現代日本の片隅に潜む怪異を、霊力も法力も持たない九条湊が独自の手口で処理していく現代伝奇シリーズ。表向きは科学が隆盛する社会だが、修験者や法力僧、御蔭神道の関係者が怪異に向き合う裏側がある。物語は封印された怪異、船上の騒動、詐欺師との対立、死者が戻る現場などへ広がり、湊に加えて孝元、沙耶、ユウキらが事件ごとに関わる。後半では赤羽夏蓮やその息子ユウキの系譜も見え、怪異と人の事情、術と科学の接点が積み重なっていく。各巻は別件の事件を追いつつ、同じ人物や組織が少しずつ姿を変えて再登場し、霊能力の有無だけでは扱えない状況が続く。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 霊能力や法力に頼らず、知恵と科学、発想の転換で怪異をほどいていく組み立てが新鮮。
- ひねりのある謎解きと、ヒントの置き方・回収の巧さが読み応えにつながっている。
- 船幽霊、不死身の死刑囚、ダイダラボッチなど、怪異の題材が大きくて印象に残る。
- 湊の毒舌と不器用な優しさ、周囲との掛け合いがシリーズの強い魅力になっている。
- ホラー寄りの不穏さと、論理で押し切る爽快感が同居している。
こんな人におすすめ
- 伝奇・怪異ものでも、理屈や謎解きの面白さを重視したい人。
- 毒舌で癖のある主人公でも、切れ味のある会話劇を楽しめる人。
- 連作形式で少しずつ世界観や人間関係が広がる作品が好きな人。
- ホラーの怖さだけでなく、解決の意外性やロジックを味わいたい人。
- 大規模な怪異や神話モチーフのスケール感に惹かれる人。
人を選ぶポイント
- 口の悪い主人公が苦手だと、最初はとっつきにくい。
- 科学的・論理的な説明が、やや強引に感じられる場面がある。
- 巻によってはバトル感が薄く、推理や説明中心に寄ることがある。
- 連作のため、巻を飛ばすと人間関係や流れが追いにくい。
- ホラーとしての怖さより、理屈で解く面白さが前に出る。
テンポ・読後感
- 文章は読みやすく、長編でもサクッと進めやすい。
- 掛け合いは軽快で、毒舌まじりの会話がテンポを作る。
- 事件の規模は大きいが、解決までの流れは比較的スムーズ。
- 不穏さやハラハラ感がありつつ、最後は納得感で着地する。
- 巻によっては勢い重視で、細部を一気に畳みかける印象がある。
キャラクターへの評価
- 湊は口が悪く傍若無人だが、根は優しく照れ隠しで悪態をつく。
- 頭の回転が速く、常識外れの状況でも発想で突破する姿が目立つ。
- 理彩子、沙耶、ユウキ、孝元など周囲のキャラも立っていて、掛け合いが楽しい。
- 湊の「悪の部分」や冷たさが前面に出る巻と、思いやりが見える巻で印象が変わる。
- サブキャラや相棒側の視点が入ると、湊の見え方が少し柔らかくなる。
巻一覧
この巻のあらすじ
科学が隆盛を極める現代。だが、その片隅にひっそりと息づく異形のものたちがいた。存在を知る一部の者たちは、それを「怪異」と呼んだ。当然、怪異を相手にする生業もある。修験者、法力僧、呼ばれ方は様々だが、その中でひと際変わった青年がいた。九条湊ーどこか斜に構えたクセのある青年だが、彼が同業者から疎まれているのはそこではない。霊力、法力、神通力、彼はそんな力を一切持っていない。それにもかかわらず怪異を倒すという。その手腕は驚くべきものだった。
この巻のあらすじ
江戸時代ー寛延年間に村人すべてを殺戮したという怪異「鏖」。長く封じられていたはずのそれが、眠りから覚めた。総本山、御蔭神道の名だたる手練が犠牲となり、関係者を震撼させていた。へそ曲がりで有名な九条湊の仕事を選ぶ基準は、「面白いかどうか」だという。人を跡形もなく吹き飛ばす、前代未聞の怪異ーだが湊の腰は重い。皮肉げに「解決してみせるが、期待はするな」と不可解な言葉を放つ湊。実はこの事件には恐るべき秘密が潜んでいた。
この巻のあらすじ
異能力とは無縁、どんな怪異ですら科学的に解体してしまう九条湊。彼の知性が挑むのは稀代の殺人鬼にして不死者。不死者と湊の息詰まる攻防の行方、そして不死の真実とは? コミック化も連載中の人気作、第3弾。
この巻のあらすじ
豪華客船クルーズ、もっとも縁がなさそうな場に湊達はいた。船幽霊を退治するという簡単至極な依頼に、湊は放蕩しまくり、依頼人にひんしゅくをかう始末。ところが、想像もしない事態が発生し!?
