あらゆるものに保険が掛けられる近未来を舞台に、イギリス最大の保険市場ロイズで働く日本人保険引受人カイン・ヴァレンタインが、保険の履行を巡る案件に向き合うシリーズ。行きがかりで救った少女ベティの一億ドルの瞳の保険を起点に、個人の身体、再保険、生体データ、寿命投資基金まで、保険が扱う範囲とその裏側が次第に広がっていく。ロンドンの市場で始まる話は、東欧ルーマニアの制度や政治的背景にも及び、契約と所有権、命の扱いをめぐる問題が軸になる。各巻で案件の様相を変えながら、保険が安全網であると同時に交渉の道具として働く構図が、人物の因縁や国際的な利害と結びついていく。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 近未来の保険市場ロイズを舞台にした、保険とアクションを掛け合わせた発想が新鮮。
- 一億ドルの保険、年金、再保険など、保険の仕組みを物語の駆動力にしている。
- カインとベティの掛け合いが軽快で、会話のテンポが読みやすい。
- 映画のような見せ場や挿絵の演出があり、エンタメ性が高い。
- SF要素がほどよく噛み砕かれていて、難しすぎず入りやすい。
こんな人におすすめ
- 保険や金融を題材にした変わり種の物語を読みたい人。
- アクション多めでテンポのいいライトノベルが好きな人。
- 近未来SFを、重すぎずエンタメ寄りで楽しみたい人。
- 映画的な展開や派手な見せ場を重視する人。
- シリーズ完結まで追って、余韻のあるラストを味わいたい人。
人を選ぶポイント
- 保険の仕組みやロイズの知識があるとより楽しめるが、前提知識なしでも読める一方で説明はやや独特。
- SF色は巻によって濃淡があり、硬派なSFを強く求めると物足りなさがある。
- 物語の構成上、巻によっては本筋の進みが控えめに感じられる。
- 好みが分かれやすく、設定や作風が合わないと面白さを掴みにくい。
- 価格面を気にする声がある。
テンポ・読後感
- 全体にハイテンポで、場面転換が速く読み進めやすい。
- アクションは流れるようで、派手さと分かりやすさの両方がある。
- 近未来の混乱や危うさがありつつ、読後感は痛快さと切なさが同居する。
- 最終巻は過去の清算と余韻を重ねた、映画的な締め方になっている。
- 軽妙な会話とシリアスな局面の切り替えが心地いい。
キャラクターへの評価
- カインは飄々としてクールだが、過去を知ると人間臭さが際立つ。
- 最高の誠意を貫く姿勢が印象的で、行動原理がわかりやすい。
- ベティはダラけた一面とのギャップがあり、存在感が強い。
- ビッグ・マックのような脇役も含めて、登場人物の見せ場が作られている。
- 敵側や同業者との駆け引きが多く、人物同士の関係性で読ませる。
巻一覧
この巻のあらすじ
“一億ドルの瞳”を守り抜けーー。 あらゆるものに保険が掛けられるようになった近未来ーーイギリス最大の保険市場・ロイズの日本人保険引受人(アンダーライター)カイン・ヴァレンタインは、“最高の誠意”を胸に、引き受けたあらゆる保険の適切な履行を促すことを職務としている。 そんなカインが、行きがかり上救った少女・ベティから依頼されたのは、自らの瞳に掛けられた一億ドルの保険を、再保険として請け負うことだった……。 個人としては破格ともいえる巨額の保険は、なんのために掛けられたのか? ベティの“サリエルの瞳”には、いかなる能力が隠されているのか? カイン・ヴァレンタイン、最後にして最高の仕事(ミッション)が始まるーー。 新鋭・柴田勝家が放つ近未来保険アクション、ここに開幕!
この巻のあらすじ
新・星雲賞作家、渾身の長編シリーズ第2弾! イギリス最大の保険市場・ロイズの日本人保険引受人カイン・ヴァレンタイン。彼がサッカースタジアムで取り押さえたテロ未遂犯のルーマニア人女性・クリスは、母国から“78人分の人生”とも言える生体データを盗み出していた。 チャウシェスクによる独裁の終わりより数十年、いまやルーマニアは東欧の保険先進国となり、寿命投資基金・3Bが国民に健康を強いる新たなディストピアを創造していた。 3Bを崩壊に追い込むほどの価値を持つという生体データは、いったい誰のものなのか。そして、「私は、死なない」というクリスの言葉の真意とは……。 ベティの父・ネイサンの因縁も絡みつく東欧の晦冥を払うべく、余命1年の保険引受人が、“最高の誠意”を履行するーー。 新・星雲賞作家が放つ近未来保険アクション、瞠目の第二幕!
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