怪異ひしめく古都・京都を舞台に、獄門家の末裔・獄門撫子と、胡乱な雰囲気をまといながら撫子に寄り添う無花果アマナが、呪術や人外の理が交錯する事件に向き合う現代伝奇。撫子は化物を喰らう宿命を背負い、花天井、箱詰された人身御供、学園の呪い、幽世の団地などに足を踏み入れる。物語は京都の怪異譚から、神去団地や天橋立の儀式へと舞台を広げ、獄門家の血縁、記憶、約束、愛情の形が少しずつ絡み合っていく。各巻は怪異退治を入口に、撫子とアマナの関係、周囲の一族や異形の勢力の思惑をつなげていき、同じ二人を軸に異なる土地の理屈が描かれる。
構造レビュー
編集部判定 良作
短評・キャッチコピー
この項目をレビュー編集部
鬼の身体にヒトの心を宿す少女と、ヒトの身に異形の魂を抱える女。第17回小学館ライトノベル大賞《大賞》受賞作!
編集部
死体の胎から生まれ落ちた因果の娘・獄門撫子と、幾星霜を生きる九尾の狐の転生体・無花果アマナ。数奇な運命を背負った美少女と美女、二人の絆に悶絶する伝奇ホラー。
こんな人におすすめ
この項目をレビュー編集部
百合・GLが好きな人 和風伝奇ホラーが好きな人 陰陽師ものが好きな人 京都が舞台の話を読みたい人 オリジナルの妖怪が見たい人 ミステリアスなお姉さんと食いしん坊JKのバディに萌える人
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AI分析(あらすじ)
怪異退治と家系の因縁が絡む現代伝奇を読みたい人。京都や和風怪異、少女二人の関係性を軸にした話に関心がある人。
著者情報
この項目をレビュー編集部
伏見七尾は本作がデビュー作となるラノベ作家。カクヨムにも伏見七尾(@Diana_220) 名義で複数の作品を掲載しています。
イラストレーター情報
この項目をレビュー編集部
おしおしおは人気イラストレーター兼漫画家。『俺の立ち位置はココじゃない!』『異世界堂のミア お持ち帰りは亜人メイドですか?』の表紙・挿絵も手掛けています。 代表作は2024年春にアニメ化された『しかのこのこのここしたんたん』。
メディアミックス状況
この項目をレビュー編集部
銃爺(@gun_zi)作画のコミカライズ企画が鋭意進行中。プロモーション動画も公開されました。詳細な情報は特設サイトに掲載されています。
受賞歴
この項目をレビュー編集部
百合と伝奇ホラーを掛け合わせたラノベ。バトル描写がわかりにくいのが難点なものの、撫子&アマナの活躍は見ごたえたっぷり。撫子の叔父のツンデレ具合も素晴らしく、作中一の萌えキャラ疑惑が浮上しています。
作品Q&A
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読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 現代京都を舞台に、和風伝奇・怪異バトルと女性ふたりのバディ関係が組み合わさった独自性が高く評価されている。
- 撫子とアマナが互いに必要とし合い、徐々に心を通わせていく関係性の深まりが、百合・GL要素として強く支持されている。
- 血生臭くしめり気のある雰囲気や、伝承・都市伝説を交えた怪異描写に、伝奇ホラーの味わいを感じる。
- 退魔・戦闘シーンの迫力やスケールの拡大、個性的な登場人物の書き分けが、読み応えのあるアクションとして好評。
- 緊張感のある展開の合間に、食いしん坊要素やボケツッコミ、日常寄りのやり取りが挟まることで、独特の緩急が楽しめる。
こんな人におすすめ
- 百合・GLや、女性ふたりのバディものが好きな読者。
- 京都を舞台にした現代伝奇・陰陽師・妖怪ものを探している読者。
- 和風ホラーや「羅生門」的な陰湿な雰囲気に惹かれる読者。
- 怪異バトルや独自世界観の濃いライトノベルを好む読者。
- キャラクターの感情の機微や関係性の変化をじっくり追いたい読者。
人を選ぶポイント
- 専門用語や古典的な用語が多く、設定や用語の理解に時間がかかる。
- 登場人物が多く、巻を追うほど情報が散らばって読みにくく感じる。
- 戦闘描写や事件の流れが複雑で、説明が追いつきにくい・置いてけぼりに感じる場面がある。
- 全体的に明るい作品ではなく、血生臭さや不穏さが強いトーンが続くため、軽めの読み物を求める人には向かない可能性がある。
テンポ・読後感
- 怪異との対峙や「はざま」の世界観を交えた場面転換により、息つく暇のない怒涛の展開だ。
- じめっとした京都の裏側を思わせる、暗くしめり気のある空気感と、血生臭いバトルの緊張感が作品の核だ。
- 緊張の連続でありながら、ふたりの日常や甘いやり取り、ユーモアのある掛け合いが癒しや緩急を生。
- 巻が進むほどスケールや因縁の広がりが大きくなり、伝奇アクションとしての手応えが増していく印象がある。
キャラクターへの評価
- 撫子は、可憐な見た目と強い退魔の腕、食いしん坊らしさが同居する主人公として愛されつつ、過去や境遇からくる切なさ・執着の深さも印象に残る。
- アマナは、最初は胡散臭さや距離感があるものの、戦いを支える相棒として信頼が深まり、本心が見える場面が好評。
- ふたりの関係は、共依存にも見えるほど互いを必要とし合う一方で、悪い方向には進まない絆として描かれている。
- 敵側や脇役(従姉・主従関係・大人組など)も個性的で、正義側・敵側ともにキャラの存在感が強い。
巻一覧
この巻のあらすじ
その乙女、化物を喰らうさだめーー
これが応募総数1469作品の頂点。 第17回小学館ライトノベル大賞《大賞》受賞作!
