坂上神楽を主人公に、人ならざる化け物を人知れず退治する物語です。舞台は現代の人間社会で、表向きには見えない異形の存在と、それに対処する側の活動が軸になります。神楽は兎の人形を抱え、その『人形』を遣って戦う立場として、遭遇した事件に向き合います。物語は一冊完結の構成で、超常の相手との対峙と、主人公の独特な語り口を中心に進みます。シリーズとしては単巻でまとまっており、続編や外伝の展開は示されていません。受賞作として案内されています。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 人形遣いの少女と吸血鬼の少女が近づいていく百合要素が強い。
- 皮肉の効いた台詞回しや軽妙な会話が読みやすさにつながっている。
- 主人公のひねくれた一人称や、可愛さと不器用さが同居する造形が印象に残る。
- 討魔、名家の陰謀、異能バトルなどの要素をまとめた王道寄りの異能ファンタジーとして受け止められている。
- 幸福や人間らしさを探すテーマが、関係性の変化と結びついている。
こんな人におすすめ
- 百合を主軸にしたラノベを読みたい人。
- ひねくれた主人公やピーキーなキャラ造形が好みの人。
- 吸血鬼、討魔、からくり人形などの設定に惹かれる人。
- シリアスとコミカルの混ざった雰囲気を楽しみたい人。
- 王道展開でもキャラの関係性重視なら満足しやすい人。
人を選ぶポイント
- バトル描写や対立の緊迫感は弱めに受け取られている。
- 説明や背景設定が多く、物語に入り込みにくい場面がある。
- 1冊に要素を詰め込みすぎて、世界観を味わいきれない印象がある。
- 展開の新鮮さや大胆さは控えめで、古さやチープさを感じる人もいる。
- 百合やキャラ重視でないと、やや並みの印象になりやすい。
テンポ・読後感
- 文体は軽めで、台詞のテンポが良い。
- シリアスとコミカルが同居し、重さの中に読みやすさがある。
- 前半は説明が多く、やや暗めに感じられる部分がある。
- 物語の進みは詰め込み気味で、余韻より情報量が先に立つ。
- 王道の安心感はあるが、勢いで押し切るタイプではない。
キャラクターへの評価
- 神楽はツンとした態度と内面の幼さが同時に見えて、可愛いと受け止められている。
- 一人称のナルシストっぽさや慇懃無礼さが、好みを分ける個性になっている。
- 鈴音は明るく掴みどころのない吸血鬼として、関係性の軸を担っている。
- 主人公は受け身で不遇な境遇を抱えつつ、少しずつ人間味を得ていく存在として見られている。
- サブキャラにも印象が残る人物がいて、家族や周辺人物のやり取りが作品の厚みになっている。
巻一覧
この巻のあらすじ
世界はわたしを中心に回っているのです。
わたしの名前は坂上神楽。 凄くかわいくて頭が良く、芸達者で器用で立ち振る舞いも完璧。ダイヤモンドもはだしで逃げ出すとまで謳われる、まぁごく普通の世界的天才美少女である。 わたしのような、存在が主人公級の美少女というのは、やはりトラブルに巻き込まれるのが常なのである。そうした面倒に巻き込まれる自身の体質にだけは少し嘆きたくもなるものだ。 嘆いて、溜息を吐き、それからわたしは顔を上げ、ああ、溜息を吐く仕草すらも可愛らしい。そんなことを思いながら、胸に抱いた兎の人形を抱きなおし、二人の人物に視線を向ける。 壁際に追い詰められた、黒髪の少女と、狼面の男が一人。考えるまでもなく目の前の人狼が少女を襲っている場面なのだろう。 わたしはこのような人ならざる化け物を人知れず退治していく仕事をしている。そう、この『人形』を遣って――。
第7回小学館ライトノベル大賞、ガガガ賞受賞作。 イラストを担当するのは、ライトノベルの挿絵や原画などで活躍中のマニャ子
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
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