いじめに遭い、この世に生きづらさを抱える一人称の“僕”が、交通事故をきっかけに見た走馬燈から物語が始まる現代青春ミステリー。走馬燈の中では、“僕”にそっくりな少年・悠斗と、気丈な少女・葉羽が出会い、少しずつ心を通わせていく。現実の出来事と回想の物語が重なり、二人に訪れる試練と“僕”の正体が結びついていく。舞台は現代の学校生活と事故前後の意識の内側で、外側の事件よりも、人物同士の関係と語り手の位置づけが焦点になる。単巻でまとまり、事故直前の現在と記憶の中の物語を重ねて、ひとつの出来事から自己認識へ辿る構成。いじめと事故を起点に、失われた時間の意味をたどる作りになっている。タイトルにある“奇跡”は、走馬燈の物語が現実へどう接続するかを示す要素として置かれている。

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  • AI分析(あらすじ)

    いじめや自己喪失を起点にした現代青春もの、走馬燈や正体の謎を含む人物ドラマに関心がある人。

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作品の魅力

  • 交通事故をきっかけに始まる、夢と現実が重なる青春ファンタジーの仕掛けが印象に残る。
  • サボテン爺さんの存在感が強く、手品や奇跡の要素が物語の軸として効いている。
  • つらい境遇やすれ違いを抱えた主人公たちが、相手を思う気持ちで前向きになっていく流れが読後感につながる。
  • 切なさ、もどかしさ、やさしさが同居したラブストーリーとして受け止められている。
  • 仕掛けがつながったときの驚きや、あとがきまで含めた温かさが印象に残っている。

こんな人におすすめ

  • ひねくれた主人公の心情や、思春期の葛藤を丁寧に追う話が好きな人。
  • 青春ものにファンタジーや不思議な仕掛けが入る作品を読みたい人。
  • 切なさのある恋愛要素と、最後は前向きな気持ちになれる物語を求める人。
  • サボテン爺さんのような味のある脇役や、物語の仕掛けを楽しみたい人。
  • 短めでも余韻のある一冊を探している人。

人を選ぶポイント

  • 前半の内面描写が重く、長く感じやすい。
  • 主人公の反省や葛藤の描写がくどく映ることがある。
  • 後半は展開が速く、駆け足に感じやすい。
  • ファンタジー設定のつながりが少しわかりにくいと受け取られている。
  • 物語の構成次第では、途中で離れそうだと感じる読者もいる。

テンポ・読後感

  • 前半は重めで、気持ちが沈むような空気が続く。
  • 中盤からは奇跡やつながりが見えてきて、読み味が前向きに変わる。
  • 全体としては切なさとやさしさが混ざった、夢のような余韻が残る。
  • テンポは短く読み切りやすい一方、後半の進みはかなり速い。
  • 読後はしんみりしつつも、少し頑張ろうと思える温度感がある。

キャラクターへの評価

  • 悠斗は境遇にひねくれる姿が等身大で、共感しやすい一方、内面の反省が多く重く見える。
  • 葉羽は優しさや明るさが印象的で、物語の希望を支える存在として受け止められている。
  • サボテン爺さんは強く印象に残る脇役で、切なさとユーモアの両方を持つ。
  • 主人公と相手をつなぐ関係性が、嫉妬やすれ違いを越えていくところに魅力がある。
  • 登場人物それぞれの抱える事情が、物語のテーマを伝える役割を果たしている。

巻一覧

青い僕らは奇跡を抱きしめる
2019年1月 ISBN 9784813706106
この巻のあらすじ

いじめに遭い、この世に生きづらさを感じている“僕”は、半ば自暴自棄な状態で交通事故に遭ってしまう。“人生終了”。そう思った時、脳裏を駆け巡ったのは不思議な走馬燈ーー“僕”にそっくりな少年・悠斗(ゆうと)と、気丈な少女・葉羽(はばね)の物語だった。徐々に心を通わせていくふたりに訪れるある試練。そして気になる“僕”の正体とは……。すべてが明らかになる時、史上最高の奇跡に、涙がとめどなく溢れ出す。第3回スターツ出版文庫大賞にて堂々の大賞受賞!圧倒的デビュー作!

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