獄門家ーー地獄より現れた血族。怪異ひしめく古都・京都を根城とする彼らは、呪術を操る胡乱な者どもはもとより、化物にすら畏怖されていた。 そんな凶家の末裔たる乙女ーー獄門撫子は、化物を喰らうさだめの娘。 荼毘の炎から取りあげられた、このうえなくうつくしくーーこのうえなく、忌まわしい娘。
しかし…… 「撫子か。なるほど、その名の通り可憐だな。」 このうえなく奇妙で、胡乱で、美しい女ーー無花果アマナ。 自らを恐れもせずに笑う彼女との出逢いが、撫子を変えていく。
花天井に潜むもの。箱詰される人身御供。学園にあざなえる呪い。人を幻惑するけもの。かたちなき化物。 次々と怪異に挑むうち、二人はやがて目を背けていた己そのものと対峙する。
「あなたさえいなければ、わたしは鬼でいられたのに。」
鬼の身体にヒトの心を宿す少女と、ヒトの身に異形の魂を抱える女。 二人のつむぐ縁が、血の物語の封を切る。 TYPE-MOON武内崇氏も認めた、おそろしくもうつくしき、少女鬼譚。
【編集担当からのおすすめ情報】 第17回小学館ライトノベル大賞で「大賞」に輝いたのは、TYPE-MOON武内崇氏も認める、超王道の現代伝奇! 独特の「理」のある世界観に引き込まれる伝奇アクションはもとより、強くてややこしい美少女と胡散臭くていい女の主人公コンビが交わす、絶妙に「刺さる」やりとりに要!注目です。
この巻のあらすじ
それは、現世と幽世のはざまにある場所ーー
衝撃の第17回小学館ライトノベル大賞《大賞》受賞作、 さらにスケールアップした第二弾。
「神去団地へようこそーーそして、ご愁傷様」
ここは神去団地。 怪異ひしめく古都・京都の裏側に隠された、現世と幽世のはざまの土地。 地上には量産された建物が歪に立ち並び、目も眩むような青空の中心では、赤く奇妙な太陽が人を惑わせる。 この土地に閉じ込められた無耶師たちは、赤い太陽が秘めた力を巡り争っているのだという……。
そんな異形の地で目覚めた撫子は、記憶を失っていた。 化物にすら畏怖される『獄門家』の血族としての記憶も、アマナと出会ってからの記憶すら失っていた撫子。かろうじて記憶を取り戻すも、何か大切なことを、忘れているような気がしてーー。
空に焦がれた天狗の一族、奇妙に身軽なタタリコンサルタント、向こう見ずなガスマスク達、蹂躙する狂信者たち、もはや終わってしまった一族の生存者……人々の欲望が絡み合うなかで、撫子とアマナはこの異形の地に巣食う因縁を断ち、脱出できるか。 そして撫子は、忘れてはならなかった約束を思い出せるのかーー。
化物とヒトとのあわいに揺らぐ、うつくしくもおそろしい少女鬼譚、霍乱の第二巻。
この巻のあらすじ
獄門家の娘とあれば、屍山血河を行く定め。
獄門家に生まれることは、血と炎の渦中に呑まれることと同義。 まして花の名を冠する女とあれば、屍山血河を行くが必定ーー。
春待つ京都。いつものように怪異を追う撫子とアマナだったが、そこには奇妙な共通点があった。鬼、鬼、鬼。様々な鬼が、それぞれは無関係であるはずの事件に顔を出す。 その裏で糸を引いていたのは……
「会いたかったですよぉ、従妹ちゃん」 もう一人の獄門の娘ーー芍奈。そしてその母である牡丹だった。 苛烈にして繊細。横暴なのに相棒想い。 自らと似ているようで違う芍奈への態度を、撫子は決め切れない。 それでも。世代を越えて連綿とつながる獄門家の因縁は、二人を否応なしに対決へと導いていく。
「おまえさえいなけりゃ、こんなことにはならなかったッ!」 「……ここで、終わらせましょう」
同じように獄門家に生まれ、異なる花の名を冠した二人。 屍山血河へ引き込まれてしまった撫子と芍奈の、戦いの決着は。 化物とヒトとのあわいに揺らぐ、うつくしくもおそろしい少女鬼譚、鏡写しの第三巻。
この巻のあらすじ
たとえその母が、にせものだとしてもーー。
いつものことである、はずだった。 アマナとともに「どうも呪われているらしい」という廃屋を訪れた撫子は、 子を求めるという怪異・姑獲鳥を斃す。 だが不思議なことにその骸は行方知れずで、自宅に帰った撫子が出逢ったのは。
「--おかえりなさぁ〜い!」 「……えっ?」
見知らぬ「お母さん」だった。 生まれながらに親を焼かれた獄門撫子には居るはずもない母が、 いかにもお母さんといった風情でそこにいる。
撫子が斃した姑獲鳥の残滓であるらしい彼女は、 しかし全身全霊で撫子を愛そうとし、母を知らぬ撫子は戸惑うばかり。 やがて消えるはずなのに撫子に愛を与える「ウバメ」の在りようを、 アマナは『残酷な仕打ち』だと糾弾するが、 彼女もまた、ままならぬ想いにとらわれていた。
悩める彼女たちを嘲笑うように、人の域を外れた聖者達の野望が動き出す。 聖地・天橋立を舞台に、この世の秩序さえ作りかえることができるという大霊祭。 心を捨て去ろうとする者たちと対峙する中、互いへの想いゆえにすれ違う撫子とアマナ。 やがて冷たい海に墜とされる撫子に、いとしき怪物が差し出すものはーー。 うつくしくもおそろしい少女鬼譚、愛する人への想いが結ぶ、第五巻。
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