そして、遺骸が嘶く
- 著者
- 酒場御行
- イラスト
- toi8
- レーベル
- メディアワークス文庫
- 刊行年
- 2020
- 巻数
- 1巻
- アニメ化
- —
- 読み放題状況
- Kindle Unlimited: 1巻まで
『そして、遺骸が嘶く』は、統合歴642年のクゼの丘で一万五千人以上の自国兵を失った森鉄戦争の終結後を舞台にした物語である。狙撃兵キャスケットは、陸軍遺品返還部の一員として、戦死した兵士の遺品や遺言、最後に残された言葉を遺族へ届けて回る。兄の代わりに家を支える少女、恋人を待ち続ける娼婦、戦争から生き還った兵士など、遺された人々の暮らしに触れるたび、死んだ友や仲間、家族の記憶が呼び起こされる。各章で届け先が切り替わり、手紙と遺品を介して前線と後方、死者と生者の距離がつながり、キャスケット自身の過去に隠された事実へ近づいていく。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 戦争が終わった後の喪失と余韻を、遺品返還という仕事を通して描く構成が印象に残る。
- 戦死者本人だけでなく、遺族や残された人の事情まで掘り下げ、悲しみの形が一つではない。
- 連作短編に近い形で、各章ごとに別の別れや再会の重みを味わえる。
- 重い題材でも、最後にわずかな救いや希望を感じさせる読後感がある。
- タイトルや設定に惹かれて手に取った人が、そのまま世界観に引き込まれている。
こんな人におすすめ
- 戦争そのものより、戦後に残る傷や人間関係をじっくり読みたい人。
- しんどい話でも、喪失の先にある小さな希望を受け取りたい人。
- 連作短編や、章ごとに異なる人物の事情を追う作品が好きな人。
- 感情を強く煽るより、静かに重さを積み上げる作風が合う人。
- ライトな読み味より、読み終えたあとに考え込む作品を求める人。
人を選ぶポイント
- かなり重く、物悲しい空気が続くため、気軽な娯楽を求めると合いにくい。
- 説明が足りない、場面転換が分かりにくい、語りがやや散文的と感じる人がいる。
- 章によって分かりやすさや刺さり方に差があり、好みが分かれやすい。
- 登場人物や固有名詞が多く、人物関係を追うのに少し集中力が要る。
- すっきりした解決や明快なカタルシスを期待すると肩透かしになりやすい。
テンポ・読後感
- 全体は淡々としていて、静かな語り口で重さを積み上げていく。
- 各話は独立して見えて、読み進めるほど一本の大きな流れにつながっていく。
- 戦場の派手さより、戦争が終わった後に残る空白や痛みが前面に出る。
- しんどさの中に、誰かを思う気持ちや小さな救いが差し込まれる。
- 余韻が長く残るタイプで、読み終えてからじわじわ効いてくる。
キャラクターへの評価
- 主人公キャスケットは、不器用で寡黙な印象だが、遺族と向き合う姿に誠実さがある。
- 遺族側の人物は、悲しみだけでなく事情や選択を抱えていて、単純な善悪では割り切れない。
- 兵士たちは生前の人柄が丁寧に見え、死後の遺品がその人らしさを浮かび上がらせる。
- 兄官や軍医など、主人公の周囲の人物が強い印象を残す。
- 章ごとに印象的な人物が変わり、特定のエピソードに強く心を持っていかれる。
巻一覧
この巻のあらすじ
『今日は何人撃ち殺した、キャスケット』
統合歴六四二年、クゼの丘。一万五千人以上の自国兵を犠牲にして、ペリドット国は森鉄戦争に勝利した。 そして終戦から二年、狙撃兵・キャスケットは陸軍遺品返還部の一人として、戦死した兵士の遺品や遺言をその家族等に届ける任務を担っていた。
兄の代わりに家を支える少女、 恋人を待ち続ける娼婦、 戦争から生き還った兵士。
遺された人々と出会う度に、キャスケットは静かに思い返すーー
死んでいった友を、 仲間を、 家族を。
そして、亡くなった兵士たちの“最期の慟哭”を届ける任務の果て、キャスケットは自身の過去に隠された真実を知る。
選考会に波紋を広げ、第26回電撃小説大賞《選考委員奨励賞》を受賞した、読む人全ての心揺さぶる圧倒的衝撃作。 序章 一章 サリマン・キーガン --兵隊さんごっこ 二章 ノル・リセーニュ --晴天心中 間章一 キャスケット --丘の軍神 三章 ピーター・レプリカ --受け取られた宝石 間章二 キャスケット --丘の軍神 四章 ベーゼ軍曹 --故郷からの手紙 終章
星評価・感想
構造レビューと同じ星評価・感想欄に保存されます。平均・中央値は上の「構造レビュー」欄に表示されます。 構造レビューを書く
感想を投稿するにはログインしてください。
まだ感想はありません。
