ジャンル

『すばらしき新式食 SFごはんアンソロジー』は、食を軸にしたSF短編を集めたアンソロジー。無限にスープを生む石が配給される社会、月面都市で育った少女が地球の土の野菜に触れる家、肉を愛する寄生種族が潜むステーキ店、食糧不足と隔離措置が常態化した未来、召喚先で囚人飯を作る国、パンだけが流通する国など、題材は過去・未来・宇宙・異世界へ広がる。各話ごとに主人公や生活環境が切り替わり、食糧供給の仕組み、代用食、食文化の違い、身体と食欲の結びつきが、それぞれの設定の中で描かれる。一冊の中で複数の作家が異なる切り口を並べ、食が社会や人間関係にどう組み込まれているかを扱う。

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  • AI分析(あらすじ)

    SF設定の食の話が好きな人、複数作家の短編をまとめて読みたい人。

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読者レビューをもとに AI が要約した内容です。

作品の魅力

  • 食を軸にしたSFの切り口が多彩で、未来の食卓を通して世界観の違いが見える。
  • ディストピア寄りでも、ほっこりする話、ぞくっとする話、じんわりくる話が混ざる。
  • 完全食や栄養優先の設定から、人間にとっての「おいしさ」の意味を考えさせる。
  • 作品ごとの温度差があり、好きな一編を見つけやすい。
  • 読後に塩にぎりやトンカツなど、実際の食べ物が欲しくなる描写が残る。

こんな人におすすめ

  • SFは普段あまり読まないが、読みやすい短編集から入りたい。
  • ディストピア飯、完全食、未来食の設定に惹かれる。
  • ほっこり系だけでなく、少し不穏で後味のある話も楽しみたい。
  • 作家買いで気になる一編がある。
  • 食べることや味覚の価値をあらためて考えたい。

人を選ぶポイント

  • 期待するほど「新奇な未来グルメ」一色ではなく、栄養補給寄りの食が多い。
  • 作品によって好みの差が出やすく、印象が薄いと感じる編もある。
  • かなりディストピア色が強く、明るいごはん物語を求めるとずれる。
  • 一部の話は生理的に受けつけにくい描写があり、重さが残る。
  • タイトルの印象より、食の楽しさよりも問題提起や風刺が前に出る。

テンポ・読後感

  • 全体は短編らしく軽快で、さらっと読める。
  • 未来や異星の設定でも、語り口は比較的やわらかく入りやすい。
  • ほっこり、じわじわ、不穏、えぐみが章ごとに切り替わる。
  • 読後は満腹感よりも、少し考え込む余韻が残る。
  • 作品によってはぞわりとしたり、消化不良気味になる。

キャラクターへの評価

  • 祖父と孫娘の距離感や、預けられた側の戸惑いが印象に残る。
  • ロボットや寄生種族など、人間以外の存在が食の価値を際立たせる。
  • 未来の人間は、食べることを楽しむより生き延びるために食べている姿が目立つ。
  • さりげない善意や交流が、かえって切なさや後味の悪さを強める。
  • 作家ごとの色がはっきりしていて、懐かしさや風刺の出方が違う。

巻一覧

すばらしき新式食 SFごはんアンソロジー
2025年4月 ISBN 9784086806176
この巻のあらすじ

過去も未来も、宇宙の果てでも、人類にとって「食」は不可欠なもの。豪華作家陣による、新世紀のグルメ食べつくしアンソロジー! とある博士が「煮ると栄養満点のスープ(ただし美味しくない)が無限に作れる石」を発明した。上層部は食糧節約のため、このスープを全住民に配給することを命じるが…(深緑野分「石のスープ」) 月面都市群で育ったミカエラは、両親の離婚協議中、地球に住む祖父・ルイスに預けられる。プラント製造の食品ではなく、土で育った野菜を食べるのは信じられない体験で…(竹岡葉月「E.ルイスがいた頃」) ステーキ店で働く美宇の脳内には肉を愛する寄生種族のルカが棲みつき、他の人間に寄生した仲間を捜している。そんなある日、客の孝明から声をかけられる美宇だが…(青木祐子「最後の日には肉を食べたい」) 食糧不足を補う代用食や日々生まれる新型ウイルス感染者の隔離措置が当然になった時代、ある男が感染者として隔離されるが、それは思いがけない事態の幕開けで…(辻村七子「妖精人はピクニックの夢を見る」) 古のマーキス島へ召喚され、現代の知識や法医学の知見により王室の人々から重宝されている遊馬は、「見た目はまずそうでも美味しい囚人飯」の開発を頼まれ… (椹野道流「おいしい囚人飯『時をかける眼鏡』番外編」) ヴィチノの国民が食べるのは、「しあわせのパン」のみ。そのおかげで誰もが心身健やかだ。ヒューはパン工場で働くことを誇りに思っていたが、ある日クーデターが起こり…(須賀しのぶ「しあわせのパン」) 給仕ロボット「ウエイツ」が人類に離反し四百年。彼らを狙撃する任務を帯び遺跡を訪れたマレットは、失われた「料理」を振る舞うウエイツに出会い…(人間六度「敗北の味」) 人類が惑星間移民船に乗り地球を離れた遠い未来。各国主導の事業による移民とそれ以外の泡沫移民に一切交流はない。だが、泡沫移民は飢餓に直面しており、彼らの一人に命を救われたゆたかは…(新井素子「切り株のあちらに」) WEB掲載の六編ほか、新井素子、人間六度の書き下ろしも二編収録!

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