居酒屋を営んでいた紺屋康太は、棚田と黒豆が目につく異世界へ転じ、調味料も器具も乏しい環境で日々の食事を整える役目を負う。エルフの娘の家に身を寄せ、老ドワーフや商人、国家の担当者、移民島の人々と関わりながら、持ち込まれる事情に合わせて献立を組み立てていく。星座や神話を手がかりに材料を探す話もあり、春巻やピザのような品が土地の条件に応じて形を変える。舞台は集落の内側から大国ヘカトンケイル、移民島、未踏の西方へと広がり、寒冷化や疫病の影も重なる。食と移動、交渉と暮らしが同じ流れでつながっていく。
構造レビュー
編集部判定 良作
短評・キャッチコピー
この項目をレビュー編集部
ただの異世界転生ものか?と思わせて、実は転生先はド田舎。何もない場所であるものだけを使って、主人公が作り上げる絶品料理の数々と、料理の深い知識。ライトノベルではなかなか見られない、栄養の知識が盛り込まれた作品。
編集部
若い居酒屋店主が異世界転生したところから始まり、田舎で少ない食材を使って料理をする作品。作品の中には絶品料理の登場だけでなく、主人公の食に関する知識、栄養面でのちょっとした知識が見られる。
こんな人におすすめ
この項目をレビュー編集部
・異世界グルメが好きな人 ・田舎が好きな人 ・料理を自分で作るのが好きな人 ・栄養の知識も分かると嬉しい人
-
AI分析(あらすじ)
異世界料理が気になる人、食材制約のある調理や宴席づくりを読みたい人、集落から国家・遠方へ広がる話が好きな人。
著者情報
この項目をレビュー編集部
中野在太(なかの・あるた) 神奈川県在住。 本作にてデビュー。
イラストレーター情報
この項目をレビュー編集部
七和禮(ななわ・れい) イラストレーター。 ・汐汲坂のカフェ・ルナール ・転醒のKAFKA使い ・お嬢様が、いけないことをたくらんでいます! ・放課後四重奏 ・探偵失格 など、ラノベなどのイラストを担当している。
メディアミックス状況
この項目をレビュー編集部
コミカライズ化 ・原作:中野在太/キャラクター原案:七和禮/漫画:寅尾あかまる/ヒーローコミックス
編集部
異世界グルメ、異世界転生ものという楽しみ方だけでなく、田舎の雰囲気や少ない食材から料理を作り上げていく過程などが楽しめる作品。また主人公に栄養の知識が多くあり、それが分かりやすく表現されていたので高評価である。
作品Q&A
合わない人・注意点は? ストーリー
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文体はどんな感じ? ストーリー
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世界観の作り込みは? 世界観
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評価されるポイントは? ストーリー
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この作品の特徴は? ストーリー
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どんなテーマ・ジャンル? ストーリー
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読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 食材や調味料が乏しい田舎の給地でも、代用・工夫・自作で和洋中の料理を再現していく主人公の知識量の多さを評価する声が多い。
- 調理技術だけでなく、蜂蜜の種類や風土病・栄養面など「食の専門知識」が物語に組み込まれている点を面白いと感じる読者がいる。
- 都会無双型ではなく、里山・農村で暮らしながら食を通じて人と関係を広げていく、のんびりした異世界スローライフとして読める。
- 未開の地への入り方や村の言語・文化描写など、食や文化人類学の視点が垣間見える独自色を好む読者もいる。
- 「ないものは作ればいい」という発想で器材や食材探しに踏み込む主人公の努力姿が、地味ながら読み応えがある。
こんな人におすすめ
- 華やかな異世界グルメより、制約の多い環境で料理を考える話が好きな人。
