構造レビュー
星評価
編集部判定 判定なし
短評・キャッチコピー
編集部
百合同人描きのヘテロとレズビアンの恋の行方。
概要
編集部
百合同人作家で同性愛者の有希はサークル「ゆゆゆり」の相方・由香に片想い中。だけど異性愛者の由香にこの気持ちは明かせない、明かしたら全てが終わる……。 日に日に大きく育っていく恋心を持て余す有希。あくまでフィクションとして百合を楽しむ由香。すれ違うふたりが行き着く果ては。
こんな人におすすめ
編集部
現実的な百合ラノベが読みたい人 百合同人の描き手・読み手 仕事に悩んでいる人 同人イベントの空気感を味わいたい人
著者情報
編集部
宮田眞砂は日本のラノベ作家。主に百合ミステリーを手掛けています。代表作は『セント・アグネスの純心 花姉妹の事件簿』『ビブリオフィリアの乙女たち』。
イラストレーター情報
編集部
切符は日本のイラストレーター兼漫画家。百合作品を数多く手掛けています。代表作は『のうりん』シリーズ『ヴァンパイア・サマータイム』『スタイリッシュ武器屋』『わんでいりぴーと!』『名もなき竜に戦場を、穢れなき姫に楽園を』『聖女の力で婚約者を奪われたけど、やり直すからには好きにはさせない』他多数。
評価点
編集部
【おすすめキャラクター】 由香 広告代理店勤務の百合同人作家。イベントで出会った有希とサークル「ゆゆゆり」を結成しました。女児アニメが大好きですが、本人の恋愛対象は男性です。百合はフィクションと割り切って楽しむスタンス。
総評
編集部
センシティブなテーマを扱った社会人百合としては読みごたえがありました。現実に同性愛者が存在しているにもかかわらず、百合をフィクションとして楽しむ人々の鈍感さに言及した点も攻めています。 ……が、最後で台無し。紆余曲折あって仕事を辞めた由香が同人作家として仕切り直すのはいいとして、僅か数か月で編集にスカウトされ商業デビュー。 これが数年後なら納得できなくもありませんが、当人の覚悟に反し殆ど苦労せずハッピーエンドになってしまったので、ご都合主義に興ざめしました。
ストーリーの説明
編集部
主人公はどちらも成人済み、片や広告代理店勤務の社会人で片や大学院生。そのせいか全体のトーンが落ち着いており、二十代~三十代の働く女性に刺さる、なかなかシビアな内容に仕上がっています。 百合(女性同士の恋愛)をフィクションとして楽しむ功罪に切り込んだ、アグレッシブな視点も評価できます。
キャラクターの説明
編集部
レズビアンの有希とヘテロセクシャルの由香、どちらも等身大の共感の持てる人物として描かれていました。フィクショナライズされた背景と生活感のバランスも良かったと思います。
設定・世界観の説明
編集部
百合をフィクションとして享受する描き手・読み手の傲慢さや鈍感さを浮き彫りにし、百合ラノベが持て囃される風潮に問題提起した着眼点が新しかったです。
話題性の説明
編集部
作者の宮田眞砂はpixiv主催の百合文芸コンテスト出身。商業的には無名の新人なので、殆ど話題になりませんでした。
初心者向けの説明
編集部
題材的に人を選ぶのもさることながら、ラノベらしいキャッチャーさやカジュアルさは控えめなので、初心者向けとは言えません。
読後感のよさの説明
編集部
途中までは良かったのですが、最後の最後にあり得ないご都合主義が発動してしまいがっかりしました。リアル同人作家でイベント参加経験がある人ほど、取って付けたようなラストに突っ込みたくなると思います。
テンポの良さの説明
編集部
可もなく不可もなく。良くも悪くも二人の関係性の変化に終始し、大きな事件は起こりません。
読みやすさの説明
編集部
二十代女性の一人称語りで進行する為、感情移入が捗るのがメリットです。
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