構造レビュー
星評価
編集部判定 判定なし
短評・キャッチコピー
編集部
過去に作成したVRキャラが現在に現れて伝えたいこととは。
概要
編集部
主人公の青年・成央の前にある日突然VRキャラクタ-≪響來≫が現れた。彼女は15歳の成央が片想いしていた同級生・俐乃の為に作り上げた架空の存在だった。響來に乞われて再会を果たす成央と俐乃だが、嘗ての想い人は芸能界デビューを遂げ、別人のように輝いていて……。
こんな人におすすめ
編集部
VRキャラを作成したことがある人 普段からVRチャットで遊んでいる人 他人に言えない黒歴史がある人 理想と乖離した現実にコンプレックスを抱えている人
著者情報
編集部
詠井晴佳は本作でガガガ文庫からデビューしたラノベ作家。音楽プロジェクト「ロクデナシ」の名曲『愛が灯る』を同名タイトルでノベライズしている。
イラストレーター情報
編集部
萩森じあはラノベのイラストを数多く手掛けるイラストレーター。代表作は以下。 「君が僕にくれた余命363日」 「死にたがりの僕たちの28日間」 「大嫌いな世界にさよならを」 「あの夏、夢の終わりで恋をした。」 「心は全部、きみにあげる」 「この物語を君に捧ぐ」 「ティーンズ文学館 嘘泣き女王のクランクアップ」 「生きづらい君に叫ぶ1分半」 「大嫌いな世界にさよならを」 「雨上がりの空に君を見つける」 「拝啓、私の恋した幽霊」 「さよなら、灰色の世界」
メディアミックス状況
編集部
ガガガ文庫公式チャンネルがYouTubeで宣伝PVを公開中。
受賞歴
編集部
第17回小学館ライトノベル大賞受賞。
評価点
編集部
【おすすめキャラクター】 '''響來''' 15歳の成央と俐乃が生み出したVRキャラクターの少女。見た目は15歳の俐乃によく似ている。自分の存在を忘れ去った両親を呪い、立場の異なった二人の再会を画策する。
総評
編集部
15歳の頃に共同作成したVRキャラが19歳になった両親に会いに来る青春もの。何者になれず無為な日々を送る主人公の閉塞感と、芸能人として成功を収めたヒロインの対比が痛々しい。「パパもママも堕落しやがって」と憤る響來のブレない純粋さは若気の至りの一言で片付けるには眩しすぎ、実現不可能な幸せを祈りたくなってしまった。
ストーリーの説明
編集部
嘗ての想い人をモデルに作り上げたVRキャラが数年越しに会いに来て、主人公とヒロインを結び付ける展開は新しい。VRキャラ、広義の創作キャラに思い入れがある読者は他人事と割り切れないストーリー。
キャラクターの説明
編集部
15歳の成央と俐乃が生み出したVRキャラ、響來の存在感が秀逸。成央を「パパ」、俐乃を「ママ」と呼び、愛憎入り混じった感情を向ける彼女が自らのアイデンティティーに苦悩する傍ら、現在の二人を導くストーリーは涙なしには読めない。
設定・世界観の説明
編集部
VRキャラクターを中心人物に据えたストーリーは斬新。物語は現実ベースで進むものの、何者にもなれない諦念に満ちた青春のほろ苦さに、理想と乖離した大人になっていく切なさが織り交ざり、なんともセンシティブな余韻を残す。
話題性の説明
編集部
第17回小学館ライトノベル大賞優秀賞受賞。審査員を務めた武内崇が絶賛した。ガガガ公式で特設サイトが公開されている。
初心者向けの説明
編集部
VRキャラ、ひいては広義の創作キャラに思い入れがある読者なら共感性羞恥に駆られること必至な内容。文章自体は読みやすく、理想と現実の狭間でもがく、繊細な心理描写が光る。
読後感のよさの説明
編集部
成央と俐乃がモラトリアムの鬱屈から脱却し、一歩踏み出すラストは爽やか。響來の祈りも昇華され、二人の新たな始まりをほのめかす。
テンポの良さの説明
編集部
1巻で綺麗にまとまっている。主人公とヒロインがアイデンティティーを模索する様や、心理描写に重きを置いた印象。
読みやすさの説明
編集部
普通。地の文と会話文のバランスは良い。VRに馴染みがない読者にはやや難解な専門用語がちらほらある。
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