令和の東京、世田谷の一等地に建つ洋館で暮らす森野楓子は、近所では魔女と噂される一方、表向きは絵本作家志望のアラフィフお嬢様、実際は男性名義でハードボイルド小説を書く覆面作家。高額な固定資産税や屋敷の修繕、担当編集との調整に追われながら、映画祭、漫画家の仕事場、銀座での外出、ホテル滞在などで起こる違和感を手がかりに事件へ向き合う。出版社側の吉井や奈々子も動き、私生活と執筆事情が重なる形で連作が進む。各話は生活の場に入り込んだ小さな謎から始まり、楓子の受け答えや周囲の段取りが推理の入口になる全3巻のシリーズ。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 元お嬢様の覆面作家・楓子の強いキャラクターが軸になっていて、設定の時点で引きがある。
- 日常の小さな謎を、好奇心と記憶力と行動力でほどいていく軽快さが読みやすい。
- 豪邸、ブランド、お茶菓子、ホテル、商店街など、優雅さと生活感の落差が楽しい。
- 吉井くんをはじめ周囲の人物との掛け合いがにぎやかで、コメディとしての勢いがある。
- 事件の後味が重すぎず、読後に明るさや癒しが残る。
こんな人におすすめ
- コージーミステリや日常の謎を気楽に読みたい人。
- キャラの濃さや掛け合いを楽しみたい人。
- 仕事や読書疲れのときに、軽めで元気の出る本を探している人。
- 連作短編をすきま時間に少しずつ読みたい人。
- 謎解きよりも雰囲気や人物関係を重視する人。
人を選ぶポイント
- 本格ミステリの手応えは薄めで、謎解きの比重は小さい。
- ドタバタ感やハイテンションなノリが合わないと、読みづらく感じやすい。
- 主人公や周辺人物の言動が図々しい、不思議、テンプレ的と受け取られることがある。
- 物語の整合性や文章の細かな違和感を気にすると引っかかりやすい。
- しっかりした小説感や重厚さを求めると物足りなさが出やすい。
テンポ・読後感
- 1時間〜2時間ほどで読める軽さがあり、テンポはかなり速い。
- コメディ色が強く、ドタバタとした賑やかさが前に出る。
- 事件の緊張感より、日常の会話や小さな騒動の流れが中心。
- ふわっとした優しさと、少し懐かしい昭和ネタの空気が混ざる。
- 読後感はおおむね明るく、ハッピー寄りで疲れにくい。
キャラクターへの評価
- 楓子は天然さ、図々しさ、上品さ、行動力が同居していて印象が強い。
- お嬢様なのに固定資産税や修繕費に悩む落差が、かわいさとして受け止められている。
- 吉井くんは気配りが細かく、相棒役として好感度が高い。
- 女性キャラは活躍が目立つ一方、型にはまって見える場面もある。
- 猫や周辺の脇役も含め、キャラの濃さで読む楽しさが支えられている。
巻一覧
この巻のあらすじ
夢みるハードボイルド作家・楓子は名探偵!
東京・世田谷区の一等地に建つレトロな洋館には、ひとりの魔女が住んでいる……。近所の小学生たちの間でそんなウワサをたてられてしまうこの屋敷の住人の名は、森野楓子。おっとり天然でやや世間知らずの中年女性である彼女の正体は、実は――本人的には大変不本意ながら、タイガーショーこと「大河ショー和」というペンネームの売れっ子覆面ハードボイルド作家だ。作風と著者本人のキャラクターがあまりにかけ離れているので、そのオフィシャルイメージを守る苦肉の策として、パーティへの出席の際などは、担当編集の吉井くんを影武者に仕立てたりしつつ、楓子さん自身は、いつか元の絵本作家業に戻ることを夢見ているのだが……。 映画祭の会場で女優が倒れたのはなぜか? 「第一話 グレイのシャネルが謎を解く」、漫画家の仕事場で発生したトラブルの真相は……「危険な航海」、楓子さんの過去が少しだけわかる「若き日のミス・メープル」、そして巻末短編のお楽しみ「ミス・メープルの十二か月」の四編を収録した、コミカル・コージー・ミステリー。 令和に生きながらも心は永遠に昭和とともにある、超マイペースな《おばさん名探偵》、ここに誕生!
この巻のあらすじ
マイペース探偵は、今日ものんびり謎解決!
楓子さんのお屋敷は、都内一等地にありえない敷地面積を誇り、そこだけ「森」といってもいい佇まいだ。近所の小学生男子たちからは「あそこには魔女が住んでいる」と怖がられている……けれども、当のお屋敷の高齢お嬢様である楓子さんは、至って人畜無害の、背が高いことがちょっとコンプレックスだったりする、おっとりした普通の「おばさん」だったりする。ただし、職業だけはちょっと特殊で、実はその正体は……硬派な男性のふりをして執筆しているシリーズ小説が大ヒット街道驀進中の、SFバイオレンス・アクション・エログロ・超ハードボイルド作家なのだった。 さて、このようにややふうがわりな楓子さんに、このたび突然「恋人ができた疑惑」が浮上した。恋に溺れて執筆が滞ることをおそれた翔岳館の担当編集・吉井くんとその同僚の奈々子さんは、楓子さんの銀座デートを尾行して、相手を突き止めるミッションに取り組むが……? 令和の日本に生きながら、ココロはいつも(平成すらジャンプして)昭和とともにある――超天然マイペースでどうにも憎めないおばさん探偵、ミス・メープルこと楓子お嬢様の、ドキドキ事件簿第2弾!!
この巻のあらすじ
心は昭和なお嬢様作家、事件をおっとり解決。
東京は世田谷区、固定資産税がバカ高いお屋敷町に住む森野楓子さんは、アラフィフシングルお嬢様。亡き親から引き継いだ大豪邸と広大な庭を維持するため、おっとり善人(だけどちょっと変わり者)の楓子さんが選んだ職業は、夢あふれる絵本作家――だったハズなのだが、あれよあれよと人気が出てしまったのは、SFバイオレンス・アクション・エログロ・ハードボイルド作品。そこで何年も前から「大河ショー和」という男っぽいペンネームで執筆し、表向きには、イケメン若手担当編集の吉井くんを影武者に立てているのだった。 さて、蒸し暑いある日のこと。普段はあまり執筆活動に積極的でない楓子さんは、俄然、新刊執筆に燃えていた。というのも、高額の固定資産税にプラスして、あちこちガタがきたお屋敷の修繕費用を捻出する必要にかられたからだ。ところが、エアコン故障に雨漏りと、家の崩壊は止める手だてがなく、執筆にも支障をきたすように。慌てた翔岳館編集者たちは、楓子さんを「素敵なホテル」に缶詰にしようと画策するが、そこでも事件が!? 令和の世に生きながら、心はいまだ昭和と共にある。キュートでやさしいおばさん探偵の活躍、第3弾!
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