『威風堂々惡女』は、尹族の下女として暮らしていた玉瑛が、死をきっかけに過去の皇宮で柳雪媛として目を覚ますところから始まる中華転生譚。瑞燕国では出自、寵愛、官位、兵権が絡み合い、後宮の人間関係がそのまま国政に波及する。雪媛は自分が知る歴史の断片を踏まえつつ、碧成、青嘉、独芙蓉らの思惑が交差する場で立ち回り、立場の弱さを埋めていく。物語は宮廷内の牽制や毒のやり取りにとどまらず、皇位継承、流刑、外の勢力との接触へと範囲を広げ、雪媛と青嘉を軸に国の行方が動いていく。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 中華風ファンタジーに転生・タイムスリップ要素を重ねた設定が目を引く。
- 虐げられた立場から未来を変えようとする雪媛の行動力が強い。
- 悪女として振る舞いながら、根っこに優しさや理想がある二面性が魅力。
- 宮廷内の権力争いと民族問題が絡み、物語に厚みがある。
- 青嘉との関係や周囲の仲間とのつながりが読みどころになっている。
こんな人におすすめ
- 宮廷もの、権謀術数、国づくりの物語が好きな人。
- ただの恋愛より、理想や政治の駆け引きも楽しみたい人。
- 強い主人公が逆境を切り抜ける展開を求める人。
- 中華風ファンタジーや転生ものの中でも、重さと爽快感の両方を味わいたい人。
- 青嘉やシディヴァ周辺の関係性を追うのが好きな人。
人を選ぶポイント
- 立場の弱い人物が虐げられる描写が生々しく、重く感じやすい。
- 政治・勢力図・人物関係が複雑で、巻をまたいで追う必要がある。
- 展開が速く、再会や離散が続いて落ち着かない印象がある。
- 巻ごとの終わり方が不穏で、続き待ちのストレスが残りやすい。
- 恋愛一直線ではなく、理想実現や権力維持が優先される。
テンポ・読後感
- 事件が次々起こるジェットコースター型の進行。
- 不穏さと爽快感が交互に来て、先が気になって読み進めやすい。
- 逃避行、再会、離散、政変が重なり、緊張感が途切れにくい。
- しんどい局面があっても、立て直しの手応えがある。
- 物語全体は重めだが、読後感は前向きに収まりやすい。
キャラクターへの評価
- 雪媛は、悪女としての手腕と優しさを両立した存在として印象が強い。
- 青嘉は、雪媛と並ぶ相手として魅力があり、関係性の変化が注目されている。
- シディヴァやユスフは、場面を動かす存在として好意的に受け止められている。
- ナスリーンや芳明など、周辺人物にも愛着が集まりやすい。
- 敵役や政敵も単純な悪ではなく、緊張感を生む役回りとして機能している。
巻一覧
この巻のあらすじ
瑞燕国で虐げられる尹族の少女・玉瑛は、聡明な知性があったにもかかわらず、その出自から貴族の屋敷で下女として働いていた。 原因となったのは、尹族出身だった皇帝の愛妾・柳雪媛。皇帝の寵愛を得て絶大な権勢をほこり、謀反を起こそうとして誅された女だ。 以来、瑞燕国では尹族の地位は最下層となってしまった。不遇に耐え懸命に生きていた玉瑛は、しかし、皇帝が発した「尹族国外追放」の勅命により屋敷を追われた。 あてもなく山中を彷徨う玉瑛は、騎兵に追いつかれ斬られ、柳雪媛への恨みを胸に意識を失ってしまう。 ぼんやりと意識を取り戻したとき目に入ったのは、見知らぬ女。高価な調度品。そして、女が玉瑛に呼びかけた。 「雪媛様」とーー。玉瑛は時を逆しまに超え、憎んでいた女に生まれ変わっていて!? 中華幻想復讐譚!
この巻のあらすじ
雪媛が貴妃となって皇宮に入って半年、皇帝となった碧成は体調を崩しがちになっていた。 実は雪媛が、自然な病死を装って碧成を殺すために、毎日微量の毒を碧成に盛り続けているのだが、 雪媛が煎じた薬を飲むと碧成の体調は一時的に上向くので、雪媛の神女としての名声はさらに高まっていた。 雪媛は碧成に憐れみの目を向けながらも、いずれ奪う命を着々と刻んでいた。 碧成はますます雪媛に依存していき、碧成が寝込んでいる間は雪媛が上奏文の処理を任されるようになる。 そんな雪媛の傍らには、常に青嘉が控えていた。 しかし、碧成の娘を産み、後宮の女達を掌握していた寵姫・独芙蓉の影響力はまだ衰えていなかった。 それでも碧成の寵愛は確実に雪媛に傾いており、後宮は動揺し始めていた。 いまだ碧成には息子がいないため、なんとしてでも雪媛より先に皇子を産みたいと願う芙蓉の元には、 雪媛を憎々しく思っている古参の臣下達も集まり、朝廷の大半を味方につけており…?
