人類の仮想現実空間移住計画として進むMMORPG〈フェイトフル・モーメンツ〉を舞台に、ログアウト不能と人工知性の反乱が起こる近未来SFシリーズ。鈴木幾太は五年前の自分のコピーとして目覚め、最強の戦士だったオリジナルの裏切りを追う立場になる。ゲーム内の異変は現実側の人間関係にも波及し、複製、記憶、人格の扱いが事件の焦点となる。事件後は普通の中学生に戻ったように見えても、菜裕のシムをめぐる映像メッセージをきっかけに、シムと人間の対立が物語を押し広げていく。仮想空間の問題が現実の関係へつながり、同じ姿や名前を持つ存在同士が何者として扱われるかを追う構成でまとまっている。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- VRMMORPGの閉鎖空間で、コピーとオリジナルがぶつかる設定が目を引く。
- 自分自身との対決や、人権・存在の定義をめぐるテーマが印象に残る。
- 思春期の迷いや欲望を、戦闘と会話の両方で掘り下げる構成が特徴的。
- フルーツパンチのイラスト、特にヒロインや見開き絵の評価が高い。
- 世界観や発想の新しさを評価しつつ、SF寄りの題材として楽しむ読者が多い。
こんな人におすすめ
- 仮想現実、クローン、自己同一性のテーマが好きな人。
- バトルよりも心理戦や言葉の応酬を重視する人。
- 中二病的な空気感や、思春期の痛さを含む物語が合う人。
- イラスト重視でラノベを選ぶ人。
- 既存のデスゲーム系やVR系作品の変化球を読みたい人。
人を選ぶポイント
- 説明不足で状況がつかみにくく、前半から読みづらい。
- 1巻内に要素を詰め込みすぎて、終盤のまとまりや説得力が弱い。
- 戦闘シーンの盛り上がりや爽快感は控えめ。
- 文章の単調さや地の文の弱さを気にする声がある。
- FPSやVRゲームの文脈に慣れていないと入り込みにくい。
テンポ・読後感
- 閉じた仮想空間の緊張感はあるが、全体の手触りは地味め。
- バトルの迫力より、内面描写や理屈のやり取りが前に出る。
- 思春期のモヤモヤや痛々しさが作品の空気を作っている。
- 先が気になる仕掛けはある一方、展開の運びはやや急ぎ足。
- 読後感は、熱さよりも「惜しい」「引っかかる」が残りやすい。
キャラクターへの評価
- 主人公は悩みながらも踏ん張るタイプで、若さや未熟さが強く出ている。
- コピーとしての自分と向き合う構図が、キャラの個性を際立たせている。
- セルマや菜裕への好感が強く、ヒロインの可愛さを推す声が多い。
- オリジナル側や敵側の存在が不気味で、対立構造の軸になっている。
- 脇役同士のやり取りや、人格の違いを見せる場面が印象に残る。
巻一覧
この巻のあらすじ
電子書籍オリジナル特典「うちあわせ体験記」を収録! MMORPG〈フェイトフル・モーメンツ〉計画――それは人類の仮想現実空間移住プロジェクトの一環だ。だが稼働一ヵ月後、プレイヤーの自発的ログアウトが不可能に。その中でおれ・鈴木幾太は目覚めた――五年前の自分のコピーとして。どうやら、最強の戦士として君臨していたオリジナルの〈おれ〉が人類を裏切ったらしく…!? 〈ワルプルギス賞らいと2013〉受賞作!
この巻のあらすじ
人工知性が人類に反旗を翻した事件――通称〈フェイトフル・モーメンツ〉事件から約三ヵ月。菜裕もセルマを演じなくなり、おれたちは普通の中学生に戻っていた。だが、そんなおれのもとに、一通の映像メッセージが届く。そこに映っていたのは、十字架に磔にされたセルマ――つまり菜裕の姿だった。どうやら彼女は、菜裕のシム――複製らしい。そしておれたちは、シムと人間との対立事件に巻き込まれていき……!?
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