- 田舎・里山・棚田のようなスローライフ系異世界が好きな人。
- 料理の再現だけでなく、栄養や食文化の知識も一緒に楽しみたい人。
- エルフや村人との交流、寄り添う人間関係を味わいたい読者。
- 争いより日常と食を中心に、比較的読みやすい作品を探している人。
人を選ぶポイント
- 王道の異世界グルメのように豊富な食材や日本食・中華の調味料が次々登場する展開を期待すると、物足りない・方向性が違うと感じる声がある。
- 現地の食文化より現代食の再現に寄っていく点や、設定の後出し・都合良さに違和感を覚える読者もいる。
- ヒロインの天然・口調の振り切り方が強く、重いテーマとの温度差で耐えにくいと感じる声がある。
- グルメ描写が食欲をそそるほどではない、盛り上がりや主人公の目的が見えにくい。
- 村社会の冷たさや領主側の怖さなど、暗い要素を含むので、完全にほのぼの系だけを求める人には合わない可能性がある。
テンポ・読後感
全体的には争いが少なく、田舎で食を作りながら人と距離を縮めていく、まったりした読み味という声が多い。一方で、情報伝達や成長が止まらず世界が変わり始める予感を持つ読者もおり、変化の行方に期待や不安を抱くコメントもある。初読はさらっと読みやすい一方、知識説明がややくどい・焦点が食と文化分析のどちらか分かりにくいと感じる意見もある。
キャラクターへの評価
- 主人公・康太は、居酒屋店主らしい接客力と料理・栄養の知識を持ち、給地の人々と懸命に向き合う姿が好意的に語られる一方、介入が及び腰でじれったいと感じる声もある。
- ヒロインは、とりとめのない発言を受け流す主人公との関係が微笑ましいと評価されることが多いが、天然加減が強すぎて好きになれない。
- 偏屈な鉄爺や灰かぶりなど、背景の重い住人たちとの交流に物語の深みを感じる読者がいる。
- エルフや村人、商人、幼馴染夫婦など脇役の個性や関係性も、読みどころとして挙がることがある。
巻一覧
この巻のあらすじ
若き居酒屋店主・紺屋康太が転生したのは、わずかな棚田でお米をつくり、
エルフの娘がどぶろくをかもす、日本の里山みたいな異世界。
ひょんなことから康太は、超先進国からの客に饗宴の席を設けることになる。
ただ、この土地には食材は米と黒豆ぐらいしかなく、
調味料も調理器具も存在しない。
康太は『ないものはない、あるものはある』の精神と
接客技術で饗宴を成功に導く。
そして、エルフの娘の家に転がりこみ、異世界暮らしが始まる。
ある日、康太は傷ついた少年のため、小麦もチーズもない世界で、
ピザをつくろうと走りまわる。
神話を紐とき、失われたエルフの食材を得て焼き上げたローマピザの味は……! ?
異世界に転生した居酒屋店主が、乏しい食材で料理作りに奮闘する。
そんな、ごはんとお酒の物語。
中野 在太(ナカノアルタ):神奈川県在住。本作にてデビュー。
七和 禮(シチワレイ):イラストレーター。
「汐汲坂のカフェ・ルナール 」「転醒のKAFKA使い」
「お嬢様が、いけないことをたくらんでいます! 」「放課後四重奏」
「探偵失格」他、ラノベ・TCG等のイラストを担当。
この巻のあらすじ
若き居酒屋店主、紺屋康太が異世界の住民に受け入れられてからしばし時が流れた。ある日、異世界の星座に興味を持った康太は、星座について教えてもらおうと、集落の外れに住む異邦の老ドワーフ、鉄じいさんのもとを訪ねる。だが、老ドワーフは康太をすげなく追い返した。鉄じいさんは、他人と関わり合いになるのを避けつづけてきた。そのせいで、鉄を操る凄腕の魔述師でありながら、ひとびとに疎まれている。鉄じいさんの昔語りと思わぬ優しさに触れた康太は、喜んでもらいたい一心で、勝手に饗宴を請け負った。鉄じいさんの故郷の料理を再現するため、康太は、またも異世界の里山を走り回るのだった。
この巻のあらすじ
小麦も豚肉も存在しない異世界で春巻をつくり、よく冷えた蒸留酒の杯を干す。見目うるわしきエルフの娘さんといっしょに酔っぱらう、異世界の穏やかな午後。踏鞴家給地での日々を重ねる康太を訪ね、懐かしい客がやって来た。超先進国ヘカトンケイルの貿易商人ミリシア・ネイデル、踏鞴家給地にやって来て数十分の康太にクレーム対応を迫った女性である。彼女に連れられて踏鞴家給地にやって来たのは、ピーダーとネイデル、クエリアの会社の代表人を名乗る少女、ピスフィ・ピーダー嬢だった。商売のためこの地にやって来たのだと語るピスフィとミリシアは、榛美の家に転がり込んだ。ややこしいことになりそうだと予感する康太だが、案の定、ピスフィはたちまち踏鞴家給地のひとびとに疎んじられてしまうのだった。
