ジャンル
『新装版 呪縛』は、亡き兄と同じ高校に入った中原浩二を中心に、親友の藤木将人と、圧倒的な存在感を放つ同級生・沢田のあいだに横たわる過去をたどる学園小説。舞台は現代の高校で、教室やクラスメイトとの日常に、言葉にしにくい緊張が差し込まれる。浩二は当初、将人と沢田の関係を不審に思うだけだが、二人に拭いきれない事情があると知り、少しずつ輪の内側へ入っていく。亡き兄の存在も背景に置かれ、学校生活の中で、個人の距離感や沈黙が現在にどう影響するかを追う構成。物語は、誰が何を抱え、なぜ関係が動かないのかを、浩二の視点から見ていく。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 三方向に絡む執着と欲望が濃く、関係性のねじれを楽しめる。
- すっきり解決しない重さがあり、救いの薄い耽美さが残る。
- 吉原理恵子らしいブレのない作風で、濃密なJUNE感が強い。
- 新装版では改稿や書き下ろし、初回限定SSへの期待も集まっている。
- 稲荷家先生の絵が加わり、シリアスさの中に見やすさが出ている。
こんな人におすすめ
- ドロドロした三角関係や執着愛を読みたい人。
- 耽美寄りで、BLというよりJUNE的な空気を好む人。
- 旧作の雰囲気を知っていて、新装版の追加要素を楽しみたい人。
- すっきりした結末より、余韻や不毛さを味わいたい人。
- 重めの感情劇に耐性があり、救いの少ない話も受け止められる人。
人を選ぶポイント
- かなり重く、読後感がしんどくなりやすい。
- 関係がほどけず、明快な解決やカタルシスは得にくい。
- 執着や狂気の描写が強く、軽い気持ちでは読みづらい。
- 旧版からの流れを踏まえた作品で、好みが分かれやすい。
- 甘さや爽快感を求めると期待とずれる。
テンポ・読後感
- じわじわ重さが積み上がる、湿度の高い展開。
- ドロドロした感情が中心で、空気は終始濃い。
- シリアス基調だが、絵柄の刷新で少し読みやすさがある。
- 先へ進むほどもやもやが増す、不穏な余韻が強い。
- 速度感より、関係の圧と心理のねじれを味わうタイプ。
キャラクターへの評価
- エゴを突き詰める人物像が印象的で、自己中心性が強く出る。
- 誰か一人に収束しない三者の執着が物語を引っ張る。
- 愛情と狂気の境目が曖昧で、感情の振れ幅が大きい。
- 主要人物同士の関係が不毛で、そこに強い魅力がある。
- キャラクターの救済より、壊れた関係性そのものが記憶に残る。
巻一覧
新装版 呪縛
この巻のあらすじ
おれたちは――どこで、間違えたのだろう?亡き兄と同じ高校に入学した中原浩二。親友・藤木将人と同じ組になり、喜んだのもつかの間、そこには圧倒的な存在感を持つ男・沢田がいた。何ものも寄せつけない沢田に構わず、声を掛け続ける将人を、浩二は不審に思う。だがやがて、将人と沢田の間に、拭いきれない過去があることを知ることに。自身の意思とは裏腹に、次第に巻き込まれていく浩二だが――。
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