両親を失った十五歳の少年・兎目が、洋食店「しのびパーラー」に拾われて働き始める物語。店は表向きは繁盛するモダンな洋食店だが、秋月と山蔭の二人は藩主須賀原家に関わる間諜として動いており、兎目は店の仕事とその裏の役目に触れていく。舞台は、洋食店と武家・華族の人間関係が交差する暁町の街。少年が居場所と役割を得ながら、店に集まる違和感や依頼の背景を追う構成で、身元を明かさない関係の中にある秘密と実務が軸になる。シリーズは、店の日常と諜報の仕事を行き来しつつ、屋敷や家同士の事情へ広がっていく。続編では兎目が「草」の一員として動き、屋敷で起きる行方不明事件の調査へつながる。続編では、店の外の依頼と屋敷内部の事情がより前面に出る。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 料理や洋食店の描写が食欲をそそり、パンや茶粥などの食べ物が印象に残る。
- 拾われた少年が店で働きながら居場所を得ていく流れが温かい。
- 大人二人と少年の距離感がほどよく、甘やかしすぎない関係が心地いい。
- しのびパーラーの裏の顔や潜入要素が加わり、日常ものにひとひねりある。
- 兎目の素直さ、芯の強さ、人たらしな魅力が読みどころになっている。
こんな人におすすめ
- 料理もの、洋食屋もの、食べ物描写が好きな人。
- ほのぼのした雰囲気に、謎や潜入劇が混ざる話を読みたい人。
- 少年が大人に拾われて成長していく物語が好みの人。
- 明治〜大正ごろの空気感や和洋折衷の舞台が好きな人。
- 続きが気になる引きの強いシリーズを追いたい人。
人を選ぶポイント
- 舞台の時代や場所がすぐには掴みにくく、冒頭で戸惑いやすい。
- 物語の導入が設定説明寄りで、動き出しがゆっくりに感じられる。
- 主要人物それぞれの秘密が多く、1冊では回収されない謎が残る。
- 途中から話の軸が変わるため、最初に想像した雰囲気と違うと感じやすい。
- 1巻完結の満足感より、続編前提の引きで終わる印象が強い。
テンポ・読後感
- 序盤は拾われた少年の生活と店の空気を丁寧に見せる落ち着いた進み方。
- 食事や仕事の場面はやわらかく、居心地のいい雰囲気がある。
- 中盤以降は秘密や潜入が絡み、静かな日常から少し緊張感が増す。
- ほのぼのと訳あり感が同居し、穏やかさの裏に不穏さがにじ。
- 章末や終盤で大きく引きを作るため、読後は続き待ちの感覚が強い。
キャラクターへの評価
- 兎目は健気で真面目、誇りもあって応援したくなる。
- 食べ物や居場所に素直に反応する姿がかわいく、愛され役として映る。
- 秋月と山蔭は頼れる大人だが、秘密を抱えた影もある。
- 兎目に対して過保護すぎず、見守る距離感が好評。
- 周良を含めた大人側の正体や事情は、まだ掘り下げを待たれている。
巻一覧
この巻のあらすじ
両親を失い路頭に迷い、お腹を空かせた十五歳の少年が拾われたのは、サービス担当の秋月と料理担当の山蔭、たった二人の従業員で回すモダンな洋食店「しのびパーラー」。なかなかの繁盛ぶりをみせるこの店が、兎目と名づけられた少年の新たな家であり職場となるのだが…。オーナーと呼ぶには雰囲気が異質すぎる若様に、昨日はなかった秋月の傷。お互い身元は詮索しないとしながら、見てしまった違和感の正体とは!?
この巻のあらすじ
兎目、ついにしのび正式デビウ!?
表向きは洋食店、裏では藩主須賀原家の間諜として暗中飛躍する秋月と山蔭に拾われ「しのびパーラー」で働く兎目。 彼らの正体を知った兎目は二人の仕事を手伝いたいと願い、渋る山蔭を説き伏せる形で「草」の一員となる。 そんなある日、雇い主の周良が持ち込んできた仕事は勲功華族岩間子爵の長男・寿元氏の素行調査。 寿元の屋敷に迎えられた行儀見習いの少女たちが、次々と行方不明になっているというのだがーー。
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