第三次十字軍とアイユーブ朝の攻防を、1191年のアッカ、ヤーファ、アスカロン、イェルサレムを舞台に描く歴史戦記シリーズ。中心人物は、イスラム側で動くヴァレリーと、サラディン、リチャード獅子心王、エルシード、ウィルフレッド・アイヴァンホーらで、戦場だけでなく和戦の交渉や陣営内部の対立も物語の軸になる。軍勢の進軍、包囲、休戦交渉、裏切りの疑い、病や負傷による戦力低下などを通して、十字軍とイスラム勢力のせめぎ合いが連続して展開する。巻ごとに戦場と焦点人物が移り、複数の陣営をまたいで群像的に広がっていく。続編・外伝・短編の情報は提示されていない。 短_comment: 第三次十字軍とアイユーブ朝の攻防を、ヴァレリーを軸に複数陣営で描く歴史戦記。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 第三次十字軍を背景に、戦場だけでなく和平交渉や陣営内の駆け引きまで描く重厚さがある。
- ヴァレリー、エルシード、アリエノール、リチャード周辺の人物が立ち回りで印象を強く残す。
- 正史を土台にした歴史ロマンとして読めて、昔の版を知る読者にも再読の手応えがある。
- かけ合いや皮肉、理屈っぽさのある会話が、重い展開の中でも読み味を支えている。
- 戦記としての緊張感と、ラノベらしいキャラの濃さが同居している。
こんな人におすすめ
- 十字軍やサラディン周辺の歴史を題材にした物語が好きな人。
- 戦闘よりも人物の選択や関係性の変化を追いたい人。
- 重めの展開や喪失感のある物語を受け止められる人。
- クセの強いキャラクター同士のやり取りを楽しみたい人。
- 旧版を読んだことがあり、改めて読み直したい人。
人を選ぶポイント
- 史実ベースでも、人物や出来事の描き方はかなり創作寄り。
- 展開が急ぎ足に感じられる場面があり、掘り下げ不足に見えることがある。
- 物語全体が重く、苦しい局面や別れが続きやすい。
- 主人公の在り方や行動原理がつかみにくく、好みが分かれやすい。
- 逆説的な言い回しや理屈っぽさが、くどく感じられることがある。
テンポ・読後感
- 戦況は膠着と転機を行き来し、じわじわ緊張が高まる。
- 会話と心理描写で進む場面が多く、派手な決着より思惑のぶつかり合いが目立つ。
- 重苦しい空気が強いが、破天荒な人物や軽口が時々息抜きになる。
- 中盤以降は喪失感が増し、終盤に向けて暗さと切迫感が強まる。
- 物語の運びは速めで、勢いで読ませるタイプ。
キャラクターへの評価
- ヴァレリーは掴みどころがなく、情けなさと存在感の大きさが同居している。
- エルシードは理不尽で破天荒だが、相棒としての魅力が強い。
- アリエノールは美しさと強かさ、執着の強さが印象に残る。
- リチャード、ウィルフレッド、ロビンなど脇の大物もキャラが立っている。
- バハーウッディーンやアル=アフダルのような人物が、重い物語に独特の味を足している。
巻一覧
この巻のあらすじ
1191年秋。アッカを占領したリチャードら第三次十字軍は、サラディン自らが率いる軍を破り、要衝ヤーファへと進撃した。 帝王サラディンが本隊を立て直す時間を稼ぎ、イスラム勢力を瓦解から救うため、王妹エルシードはたった五千の兵でリチャードに立ち向かう。 そしてその時、ヴァレリー立案した捨て身の策とは──。 定金伸治の歴史的名篇、激甚の第二弾!
この巻のあらすじ
“氷炎の貴公子”ウィルフレッド・アイヴァンホー、迫る。 ラスカリスとルイセによって、ようやく救い出されたヴァレリー。しかし彼は、深い傷を癒すいとまもなく、次なる戦場・アスカロンへと向かう。自らの身にかけられた裏切り者の汚名を晴らし、イスラム世界と彼の大切な女性を守るために……。 そして、リチャードよりアスカロン攻めの首将に任じられたのは、ウィルフレッド・アイヴァンホー。若き獣が、燃え立つような闘志とともに大軍を率い、アスカロンの城壁に迫る──! 定金伸治の贈る歴史的名篇、二将の魂がしのぎを削る、峻烈の第三弾!
この巻のあらすじ
辛くもアスカロンを脱出し、聖都イェルサレムに帰還したヴァレリーたち。そこにリチャード獅子心王からもたらされたのは、アスカロンの永久支配権と引き換えに、半年間の休戦を求める使者だった。 サラディンの意を受けて敵地に赴くヴァレリー、和戦を巡る対立から動揺するアイユーブ朝内部……そして、遂にヴァレリーの愛する者たちの血が流れる──。 定金伸治の贈る名篇、哀惜の第四幕!
この巻のあらすじ
聖都イェルサレムは、リチャード獅子心王率いる第三次十字軍によって包囲された。これまでの心労が祟ったサラディンは病に倒れ、心身に傷を負ったヴァレリーも陣頭に立てない状態にあった......。 打つ手がないまま窮地に追い込まれたイスラム陣営に対し、 十字軍へと走ったかつての仲間、〈蒼狼〉キヤトの軍略が牙を剥く──。 定金伸治の贈る名篇、危殆の第五弾!
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