冷戦が終わらなかった西暦2160年のモスクワを舞台に、傭兵ダニーラ・クラギンが《掃除屋》として路地を駆ける近未来ハードボイルド。電脳網は当局に監視され、戦争帰りの機械化兵や政府系組織、西側諸国のスパイ、マフィアが同じ都市で衝突する。都市は情報統制と路地裏の暴力が重なる閉じた空間として描かれ、ダニーラは短機関銃を手に危険な仕事をこなしながら、愛するスターシャと弟妹の生活を支える。個人の生業、家族への責任、国家と裏社会の対立が並走し、モスクワの暗部を軸に物語が進む。生身の人間として動く彼の立場が、機械化兵や監視網が前提の街の中で際立つ。路地、酒場、官製の網と密輸の動線が交差する都市像が、依頼のたびに見えていく。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 冷戦が終わらなかった近未来モスクワの、退廃した空気と閉塞感が強い。
- 生身の傭兵ダニーラが裏稼業で走り回る、ハードボイルド寄りのサイバーパンクとして読まれている。
- 機械化兵や監視社会、マフィアや諜報機関の暗闘が、派手さと緊張感を出している。
- 家族や恋人を守るために動く主人公像が、冷たい世界の中で温度を持たせている。
- 洋画的、ノワール的な雰囲気や、ロシア風の小ネタ・表記が印象に残りやすい。
こんな人におすすめ
- 退廃的な世界観やハードボイルドが好きな人。
- サイバーパンクを、銃撃戦よりも空気感やノワール感で楽しみたい人。
- 家族愛や人間関係を軸にした裏社会ものを読みたい人。
- ロシア、ソ連、冷戦史の“もしも”設定に惹かれる人。
- 洋画っぽい文体や、癖のあるルビ・言い回しを味として受け取れる人。
人を選ぶポイント
- 説明を追うより雰囲気重視で、世界設定の把握に少し手間がかかる。
- 文章やルビ、独特の言い回しが合わず、読みにくさを感じる人がいる。
- サイバーパンクを期待すると、SF色や機械化要素の薄さが気になる。
- 1冊で大きく完結する読み味を求めると、物足りなさが残る。
- 派手なアクション一直線ではなく、渋さや陰影が前面に出る。
テンポ・読後感
- 展開は速めで、銃撃や追跡の緊張感が途切れにくい。
- ただし中身は軽快というより、重く乾いた空気が支配する。
- 戦闘は映画的で、泥臭さとスリルが同居している。
- 荒廃した街の描写が強く、寒さや寂寥感が残る読後感になりやすい。
- 物語全体は骨太で、勢いの中にじわっとした余韻がある。
キャラクターへの評価
- ダニーラは、冷徹さと家族思いの一面が同時に立つ主人公として受け止められている。
- 口の悪さや減らず口も含めて、ハードボイルドな魅力がある。
- 弟妹や恋人への感情が物語の芯になっていて、そこが好感につながっている。
- スターシャは、荒んだ世界の中で癒しや華やかさを与える存在として印象が強い。
- 機械化兵や敵対勢力は、圧倒的で不穏な存在として強く記憶されている。
巻一覧
この巻のあらすじ
米ソの冷戦が終わらなかった近未来。 モスクワを舞台に《掃除屋》ダニーラ・クラギンが短機関銃を手に路地を駆けるーー!
「ゴブリンスレイヤー」の蝸牛くもが描く、 圧倒的人気web作品が待望の書籍化!
「あばよ、同志諸君!!」
西暦二一六〇年。米ソの冷戦が終わらなかった近未来のモスクワ。 戦争帰りの機械化兵がうろつき回り、張り巡らされた電脳網は当局によって監視され、裏では政府系組織と西側諸国のスパイやマフィアが殺しあう。 自由も真実も、未来も繁栄も、とうにどこかへ消え失せたこの街で、 今日も生身の傭兵ダニーラ・クラギンは、存在否定可能な人材《掃除屋》として短機関銃を片手に路地を駆ける!
愛するスターシャと、彼の帰りを待つ弟妹たちのためにーー。
大人気『ゴブリンスレイヤー』の蝸牛くも×神奈月昇が新たに放つ、ハードボイルド・サイバーパンク!
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