芸歴十年の元漫才師・鳴雲俊史を中心に、売れないまま芸人を続ける現場を描くお笑い小説シリーズ。舞台はテレビ露出や営業、養成所、先輩後輩の関係が交差する芸人の仕事場で、漫才からピン芸へ移った主人公が、自分にとっての芸人の意味や必要なものを探していく。物語は、芸人養成所の若手や先輩芸人、元相方との関係を通じて、芸人としての立ち位置や目標を掘り下げる形で進む。シリーズ全体では、日常の会話劇と仕事の現場、芸人同士の競争や同居生活を軸に、芸人という職業の内側を段階的に描いていく。4巻までの構成で、同じ主人公の視点から芸人としての迷いと挑戦が続く。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 現役芸人ならではの、お笑いの現場感や業界の空気が細かく出ている。
- 売れない芸人の焦り、迷い、再起の手触りが生々しく、読み手の感情を揺らす。
- 芸人養成所や舞台裏のやり取りが、会話中心でテンポよく進。
- ラノベ的な美少女同居やヒロイン要素を混ぜつつ、芯は仕事と夢の物語になっている。
- 終盤のまっすぐな熱量や、周囲との関係が前に進む流れに手応えがある。
こんな人におすすめ
- お笑い芸人や芸能界の裏側に興味がある人。
- 夢と現実のあいだでもがく主人公の話を読みたい人。
- ラブコメよりも、仕事・挫折・再起を軸にした物語が好きな人。
- ラノベの型に収まりきらない作品を楽しめる人。
- 同世代の苦さや停滞感に共感しやすいアラサー読者。
人を選ぶポイント
- ギャグの密度やキレを強く期待すると、肩透かしに感じやすい。
- ラノベらしい派手さや明快なカタルシスは控えめ。
- 文章や構成に粗さ、くどさ、読みづらさを感じる箇所がある。
- ヒロインや一部キャラの扱いが、物語の都合でややブレて見える。
- 物語の区切りが中途半端に感じられ、続き前提の印象が強い。
テンポ・読後感
- 会話の切れ味は軽快だが、全体の空気は明るさより苦さが勝つ。
- 前半は売れない芸人の停滞感が強く、後半で少しずつ熱が上がる。
- お笑いの現場描写と感情の揺れが交互に来て、読み味はやや重め。
- ラノベ的な賑やかさはあるが、青春お仕事もの寄りの手触り。
- しんどさの中に前向きさが差し込む、じわっと熱い雰囲気。
キャラクターへの評価
- 主人公は怠惰さや自信のなさが目立つ一方、芸人としての現実感が強い。
- ヒロインは明るくまっすぐだが、現実離れした印象や役割の薄さを指摘する声もある。
- 先輩芸人や裏方、養成所の周辺人物が好感度を上げる支え役として効いている。
- 新キャラはインパクトが強く、場を動かす存在として印象に残りやすい。
- キャラ同士の掛け合いは魅力だが、恋愛より仕事や芸人としての関係性が中心に見られる。
巻一覧
この巻のあらすじ
お笑い芸人のリアルがここに!?
僕……鳴雲俊史は芸人をやっている。芸歴十年の元漫才師。俗に言う、お笑い芸人だ。ずっとコンビで漫才をやっていたのだが、まあいろいろあって解散。今はピン芸人。営業でのMCなどをメインに仕事をして、なんとかこのお笑いの世界で十年飯を食べている。 最近いろいろ言われるんだ。「もう十年やって売れてないんだぜ?」とかね。僕からすれば『たった』十年しかやってないお笑いの収入だけで生活出来ている芸人』だけど、世間からすれば『もう』十年やっているテレビに出ていない芸人=売れていない芸人なのである。 「三十年やったとてまだまだ前座です」なんて、どこぞの師匠が言っていたのだが、それはやっぱりその師匠の求道者な部分が大きい訳で、実際は十年もやると、新人の中の古参組になってしまう。そして十年やって自分はまだ売れてないと、ある事実を残酷なまでに見せつけられてしまうのだ。 ああ、僕は芸人として売れないんだ、と。 この世界は僕を十年求めなかったんだ、ということを――。
よしもと所属のお笑いコンビ『天津』の向が綴る、芸歴十年の売れないお笑い芸人と芸人養成所一年生の美少女が巻き起こす、リアルなお笑い物語が開演!