この巻のあらすじ
霊を降ろしている様子はないのに、その霊と完璧に対話してみせる。湊達はいぶかるが、主催者は総本山から野に下った切れ者でしっぽをつかませない。0能者対詐欺師? トリックスター達の勝負の行方は?
この巻のあらすじ
高校生の湊が遭遇した凄絶な殺人事件の現場。これをきっかけに理彩子と出会った湊は、初めて“怪異”が絡む事件の解決に乗り出すことになるのだがーー。累計33万部超の人気シリーズ、最新作!
この巻のあらすじ
七人ミサキーー入れ替わる魂を求め永遠にさまよう、悪夢のような怪異。三年前、孝元が助力を求めた相手は、今と変わらず横柄で奔放な湊だった。すでに悪名高い“零能者”湊は誰もが想像しない形で怪異に迫る。
この巻のあらすじ
恐ろしい怪異が蠢く禁断の館ーーなぜか食われることなく、どこの誰とも知れぬ人間の赤子が二人。この不思議な事件は後に驚くべき事態へと発展していく。退魔の歴史において前代未聞の怪異に湊が挑む。
この巻のあらすじ
累計57万部超のベストセラー、第9弾! コミックス第4巻も同時発売決定!!
怪異を知る者でもにわかには信じがたい、神話上の存在。だが、それはいた。 身長2000メートル、超弩級の怪異。ダイダラボッチの出現は終末すら予感させるものだった。そのひと足で町が壊滅する。天災級の怪異に、公安調査庁、防衛省も動く事態に発展する。 防衛省幹部、幕僚らが居並ぶ席に、ラフな服装の青年がひとり。場違いな雰囲気をこれ見よがしに発散する湊である。人知が及ばぬ無敵のダイダラボッチに対し、湊は驚くべき作戦を提案する。それは神話を現代物理学で解明する、神への挑戦とも言えるものだった。
すべての巻を見る(全13巻)
この巻のあらすじ
強大な怪異をも一刀で斬り伏せる、美しき怪異討伐の手練、赤羽夏蓮。若き日の孝元が恋した彼女は、しかし怪異に絡む事件を経て姿を消した。 その後彼女の行方を知った孝元は、一人の少年に出会う。その少年こそ、母譲りの強大な法力を持つ夏蓮の息子、赤羽ユウキだった。 そして時は経ち、ユウキの前に彼の父と目される科学者が現れる。いわく、ある薬で法力を消すことができるという。それはまさに、科学で怪異をねじ伏せるがごとき事態。 あろうことかユウキは薬の力で法力を失い、クラスメイトと怪異事件に巻き込まれてしまうのだった。
この巻のあらすじ
殺生石ーーそれは凶悪な毒の大気を発し命あるものを死に追いやる、呪わしい巨石。 かつて沙耶とユウキを窮地に陥れ、ユウキに大怪我を負わせたそれが、いま新たに発見された。調査に向かった理彩子を追った沙耶とユウキ、渋々それについて行った湊。そんな三人が捕われたのは、どちらを向いても脱出不能の、まさに無限回廊と化した空間だった。 殺生石、そして九尾の狐の気配に満ちた閉鎖空間から脱出する術は? 究極の攻撃を放つ九尾の狐を倒す術は、果たして存在するのかーー。 絶体絶命の状況下で、湊の科学的推理が冴えわたる!
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