平安時代の後宮を舞台に、尚侍として宮廷に入った藤原伊子が、女官たちの人間関係や宮中の事件、儀式にまつわる揉め事を差配しながら進む後宮お仕事ミステリーです。中心人物は、年下の帝から求愛されつつも、元恋人との関係や自分の立場に揺れる伊子。物語は、後宮内の盗難や脅迫、女官同士の対立、権力争い、皇統をめぐる政治的な動きへと広がり、仕事と恋と宮廷の事情が重なっていきます。全8巻で、後宮の実務と宮廷政治、個々の女たちの事情を軸に展開します。続編・外伝の区分はなく、同一シリーズとしてまとまっています。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 平安宮中を舞台にしたお仕事ミステリーとして、事件の謎解きと宮中の実務が両立している。
- 30代の主人公が仕事に手腕を発揮し、年齢を重ねた強さや貫禄が魅力として受け止められている。
- 恋愛だけに寄らず、仕事・立場・人間関係の揺れが物語の軸になっている。
- 後宮の行事や和歌など、平安らしい要素が読みやすい形で盛り込まれている。
- 緊張感が強すぎず、軽めのミステリーとラブ要素のバランスが取りやすい。
こんな人におすすめ
- 平安時代の宮中ものや後宮ものが好きな人。
- 事件解決よりも、人物同士の関係や心情の変化を楽しみたい人。
- 年上ヒロインや、働く女性の姿に魅力を感じる人。
- しっとりしすぎず、ほどよくコミカルな歴史ラノベを読みたい人。
- 恋愛と仕事の両方を抱える物語に共感したい人。
人を選ぶポイント
- 謎解きの比重は巻によって差があり、事件そのものへの興味が薄いと印象が弱い。
- 恋愛面は膠着感が長く、進展の遅さにじれったさを覚えやすい。
- 外野の恋の乱入や嫉妬の強さが気になる巻がある。
- 宮中の勢力図や人物関係はやや把握しづらい部分がある。
- 物語の緊張感は控えめで、どろどろした後宮劇を期待すると物足りない。
テンポ・読後感
- 全体はテンポよく読み進めやすい。
- 平安の空気感はあるが、現代的なコミカルさが混じって軽快。
- 緊張と緩和の配分は緩和寄りで、気楽に読める。
- 巻によっては謎解き中心、別の巻では恋愛や権力関係の比重が増す。
- しっとりした雰囲気の中に、時折はっとする展開が入る。
キャラクターへの評価
- 伊子はさっぱりしていて有能、年齢を重ねた落ち着きとたくましさが強い。
- 仕事に前向きで、尚侍としての采配や責任感が評価されている。
- 反面、可憐さや甘さは薄く、男前で芯が強い印象が際立つ。
- 帝は成長が印象的で、健気さや一途さに好感を持つ声がある。
- 嵩那は魅力的だが、恋愛面では優柔不断さや微妙な距離感が気にされやすい。
- 女宮や玖珠子は強敵として存在感があり、物語を動かす役回りになっている。
巻一覧
この巻のあらすじ
いきおくれ女子・伊子が後宮の事件を次々に解決!? 平安お仕事ミステリー!
時は平安。過去に入内の話はあったものの立ち消えになってしまい、婚期を逃したまま実家に居座っている藤原伊子(かのこ)。 当時の結婚相手となるはずだった東宮は早世し、彼の息子が現在の帝である。 ところが、ここにきてなぜかその帝が伊子の入内を希望してきた。彼は十六歳、伊子はその倍の年齢だ。 いくらなんでも無理でしょう、と断るために出かけた先で、伊子が再会したのは十年前に別れた恋人、嵩那(たかふゆ)。 彼との関係は誰にも知られていないけれど、処女ではない身で入内なんてできないと思っていたのだ。 だが帝の熱烈な要請によって、尚侍として後宮に入ることになってしまった伊子に謎の人物からの脅迫文が届き…!?
<目次>
第一話 花の色はうつってしまったけれど
第二話 悪くはないが、もう少し考えてみよう
第三話 ないものを求めてもしかたがない
第四話 人それぞれ思うことはちがう
第五話 言ってはいけないことと言わなくてはいけないこと
この巻のあらすじ
平安お仕事女子が大活躍のシリーズ第2弾!
尚侍として、後宮入りした藤原伊子。 十六歳年下の帝は依然として伊子を妻にしたいと思っているらしい。 しかし、後宮に来たからこそ再燃してしまった元恋人の嵩那への行き場のない感情を抱えた伊子は、 帝に応えることができない。 とはいえ、役職どおりの仕事をこなす日々が楽しく思えてきた伊子。 妃候補ともいえる御匣殿別当として後宮へやってきた祇子にも、 彼女の人柄がどうであれ、尚侍として適切な対応をするつもりだったのだが……?
<目次>
第一話 私がお仕えする姫様は、こんなにも可愛い
第二話 まこと女子とは罪深き……?
第三話 あなたに二度目の恋をした
この巻のあらすじ
若さと美しさは同じものではない、けれどもーー。 平安時代、微妙なお年頃の姫が大活躍!