この巻のあらすじ
小さな、けれど平穏な踏鞴家給地の日々は永遠には続かない。ミリシアとピスフィは、本来の目的であった交渉をしに領主館に向かう。一度は殺されかけた康太もまた、この踏鞴家給地で起こったことを聞くために同行した。そこで話を聞いた康太は、全てを失った月句のために、踏鞴家給地の食材を使い、思い出の饗宴でもてなすことを決める。ぶどう酒色の春。夏にたなびく淡雪。紅に染まる秋。冬は白く、あたたかく。四季の記憶を料理に起こされ、月句は過去と向き合っていく。そして、康太も新たな旅立ちを決めていた。若き居酒屋店主にエルフの娘、夢を見る商人に知識に取り憑かれた少年、それぞれが選ぶ道とはーー。
この巻のあらすじ
踏鞴家給地を離れ、
ピスフィたちと共に広い世界へ旅立った康太と榛美は、
世界の資産の八割を独占するという
世界一強大な国家・ヘカトンケイルに到着する。
ヘカトンケイルにはショッピングモールと呼ばれる巨大な施設があり、
まるで現代日本のように物であふれ、とても豊かな環境だった。
あまりの違いにうろたえる榛美と豪華な食事を楽しんでいると、
ミリシアから弟の話を聞かされる。
いつまでもふらふらとしている弟には
生涯をかけた仕事を見つけてほしいと願い、
康太にその手伝いをしてほしいのだという。
頼まれた康太は気づけばなぜか、
ミリシアの弟・パトリトとともに、船に乗って釣りをしていた――。
中野 在太(ナカノアルタ):静岡県在住。本作にてデビュー。
七和 禮(シチワレイ):イラストレーター。
「汐汲坂のカフェ・ルナール 」「転醒のKAFKA使い」
「お嬢様が、いけないことをたくらんでいます! 」「放課後四重奏」
「探偵失格」他、ラノベ・TCG等のイラストを担当。
この巻のあらすじ
康太たちが、移民島を救ってから、しばらくのこと。夏だというのにヘカトンケイルでは、やけに肌寒い日々が続いていた。移民島の二人の少女・白茅とキュネーは、変わりゆく状況に翻弄されていた。一方、康太と榛美は、ピスフィからヘカトンケイルの国家元首にしてピスフィの父、ピスディオ・ピーダーの帰国祝いに相応しい料理をつくってほしいと依頼される。ピスフィには、ナバリオーネとの対立によって空中分解寸前となってしまったピーダー閥を、饗宴によってつなぎとめる狙いがあった。康太たちは腕を振るって料理を作る。仕事が終われば、みんなでお酒を酌み交わす。仕事は楽しく、お酒はおいしく、すべて世は事もなし。そんな平和な日々に感謝する康太たち。一方、ヘカトンケイル人は、忍び寄る凶兆に気づいていなかった。朽ちない遺体を乗せた小舟が、風雨と共に潟に打ち寄せたことにーーー。
この巻のあらすじ
護民官を僭称し、ヘカトンケイルを恐怖で覆ったナバリオーネは獄死した。しかし、ヘカトンケイルは未だ危地のただなかにあった。残桜症ーー高い感染力と致死率を持つ疫病が尚もはびこる中で、季節は巡り、冬となった。降りしきる雪と下がり続ける気温が、史上類を見ない厳冬を物語っていた。ピスフィやナバリオーネが予見していた通り、凍れる冬がヘカトンケイルを襲ったのだ。全球規模の寒冷化と未曽有の疫病に苦しめられ、滅亡めがけて転がり落ちていくヘカトンケイルで、康太は自分にできることを探し続ける。釣り糸を垂らして根魚を釣り、おにぐるみの樹液を煮詰め、干潟で青のりを拾い、移民島の畑で大根を引っこ抜き……康太が出した結論とは?
この巻のあらすじ
我が友ピスフィ・ピーダーが行方知れずとなっているのだーー。踏鞴家給地にオープンした居酒屋の開店初日、まっさきにやってきたミリシアから、康太に急報が届けられた。未踏の大陸西部を調査する国家的プロジェクト『大西進』に挑んだピスフィが、ヘカトンケイルに帰らず行方不明になってしまったのだ。大規模な捜索隊を出そうにも、西方世界は常人の歩める土地ではなく、頼れるのは康太と榛美ばかりだという。もちろん、二人は安請け合いした。西方世界に発った康太と榛美は、あっという間に無一文になってしまうのだが……。
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