大好評中華風惡女絵巻、第弐弾!
この巻のあらすじ
皇帝・碧成との間に唯一子をなし、後宮で威勢を誇った寵姫・芙蓉に皇后暗殺の濡れ衣を着せ、追い落とした雪媛。 民衆の間にも雪媛の信奉者は確実に増え、もはや雪媛を脅かすような存在はもういないかと思われた。 しかし芙蓉は、幼い頃から自らを慕い付き従う潼雲を使い、雪媛を陥れようと画策し始めた。 そんな中、雪媛が潼雲を自らの護衛のひとりに任じたことで、未来の記憶を持つ青嘉は警戒を強めていた。 水面下では、雪媛が寵を得たことでそれまで異民族として冷遇されていた尹族は増長を始め、その横暴は雪媛への悪評となり広がりはじめていた。 不貞の疑惑、密偵の暗躍と、いくつもの危機が雪媛へと襲いかかりーー? 壮大な中華転生幻想譚、第三弾!
この巻のあらすじ
未来を知る雪媛は、芙蓉が身籠もった子が次代の皇帝となる皇子であると悟り、その子が産まれる前に亡き者にすべきか迷いを感じていた。 そんな中、青嘉の亡き兄の妻であり、かつて青嘉自身も慕っていた珠麗が芙蓉の世話係として皇宮へと上がることに。 一方、幼い頃に芙蓉の父・独護堅の陰謀で弟を処刑され家が潰れ、全てを失った美貌の青年・飛蓮は女形役者として皇帝の前で芝居を披露することになるのだが……? 芙蓉が皇后毒殺疑惑から皇帝の寵を失ったことで勢力が衰えたかに見えた独一族を中心に、様々な思惑が入り乱れ陰謀と嫉妬が渦巻く中で、雪媛は皇后の座を手にできるのか。 誰も知らない「新しい歴史」が始まる。壮大な中華転生幻想譚!
この巻のあらすじ
皇帝の子を流産し、芙蓉は失意と絶望の中にいた。 そんな中で執り行われた雪媛の立后式は、芙蓉の父親・護堅の乱入によって中断される。 彼は雪媛が毒を盛り流産させたのだと碧成へと直訴したのだ。 雪媛の侍女・芳明が不要の食事を用意する部屋へ入るのを見、さらにその場に珠麗の私物である巾着が落ちていたという珠麗の証言もあり……? 雪媛に最大の危機が訪れる!
この巻のあらすじ
流行病にかかり高熱に苦しみ何日も意識が戻らなかった十七歳の雪媛は、奇跡的に回復した。 だが母親たちが話しかけても、怯えたような不可解な表情を浮かべるだけだった。 そして最初に発した言葉は、「あなたは、柳雪媛のお母さんですか?」。 皇帝の寵姫でありながら謀反を企てたことで、後の世で惡女と名高かった柳雪媛。 その雪媛と同じ尹族というだけで奴婢の身分にあった少女・玉瑛が死んで目覚めると、時を遡り自身が雪媛となっていたのだ。 自身が過去に生きた“雪媛"という人物になっていると知った玉瑛の混乱は激しく、当初は食事すらままならないものだった。 心に傷を負い絶望を抱えていた奴婢の少女は、いかにして雪媛として後宮に入ることを決意したのか。 絶望的状況から立ち上がる、“雪媛"はじまりの物語!
この巻のあらすじ
雪媛に命じられ、火事になったという雪媛の生家を訪れた青嘉。しかし残っていたのは焼け落ちた残骸のみで、雪媛の母・秋海と丹子の生死も行方も分からない。 「天罰がくだった」「住人は死んだ」という隣人たちだったが、青嘉は秋海がどこかへ逃げ延びたと信じ探し始めるが……? 一方、皇帝の命によって流刑地から後宮へ戻ることになった雪媛。 しかし皇帝・碧成しか訪れない小さな楼閣・夢籠閣に軟禁されてしまい、親しい侍従や協力者とも引き離されてしまった。 常に見張られ誰かと連絡を取ることもできず、雪媛の心身はしだいに衰弱してしまう。 さらに嫉妬と猜疑心に満ちた皇帝の暴虐により、青嘉と珠麗の婚儀が強引に行われようとしていた! 孤高の歴史改変中華転生物語、緊迫の第7弾!
