・リニエールが惨殺された。名探偵ヴィドッグの孫娘ナタリアは、裏の顔を持つサクレ=クール教会のドミニク司祭の仲介で、犯人捜しの協力を遺体修復師のシャロンに求める。しかし、複数の容疑者を調べているうちに新たな殺人が起こり……。 美しき女優の死に隠された秘密とは? 果たして、エヴァは誰を愛し、誰に殺されたのか? 犯人を追う二人は、悪魔が潜むパリの深い闇に踏み込んでいく。 神の奇跡を身に宿した若き遺体修復師シャロンが挑む、新たな殺人事件。
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