自分の半分ほどの年齢である帝から求愛されながらも、妃ではなく尚侍として後宮で働くことが楽しい藤原伊子。 元・恋人の嵩那との関係は微妙なままではあるけれどーー。 そんなある日、帝の石帯から飾り石がひとつ紛失していることがわかった。 まさか後宮の誰かが盗んだ…? 疑いたくはないが、石がないことは事実。 責任を問われる立場の伊子は、石を見つけるべく周辺の女官たちに聞き込みを始める。 容疑者は「美しい」女官と、「そうではない」女官のふたりで…!? 平安後宮お仕事ミステリー。
第一話 いかなる財や名誉を持ってしてもどうにもならないこと
第二話 まったく人騒がせなことこの上ない
第三話 はしたない宮仕えのほうが性にあっている
この巻のあらすじ
働く女性たちを生き生きと描く、平安お仕事絵巻! 十六歳年下の帝から想われながらも、受け入れることはできないでいる伊子。 元恋人、嵩那への想いを自覚しつつも、後宮で尚侍として働く日々に追われている。 近く迫った大嘗祭での、五節舞の舞姫はそのまま後宮に勤めるのが慣例なので、人手不足を痛感する伊子は彼女たちが来るのを楽しみにしていた。 ところがそこで一騒動起こり…!? 女だらけの後宮だからこそ起きる事件、もめ事…ついには宮廷内の権力闘争に、伊子の恋も巻き込まれそうになってーー!?
第一話 人間なんだから十人十色 第二話 それでは面白くありません 第三話 自分自身が分かっていればよいこと
この巻のあらすじ
いつの時代も、仕事も恋も悩ましい。 宮廷で働く女性の活躍を描いた平安お仕事絵巻、重大局面へ!
皇統の奪還をもくろむ嵩那の叔母・入道の女宮の策略で、伊子と嵩那の関係が父・顕充の知るところとなった。 顕充は十六歳年上の伊子を一途に想う帝と話すという。 だが伊子の懸念はそれだけはなく……。 時は師走。 大晦日から正月にかけて目白押しの儀式に誰もが忙殺されるなか、女宮が参内してくる。 どんなたくらみを秘めているのか警戒する伊子だったが、儀式の最中、帝の目の前で皇統の不当を糾弾する声が家臣から突然上がり、くすぶっていた先帝への不満が爆発したーー。 【目次】 第一話 易きに流される相手と、侮られてはならぬ 第二話 人としての芯さえあれば 第三話 姥桜とて、そう容易く枯れはせぬ
この巻のあらすじ
平安後宮お仕事ミステリー、混迷の最新刊!! 「長きに渡って主上にお仕えしたいのです。」 答えを出した伊子(かのこ)の取るべき道とは?
嵩那(たかふゆ)への恋心と帝への忠誠で揺れる伊子。 だが思いとは裏腹に伊子は宮廷での存在感を高めていく。 そんな中、新大納言の大姫が新たに入内した。 同じ頃若き女御の殿舎が荒らされ、さらに出産を間近に控えた藤壺女御・桐子(ひさこ)の下を夜な夜な訪れる亡き先々帝と思しき人影……。 果たして犯人は? 皇統の奪回を目論む入道の女宮の影がちらつく宮廷で、伊子の差配が光る!
いつの時代も些細なことが女を悩ませるーー。
【目次】 第一話 どちらの重いにも偽りはない/第二話 むべ、時めくこそありけれ/第三話 この私がいるかぎり何者にも手出しはさせませぬ
この巻のあらすじ
恋に、政治に、仕事に揺れる平安お仕事絵巻、激動の急展開!! 「妻でなく母でなくとも甲斐のある女の人生を、私があなたに見せてあげるわ」
藤壺女御の男児出産をきっかけに、帝の寵愛を競う女たちの争いが激しくなった。 同時に本来の皇統である嵩那の東宮擁立を求める朝臣の声も高まり、伊子は頭を抱える日々が続く。 ところが渦中の嵩那は、誰にも告げないまま、あろうことか伊子の宿敵・入道女宮がいる吉野に出奔したことが発覚し、本人不在のまま東宮に内定してしまう。 これは、政治的判断により、伊子と嵩那の結婚を白紙に戻す決定でもあった…。
嵩那はいったいなぜ、何をしに入道女宮のいる吉野に行ったのか。 いつの時代も、働く女子は決断を迫られる。 伊子が選んだ道とは!?
この巻のあらすじ
恋に仕事に謎解きに。 働く姫君の平安事件簿、歓喜の大団円!
帝に忠誠を誓う伊子を見限った入道の女宮は、伊子の恋人である嵩那と大納言の娘・玖珠子の婚姻を画策する。 しかし玖珠子は姉の麗景殿女御の看病を名目に、婚約の話を中断。 そんな中、洛外では疫病流行の兆しの報せが届く。立坊式の準備もいよいよ大詰めで、後宮を管理する伊子は気の休まらない日々。 そんな中、帝が病に倒れた。 それが入道の女宮の呪詛ではないかと囁かれ……。 帝を守るため、嵩那を巻き込まないため、伊子は入道の女宮と最後の対決を決意する!
恋も仕事も諦めない!いつの時代も、働く女性は忙しく、そして幸せーー。
【目次】 第一話 私の存在に覚悟するがいい 第二話 生涯、お傍においてくださいませ 第三話 こんな日々も悪くない
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