この巻のあらすじ
反乱軍の乱入により混乱を極めた瑞燕国皇宮から昏睡状態の雪媛を救出した青嘉は、追手を振り切り北の国境を越えたが、寒さと飢え、そして負傷により倒れてしまう。 目を覚ますと、そこは瑞燕国の北の国境を悩ませる遊牧民族の集落だった。 青嘉と雪媛は祖国と敵対する遊牧民の左賢王(皇太子)に連れ去られ、命を繋いでいたのだ。 苛烈な尋問の中、雪媛の正体が瑞燕国の“神女"であると明かすわけにはいかず、青嘉は自らと雪媛を商人夫婦だと偽るが……? 北の大地で囚われの身となった青嘉と雪媛だったが、そこでふたりは意外な人物と再会する。 そして皇帝・碧成の支配下を脱した雪媛は、次第に心を取り戻していく。 青嘉と雪媛、ふたりに訪れたのは束の間の休息か、それとも……?
この巻のあらすじ
つかの間の安息は、激動への序章かーー。 北方の遊牧民クルムの左賢王・シディヴァが支配する地で、穏やかな時を過ごす雪媛と青嘉。 だが雪媛の知っている歴史でのシディヴァの死期が近付いていた。正確な死因はわからないため、雪媛は警戒する。 そんな中、シディヴァが父王に謁見するためクルムの都アルスランを訪れることになり雪媛も同行することに。都に着くと歓迎の宴が開かれるが、シディヴァに出された食事には毒が入れられていた。 そして雪媛が瑞燕国の神女であることまでが露見してしまい……? 一方、瑞燕国では行方不明の雪媛を案じる配下たちが、それぞれに動き出していた。 そして囚われた芳明は、思いやる演技をするかつての恋人・唐智鴻に次第にほだされて……? 風雲急を告げる第9巻!
この巻のあらすじ
京の策略により、雪媛は遊牧民族の長オルチのもとに連行された。雪媛に興味をしめし夜伽をさせようとするオルチだったが、復讐に燃える京は雪媛を瑞燕国との交渉材料にすべきと進言し、その交渉の場までの同行を申し出る。しかし、その目的は、雪媛を奴隷商人に売り渡すことだった。一方、芳明を追って智鴻の屋敷へと押し入った瑯は、王家の息子・天宝と間違われて屋敷に連れてこられていた芳明の息子・天祐と出会う。智鴻の屋敷から強引に脱出した瑯と天祐は、芳明を探して旅を続ける中で、次第に打ちとけてゆく。内乱状態の瑞燕国で、雪媛にかかわった者たちがそれぞれに動き出し、雪媛の運命はまた大きな転換点を迎えるのか。中華逆行転生譚、激動の第10巻!
すべての巻を見る(全13巻)
この巻のあらすじ
雪媛一行はシディヴァの領地を目指し、船で川を遡る。しかしシディヴァとタルカンの戦が始まったことにより各所で厳しい検問が行われており、一行は途中で船を降りて馬を調達し、陸路を行くことにする。やがて、火を放たれ人々が逃げ出した集落の跡に幾度も行き当たる。戦場がもう近いと考えて進む一行の前に、傷を負った兵士たちが現れ剣を向けるが、雪媛はその中にムンバトの姿を見つけ、これがシディヴァの軍であると気づく。雪媛に気づいたムンバトは警戒を解き、戦闘中に敵に追い詰められ、散り散りになって本軍からはぐれたのだと説明する。 本軍と合流しようとするムンバトたちだったが、道は敵によって封鎖され、周囲を囲まれてしまう。青嘉がシディヴァとともにいると知った雪媛は、なんとか彼らのもとへ向かおうと策を練るが……。
この巻のあらすじ
同盟を結んだ異民族クルムの軍勢を従え、ついに瑞燕国に帰還した雪媛。神力で朔辰軍の侵攻を退けたという噂は都にも届き、民衆は神女の加護に沸いていた。皇帝の証である玉璽を持つ碧成を捕らえた環王は、雪媛に使者を送り自分を正式な皇帝として祝福せよと求めるが、「真の皇帝は天の下にただ一人である」と冷たく拒絶されてしまう。焦った環王は都中の尹族を捕らえるよう命じ、雪媛を都へ呼び寄せるべく画策するが!? 中華逆行転生譚、激動の最終局面!
この巻のあらすじ
瑞燕国幼帝の摂政となった雪媛。高葉国平定で順調に武功を上げた青嘉に、いよいよ将軍位を与えようと考えていたところ、臣下の薛雀熙から青嘉を伴侶とするつもりなのかと問われる。肯定する雪媛に、「私は反対です」ときっぱり告げる雀熙。皇帝の側に強大な権力を持つ者が侍ることは、必ずや国の分断と反乱を招くーー女帝と将軍という関係であれば尚更である。それを防ぐため、婚姻するならば青嘉から兵権を取り上げ、後宮に入れて静かに暮らさせるべきだというのである。歴史に名を残す大将軍となる青嘉をみすみす後宮に閉じ込めるなどありえない、そもそも青嘉が私を裏切るはずがない、と雀熙の憂慮を退ける雪媛だったが、あるきっかけから青嘉に対し抱いた疑念は次第に大きくなっていき……。歴史と運命に抗う叛逆の中華逆行転生譚、ついに堂々完結!
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