千駄木の店を舞台に、休職中の会社員・亜紀が祖母から託されたカフェを守りながら、文豪ゆかりの料理を出して客や周囲の事情に向き合う物語。行き倒れていた美男子と、口髭のある黒猫の猫先生との出会いを起点に、文豪の名前や逸話が会話と食事に重なる。現代の下町カフェで、店名やメニューに文豪の気配を織り込みつつ、店の運営と人間関係が動いていく。亜紀は店をどう続けるか考えながら、千駄木という土地で新しい関係を作っていく。店には猫先生や文豪たちが出入りし、料理の注文や会話が、その場にいる人の事情を浮かび上がらせる。作品全体は、食事と店の営みを軸に、人が集まる場所としてのカフェを描く。

構造レビュー

編集部判定 良作

ストーリーの良さ S (4) レビュー

理由・補足

編集部

仕事に疲れた主人公の登場は、どこにでもあるような雰囲気を持っていたが、祖母から頼まれた店で出会った美青年と自称夏目漱石の生まれ変わりという猫との出会いが、面白おかしく、美味しく描かれていく。悩みを抱えた人々のさまざまな気持ちを、美味しい食事が癒していく様は、とても面白味を感じる。

キャラクター S (4) レビュー

理由・補足

編集部

主人公はごく普通の社会人だが、現代社会の忙しさ、会社の大変さに疲れ果てている様子が描かれていた。また、登場するさまざまなキャラクターそれぞれに背景があり、それらが相まって、物語を面白く彩っている。また口髭を蓄えた猫がしゃべり出し、自分は夏目漱石の生まれ変わりだと話すなど、面白い設定が多い。

設定・世界観 S (4) レビュー

理由・補足

編集部

千駄木のお店を舞台に、さまざまなお客とレトロな雰囲気の料理が登場する作品。一見現代社会だけのような雰囲気であるが、登場する料理などを見ると時代を感じさせる場面があった。

話題性 C (1) レビュー

理由・補足

編集部

特になし

初心者向け S (4) レビュー

理由・補足

編集部

文豪の愛した料理が登場したり、文豪の残したセリフなどが使われている部分はあるが、難しいと感じる場面は特にない。むしろそれらが面白く描かれているので、初心者でも読みやすいと感じられた。

読後感の良さ S (4) レビュー

理由・補足

編集部

さまざまなことがあった後の最後であるが、千駄木を足取り軽く歩いて行く主人公の姿を見て、これからも主人公が前向きに生きていくことが想像できて、とても気持ちの良い終わり方であった。

テンポの良さ S (4) レビュー

理由・補足

編集部

主人公と美青年の動きに合わせて、物語が進んでいく。テンポの悪さは感じず、読みやすいテンポであった。

読みやすさ S (4) レビュー

理由・補足

編集部

時代を感じさせる部分や、文豪の残した言葉など、やや難しいと感じる部分がある時もあったが、それ以外の部分は現代に沿っていてわかりやすい。丁寧に描かれているので、読みやすい印象と言ってよい。

短評・キャッチコピー

この項目をレビュー

編集部

祖母から店を受け継いだ主人公と、その店で出会った美青年と猫の、文豪が愛した食事を通してさらなる出会いを得ていく作品。

編集部

休職中の主人公が、母から頼まれた店に行くと、美男子と自称夏目漱石の生まれ変わりという猫に出会う。そこから、文豪の愛した食事と、悩みを抱えて困っている人々との出会いがある作品。

こんな人におすすめ

この項目をレビュー

編集部

・文豪が登場する作品が好きな人 ・夏目漱石が好きな人 ・グルメ作品が好きな人 ・レトロな雰囲気のグルメが好きな人 ・猫が登場する作品が好きな人

  • AI分析(あらすじ)

    文豪モチーフの料理、東京下町のカフェ、猫が話す幻想要素、店の立て直しを軸にした物語を読みたい人。

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編集部

山本風碧(やまもと・ふみ) 福岡県出身、千葉県在住。 第1回カクヨムWeb小説コンテストにて特別賞を受賞し、小説家デビュー。 他、第8回角川つばさ文庫小説金賞受賞(やまもとふみ名義)など。 児童書の代表作多数。 ≪代表作≫ ・理花のおかしな実験室 ・初恋タイムリミット

イラストレーター情報

この項目をレビュー

編集部

花邑まい イラストレーター、原画家。 ライトノベル表紙などを多数手がけ、ゲームファンブックのイラストなども担当。

編集部

人情ものとして、主人公の成長する姿や、青年と猫の登場などからしっかりと感じることができた。青年と猫に支えられながら、前向きに生きていく主人公の姿は、会社勤めに疲れた人にとって希望のようなものを感じることができる。また文豪が愛した料理が、レトロな雰囲気なので、レトロな雰囲気も感じられてよかった。文豪の残したセリフなど、とても細かく盛り込まれており、面白味を感じる。

作品Q&A

文体はどんな感じ? ストーリー
ベストアンサー
丁寧に描かれている。また文豪のことも詳しく書かれていて、丁寧さが際立って感じられた。

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世界観の作り込みは? 世界観
ベストアンサー
現代社会で文豪のことをどう伝えるか、という部分が、とても丁寧で面白く描かれていると思った。そこには、文豪の残した言葉や料理などを盛り込むことで、現代でも馴染みやすい世界観になっている。

