『恋人以上のことを、彼女じゃない君と』は、ブラックな仕事に疲れた山瀬冬と、大学時代の元恋人・皆瀬糸が再会して始まる現代恋愛シリーズ。舞台は大学、飲み会、職場、街の店など身近な日常で、二人は「恋人ではないが恋人以上」という曖昧な距離を保ちながら関係を続ける。会話と小さな出来事を積み重ねつつ、仕事や家族、社会の正しさへの違和感が二人の選択に影響していく。物語は短編連作の形で進み、大学時代の出会いから社会人期までをまたいで、関係の揺れや迷いを中心に描く。終巻では、糸が仕掛けた謎解きを通して、冬が彼女の内面と向き合う流れへつながる。

構造レビュー

編集部判定 良作

ストーリーの良さ S (4) レビュー

理由・補足

編集部

大学生の頃付き合っていた冬と糸が、偶然にも再会し一緒に飲みに行くこととなる。 そしてその後、酔った勢いに吞まれて再び関係を持ってしまう。 後悔する冬だが、糸が「謝っちゃだめ」と諭される。 お互い社会に疲れており、2人だけの時だけ大学生の頃のようなただ楽しいことだけをする関係となる。

キャラクター S (4) レビュー

理由・補足

編集部

山瀬冬(やませ ふゆ) 24歳 ブラックなゲーム会社で働いている3年目の社会人。 大学時代に糸と付き合っていたのだが、時間的や精神的な問題から別れてしまった。 糸の影響で独特な言葉遣いをすることがたまにある。 再会した糸とは恋人ではない不思議な関係となる。 皆瀬糸(みなせ いと) 24歳 建築会社で経理として働いているOL。 冬の元カノであり、今はフリーな状態。 独特な言葉を使いが特徴で、少し変わった雰囲気の持ち主。 低気圧に弱く、頭痛に悩まされている。

設定・世界観 S (4) レビュー

理由・補足

編集部

世界観に関してはごく普通の社会人であるが、キャラの関係が非常に拘られているものとなります。 冬と糸2人の関係が深く考えられており、キャラ設定にこだわれられています。 他にはないとても変わった作品設定です。

話題性 A (3) レビュー

理由・補足

編集部

受賞は特にされていないが、「このライトノベルがすごい!2024」にて上位に入っている作品であるため、他作品に比べれば注目されている作品になります。 しかし、アニメ化がされるといった実績がないため話題性は他作品よりかは少しあると思うが、上位ほどではないといった評価になります。

初心者向け A (3) レビュー

理由・補足

編集部

かなりいい作品であり、1話ごとの短編連作であるため、初心者でも読みやすいものとなります。 しかし、内容は少し通常の恋愛作品と異なり、社会の荒波の中でその現実を忘れようとする作品であるため、少し初心者向けというのは難しいものです。

読後感の良さ S (4) レビュー

理由・補足

編集部

何か奥の方にあるシコリが取れるような、そんな気持ちになれる読後感となっています。 1話ごとは短編連作であり、1話ごとに楽しめるものではあるのだが、全体的に読んでみると気になるシコリができてき、最後まで読むことで少しスッとした感じになれるものとなります。

テンポの良さ SS (5) レビュー

理由・補足

編集部

1話ごとの短編連作であるため、非常に読みやすいです。 また、内容の起伏もしっかりしており、所々に考えさせられる内容も含められ、ちゃんと答えも描かれているため非常に読み進めやすい非常に良い作品と言えます。

読みやすさ S (4) レビュー

理由・補足

編集部

前述のテンポの良さの通り、非常に読み進めやすいものとなっています。 また、短編連作の内容であるため、区切りを付けて読む面においても、読みやすいです。

短評・キャッチコピー

この項目をレビュー

編集部

たのしくて気を遣わないラフな関係にあこがれる……。社会に疲れた方々に向けた、癒し時々過激な短編連作。

編集部

1話1話が短編で構成されており、短く読みやすい作品である。 『このライトノベルがすごい!2024』にて新作部門6位、文庫部門8位を達成。

こんな人におすすめ

この項目をレビュー

編集部

社会に疲れた方におすすめです。 ちょっと過激で、癒されるそんな関係にどこかほっこりする内容となっているため、少し疲れた時の癒しを得る作品に非常に良いです。

  • AI分析(あらすじ)

    仕事や人間関係に疲れた現代の恋愛もの、恋人未満の距離感や会話中心の短編連作を読みたい人。

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    レビューを読む

編集部

持崎湯葉(もちざき ゆば) 2014年に『現し彩なす』で第13回スーパーダッシュ小説新人賞優秀賞し、『モノノケグラデーション』というタイトルに変更しデビュー。 2023年には、本作で『このライトノベルがすごい!2024』の新作部門6位、文庫部門8位を達成する。