※「ガ報」付き!
※ガガガ10周年電子特典!シリーズ既刊すべてのカバーイラスト付き!
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
この巻のあらすじ
芸人の世界に必要なのものって何だと思う?
僕――鳴雲俊史は悩んでいた。 投げかけられた質問には、いったいどう答えるのが正解なのだろうか。 「あの――」 「なんだい? 何も思いつきませんでしたという敗北宣言を高らかに発してくれるのかい? それならそれでこちらは違う形とはいえ大爆笑するよ。だって君はこんな質問に関してまで逃げ出すということになるわけだからね。桂小五郎は逃げの小五郎なんて言われていたけど、それは喧嘩をする場面じゃないと判断した時逃げるということだよ。君のそれとは全く趣旨が違うって事を判断してて欲しいんだけどね」
この先輩、なんでこんな一瞬で悪口が頭に思い浮かぶんだろう…… 間違いなくこれも才能だ。やはり頭の回転がとんでもなく早い。 これが売れている芸人の思考か。 「もう一度聞くよ。君はこの世界に必要な唯一のものって何だと思う?」 先輩は無邪気な子供のような笑顔を見せた。今日の会話の中でとびきり純粋な。しかし僕にとってはそれは無慈悲で残酷な表情。 「それがわからないなら、芸人を辞めてもらうよ」 売れている芸人と売れていない芸人の違いはなんなのか――。
テレビなどでも活躍中のお笑いコンビ『天津』の向が綴るリアル芸人物語の第二巻。
※「ガ報」付き!
※ガガガ10周年電子特典!シリーズ既刊すべてのカバーイラスト付き!
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
この巻のあらすじ
ピン芸人No.1を決める大会に挑む!
僕――鳴雲俊史はお笑い芸人をやっている。
人を笑わせることでお金をもらう職業であり、テレビやネットの露出が増えれば大スターになれるお仕事。しかしそれはほんの一握りであり、実際は売れずに食べていけないために芸人を辞める人が後を絶たない。食べていくだけで大変な仕事である。
そして僕はというと、売れてはいないが、食えているのは食えているという層である。なんて中途半端だ! と思うけど、それが十年芸人をやってきた僕が今いる場所だ。 だが、それを変えなければならない。いや変えてみせる。 尊敬する先輩のアドバイス、袂を分かつ形になった元相方、そしてうちに転がり込んでいる芸人の卵、彼らにそう気づかせてもらえた。だから僕はピン芸人でNo.1を目指す!
……と思った矢先、大人気芸人が僕の前に立ちはだかるのであった――。
テレビなどでも活躍中のお笑いコンビ『天津』の向が綴るリアル芸人物語の第3巻。
※「ガ報」付き!
※ガガガ10周年電子特典!シリーズ既刊すべてのカバーイラスト付き!
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
この巻のあらすじ
お笑い芸人をやっている理由、それは――。
僕――鳴雲俊史は芸歴十年のお笑い芸人だ。 芸人の仕事だけでご飯にありつけている状態が続いていたけど、ついに大舞台に立てることが決まった。 ピン芸人No.1を決める大会「ピン1グランプリ」の決勝戦まで勝ち残ることができたのだ。 だけど、僕の心が歓喜で埋め尽くされることはなかった。妙な縁で同居生活をしている後輩・雫の言葉がどうしても頭から離れないからだ。
――「鳴雲さんって何のためにお笑いやっているんですか?」
その何気ない問いかけに答えられなかった自分に不甲斐なさを感じる。どうして答えられないのか自分でもわからない……。自分自身が100%納得いく答えを導き出せない限り、僕に栄光が舞い込むはずがないのに。
「お笑い芸人」という職業の本気がここに! テレビなどでも活躍中のお笑いコンビ『天津』の向が綴るリアル芸人物語の第4巻!
※「ガ報」付き!
※ガガガ10周年電子特典!シリーズ既刊すべてのカバーイラスト付き!
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
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