水上瞬は、七年前から見知らぬ少女の五感を一方的に共有し続けている。見えるはずのない景色や聞こえない音が流れ込む感応を手がかりに、瞬は修学旅行で出会った少女を探し当て、近づこうとする。舞台は紫陽花に囲まれた古都鎌倉で、現代の街並みの中に、他人の感覚がつながる異能と秘密が差し込まれる。物語は、感応の正体をめぐる関係の変化と、互いの内側に触れていく過程を軸に進む。単巻構成で、鎌倉を舞台にした青春と異能の要素がまとまっている。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- SF風味のボーイミーツガールとして、五感共有やテレパシーを軸にした関係性の変化が読みどころ。
- まゆこ/繭子との距離が近づいていく過程や、二人だけの秘密が生む甘酸っぱさが印象的。
- 文章は平易で読みやすく、ジュブナイル寄りの素直な読み口がある。
- イラストや表紙の評価が高く、作品の雰囲気と絵柄の相性を楽しむ声が目立つ。
- ささやかな日常感と、終盤に向けた感情の高まりを好む読者に刺さりやすい。
こんな人におすすめ
- 青春小説やボーイミーツガールが好きな人。
- SF設定は軽めでも、感情の動きや関係性を重視したい人。
- 読みやすい文体で一気読みしやすい作品を探している人。
- 目立つ事件より、初々しさや甘酸っぱさを味わいたい人。
- イラスト込みで作品世界を楽しみたい人。
人を選ぶポイント
- SF設定の解明は仮説止まりで、仕組みをきっちり知りたい人には物足りない。
- 展開がコンパクトで、盛り上がりや物語の広がりが控えめに感じられる。
- 既視感のある王道構成で、ひねりの強さを求めると弱く映る。
- 一部の人物行動や都合のよさに引っかかる読者がいる。
- 終わり方が「これで終わり?」と感じられる場合がある。
テンポ・読後感
- 全体は軽快で読みやすく、ページは進みやすい。
- 前半は静かで地味め、関係が動き出すと甘酸っぱさと緊張感が増す。
- 物語の熱量は終盤で上がりやすく、読後感は爽やか寄り。
- しっとりした青春感と、少し不思議なSF感が同居している。
- 懐かしさのあるジュブナイル調で、重すぎない空気感。
キャラクターへの評価
- 瞬は内向的で不器用、気弱さや鈍さが目立つが、要所では好感を持たれている。
- 繭子は不思議さと素朴さを併せ持ち、ヒロインとしての存在感が強い。
- 原田さんは健気で応援したくなる存在として特に人気が高い。
- 周辺人物は嫌味が少なく、協力的で読みやすい空気を作っている。
- 主要人物は派手さよりも自然さが前に出ていて、地味さを魅力と見る声がある。
巻一覧
あじさいの季節に僕らは感応する
この巻のあらすじ
「――見つけた。彼女だ」七年前からずっと、水上瞬は見知らぬ少女の五感を共有し続けていた。勝手に頭の中に流れ込んでくる、見えるはずのない景色と聞こえるはずのない音。瞬が一方的に受信するのは、実在するかどうかも分からない少女の、喜びや痛みや『秘密』だった。修学旅行中に出会ったひとりの女の子を見た瞬間に“彼女”だと確信した瞬は、怯えられて遠ざけられながらも近づいていくのだが……。紫陽花に囲まれた古都鎌倉を舞台に、志茂文彦×椎名 優のコンビが贈る、禁断で鮮烈なる青春ストーリー。 ※作品の表現や演出を考慮して、電子版は本文縦組で制作しております。また一部のページを改変しております。※
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