イラストレーター情報

この項目をレビュー

編集部

どうしま イラストレーターであり、本作で初めてライトノベルのイラストを手掛けた。 『どうしま書房』というサイトを運営しており、様々なイラストを挙げている。

メディアミックス状況

この項目をレビュー

編集部

コミカライズ版が現在1巻を発売している。

編集部

非常に読みやすく、気軽に読める良い作品です。 内容に関しても、癒されるまったりした内容なのに、たまに入る重厚な深い内容もあるため緩急のある非常に深い物語となります。 キャラの個性もしっかりしており、とても読みやすいため非常に良い作品です。

作品Q&A

合わない人・注意点は? ストーリー
ベストアンサー
恋人ではない曖昧な関係という部分に引っ掛かりを持つ人は、少し評価が分かれる場合があると思います。 2人の関係を説明するのが難しく、何とも言えないうえ、再度付き合うのか不明瞭であるため、ラブコメ作品を期待している方には裏切られた気持ちになってしまうこともあるでしょう。

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このラノでノミネートされたことはありますか? シリーズ全体
ベストアンサー
はい。ノミネート実績は以下のとおりです。 - 『このラノ2024』第8位(文庫) 年別ランキング一覧: このラノ年別一覧

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今読むべき理由は? シリーズ全体
ベストアンサー
緊急性についてはあまりないと思います。 理由として、このライトノベルがすごい!2024では上位を達成したが、その後既に完結しており、アニメ化もされてない。 さらには2025年版ではランキングにも入ってきていないため、急いで読む必要はないと思われます。

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評価されるポイントは? ストーリー
ベストアンサー
短編連作というテンポよく読みやすい作品であることが1番の評価点になります。 また、キャラが個性的で飽きさせないやり取りや、ほっこりするのんびりした関係も非常に良く、気軽に読めるところが良い点です。 【おすすめキャラクター】 冬・糸 この作品は、とにかくこの2人の関係がかなり重要であるため、どちらがおすすめであるか優劣をつけれないです。 2人の距離感や空気感が非常に良く、波長の合ったやり取りに魅力があるためこの2人をおすすめのキャラとします。

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この作品の特徴は? ストーリー
ベストアンサー
元恋人同士の少し変わった不思議な関係が描かれた日常ドラマとなります。 一番の特徴は、元恋人同士ではあるがそこに縺れはなく、お互いにある程度の好意と信頼があるのために、成り立つ内容です。 元恋人との再会し、一緒に飲みに行き、そして一夜を共にする。 しかしそれに後悔するも、現実を忘れてただ2人で楽しいことだけをするという関係を結ぶ作品になります。

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読者の声

読者レビューをもとに AI が要約した内容です。

作品の魅力

  • 元恋人同士が「恋人ではないが恋人以上」の関係を築く設定の新しさや、ライトノベルに少ないタイプだ。
  • 冬と糸の掛け合い・会話のテンポが軽快で、読んでいて楽しい・心地よい。
  • 短編連作で読みやすく、隙間時間でも進めやすい一方、面白さでつい続きを読んでしまう。
  • 社会人としての疲れや不自由さを背景に、二人だけの時間が安息や現実逃避になる描写に共感する読者が多い。
  • 「フェアリーテイル」など独自の言い回しや、ギャグ・ほどよい大人要素のバランスがうまい。

こんな人におすすめ

  • ブラック企業や社会のしがらみに疲れた20代前後の読者向きだ。
  • 王道の幼馴染・義妹系ではなく、大人同士の元恋人再会ものを求める人に合う。
  • ラブコメとして会話劇や距離感の妙を楽しみたい人、軽く読める連作短編を好む人向け。
  • 弱さや不純さも含めたリアルな関係性に共感できる読者にも刺さる。

人を選ぶポイント

  • 「恋人ではない」曖昧な関係の説明が難しく、通常のラブコメを期待するとズレを感じる。
  • 表向きは癒しや逃避でも、毒親・職場の辛さなど重い現実が常に背景にあるため、読み味が辛く感じる。
  • 再会直後の展開や、後半の謎解き・過去編など、テンポや締まり方に物足りなさを感じる読者もいる。
  • 身体関係の描写が多めで、隠語表現に慣れないと違和感を覚える可能性がある。

テンポ・読後感

  • 一話完結に近い短編連作で、全体として読みやすくテンポよく進。
  • 軽い文体とコミカルな空気の中に、焦燥感や切なさ、社会への疲れがにじむ二層構造だ。
  • 現代編の社会人ラブコメと、大学時代の回想が交わり、味わいが変わる構成だ。
  • ややスローペースに感じる場面もあるが、読後に余韻が残る・お酒を飲みたくなるほど没入した。