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評価されるポイントは? ストーリー
ベストアンサー
文豪が愛した料理がレトロな雰囲気で描かれており、雰囲気がとてもいいと感じられた。料理がすぐにできるのではなく、主人公が苦労して作っている場面、コーヒーを淹れることも学んでいる姿など、成長していく姿も面白く読むことができる。 【おすすめキャラクター】 猫(夏目漱石の生まれ変わり) 口髭を蓄えた猫。自称夏目漱石の生まれ変わり、と言っている。時代の移り変わりをまだ理解できていない場面もある。

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この作品の特徴は? ストーリー
ベストアンサー
千駄木の店を祖母から任せられた主人公は、そこで美青年と自称夏目漱石の生まれ変わりという猫に出会う。青年と猫に支えられながら、店の料理やコーヒーなど、お客様に喜んでもらえるように努力していく主人公の姿は、会社に疲れた様子は感じさせない良さがあった。会社で疲れ果てていた主人公が、最後には足取り軽く生きていく。

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どんなテーマ・ジャンル? ストーリー
ベストアンサー
人情ものとして、やや主人公と青年たちの方面が強いようにも感じられたが、悪くはない印象であった。また文豪の愛した料理を作るまで、主人公が苦労する、青年と猫が支えてくれる部分などがよいと感じた。グルメ的にも文豪の料理という形で、独自性を感じることができた。

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読者の声

読者レビューをもとに AI が要約した内容です。

作品の魅力

  • 夏目漱石の生まれ変わりを名乗る「しゃべる猫」が可愛く、作品引用を交えたアドバイスが面白い。
  • 祖母の喫茶店を継ぎ、未経験ながら試行錯誤する店舗経営と、レトロなカフェの雰囲気が読みやすくて心地よい。
  • 2巻以降は芥川や太宰など、漱石ゆかりの文豪転生者も加わり、知識があるとより楽しめるエピソードが増える。
  • 火鉢トーストやビーフシチューなど、文豪ゆかりの料理描写が美味しそうで、読後に漱石の作品や散策も気になる。
  • ライバル店の出現やSNS炎上など現代的なトラブルに奮闘する姿に、応援したくなる。

こんな人におすすめ

  • 猫が登場する作品が好きな人。
  • 文豪や夏目漱石、文学ネタが好きな人。
  • レトロな喫茶店・カフェを舞台にしたグルメ・日常系が好きな人。
  • 仕事に疲れた主人公が新しい居場所を見つけていく、ほのぼの系の物語が好きな人。
  • さくっと読める癒し系ライトノベルを探している人。

人を選ぶポイント

  • タイトルに「ごはん」とある割に、料理・食事シーンは思ったより少なめ。
  • 恋愛要素はあるものの、店舗経営がメインで、二人の関係の進展がゆっくりでじれじれと感じる。
  • 文豪ネタや作品引用が多く、詳しくないと一部の楽しさが薄れる可能性がある。
  • 表紙のイケメン像と、序盤の印象がずれると感じる読者もいる。

テンポ・読後感

全体的に軽快で読みやすく、癒し系・ほのぼのとした雰囲気で楽しめる作品という声が多い。1巻は出会いと店づくりのスタート、2巻はトラブルやリニューアルが増えて起伏はやや強まるが、登場人物が増え賑やかになるという印象もある。恋愛より日常と店経営の比重が高く、のんびり見守りたいテンポと評する声が目立つ。

キャラクターへの評価

  • 猫先生:自由気ままで可愛らしく、困ったときにさりげなく助言する存在として人気が高い。
  • 寒月:イケメンで亜紀を支える好青年。過去にわけありげな面もあるが、根は優しく頼りになる。
  • 亜紀:カフェ経営未経験ながら見切り発車で店を守ろうとする姿に、勇気あると応援したくなる。
  • 2巻以降:転生文豪たちが加わり、お店がますます賑やかで愉快になっていく。

巻一覧

千駄木ねこ茶房の文豪ごはん 二人でつくる幸せのシュガートースト
2020年9月 ISBN 9784040738079
この巻のあらすじ

社畜生活に疲れ果て、会社を休職中の亜紀。そんな彼女のもとに祖母が倒れたとの一報が入る。 急ぎ見舞うと、祖母から「店を守ってくれ」と頼まれてしまう。 亜紀がひとまず千駄木にある店の様子を見に行くと、店の前に見知らぬ美男子が行き倒れていた! その上「何も食べていにゃいから食事を二人分作ってくれ」とお願いされ…… いや、お願いしてきたのは、男の側から現れた、立派な口髭を蓄えた黒猫で!? 文豪が愛したごはんを通し、悩みを抱えた人々の心を癒やしていく、ほっこりおいしい人情物語!

千駄木ねこ茶房の文豪ごはん 二 あったか牛鍋を囲む愛弟子との木曜会
2021年11月 ISBN 9784040743226
この巻のあらすじ

猫先生(漱石)と文豪ごはんにあやかり、祖母から継いだカフェを『漱石ねこ茶房』と名付けた亜紀。 寒月の支えもあってお店は順調……と思いきや近所にライバル店がオープン。 さらに「猫の毛が入っていた」と騒ぎ立てられ、客足が完全に途絶えてしまう。 窮地に陥りやむなく休業することにした亜紀だが、そこに現れたのはーー 「夏目先生ですか」 まさかの転生文豪、芥川? さらに「おれと死ぬ気で恋愛してみないか?」と太宰まで現れて!? 好き勝手な文豪たちとお店を立て直すほっこりおいしい人情物語!

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