キャラクターへの評価

  • 冬は疲弊した社会人像がリアルで、後悔や自責を経て糸と向き合う姿に好印象を持つ声が多い。
  • 糸は突飛な台詞や行動が可笑しく、愛おしさや独自のセンスがあるヒロインだ。
  • 元カップル特有の波長の合ったやり取りや、踏み込む/踏み込めない距離感が二人の魅力だ。
  • 互いに自信のなさや逃避を抱えつつ、それでも特別な関係を紡ぐ様子に感情移入する読者が多い。
  • 第三者視点の描写が上手く、二人を見守る読み味を増している。

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巻一覧

恋人以上のことを、彼女じゃない君と。
2022年11月 ISBN 9784094530964
この巻のあらすじ

たのしくて・気を遣わない・ラフな関係。

元カノと夜を共にした。ブラックな仕事に疲れた山瀬冬は、ある日大学時代の彼女・糸と再会し飲みに誘う。愚痴や昔話に花を咲かせ、こういう友達関係もいいなと思っていた矢先、酒の勢いに呑まれてやってしまった。後悔する冬だが、糸は「謝っちゃだめ」と真剣な表情で制す。「ちゃんとしようとか言わないでよ。ただ心地良いから一緒にいようよ」糸も疲れていたのだ、社会が強要する正しさや、大人としての不自由さに。こうして二人は『仕事とか恋とか面倒なことは抜きで、ただ楽しいことだけをする』不思議な関係を結ぶ。社会に疲れたアナタに贈る、癒やしとちょっとエッチな短編連作。

【編集担当からのおすすめ情報】 コメディに定評のある持崎湯葉先生と、OLイラストがSNS等で大人気のどうしま先生がタッグを組んだ、社会人ラブコメ! 毎日の仕事や人間関係でお疲れなアナタに、「うらやましい!」と思えるようなお話を短編連作でお届けします。 ぜひ、日頃のストレスを本作で癒やしてくださいね。

恋人以上のことを、彼女じゃない君と。2
2023年4月 ISBN 9784094531206
この巻のあらすじ

心地よい関係。その、一歩先へ。

無事、編集プロダクションに転職することができた糸。親に囚われていた今までとは違い、彼女が彼女らしく生活できていることに、冬は安堵する。 だがそれと同時に、糸が自分から離れてしまうのではないか、という一抹の不安も。恋人ではないが、恋人以上の二人は、歪で、微妙なバランスで成立している。 数週間ぶりに糸に飲みに誘われ、冬が店に向かうと、始まったのは“誰にも気づかれずにキスをするゲーム“。1回につき、キスをされた方が罰金500円。 どうやらこの関係は、しばらく続きそうであるーー。 社会人からの共感の声多数! 癒やしと、ちょっとエッチな物語第二弾。

恋人以上のことを、彼女じゃない君と。3
2023年9月 ISBN 9784094531497
この巻のあらすじ

“恋人”だった、俺たちの物語。

山瀬冬、大学一年生、童貞。四国は香川の高松から上京してきた俺は、新生活が始まった今も悩みを抱えていた。「皆瀬に、どうやって告白すればいいんだろう?」俺は、同じサークルの皆瀬糸が気になっている。別に、一目惚れというわけではない。むしろ初対面の頃は、目立たない子とさえ思っていた。けれど、その微妙にずれた感性や、やけに綺麗な所作が新鮮で、気づけば彼女を目で追うようになっていた。俺は、皆瀬糸に恋い焦がれてしまったのだ。--これは、糸と出会い、付き合い、青春を紡ぐ物語。そして、恋人であることを諦める物語。

恋人以上のことを、彼女じゃない君と。 終
2024年5月 ISBN 4094531890
この巻のあらすじ

大人のモラトリアム“最終巻”。

「ごめんーーちょっと、考えさせて」二度目の告白をした、あの日からしばらく。冬は未だに糸と連絡が取れておらず、落ち着きのない日々を過ごしていた。 通知が来るたびに、もしかしてと思ってスマホを見ては、落ち込む。そんな不毛を繰り返していると、突然糸からメッセージが届いた。『このたび私、皆瀬糸主宰リアル謎解きゲーム「糸ちゃんの挑戦状」を開催いたします。』謎を解いていくうちに、明かされる糸の真意。そして冬は、今まで見つめてこなかった、本当の“皆瀬糸”と向き合うことになるーー。社会から逃げ続けた二人の物語、ここに完結。

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