『LAST KISS』は、重い病気を患う中学二年生の井崎由香が、夏休みの一時退院中に、ほとんど接点のなかった兄・智弘や「かんネェ」こと夏尾と過ごした時間を日記帳に綴っていく現代作品。舞台は神戸周辺で、帽子を買う、植物園へ行く、須磨海岸で海水浴をするなど、夏の出来事が静かに積み重なる。由香の気持ちは兄への淡い恋心へ変わり、その変化に夏尾だけが気づく。家族との距離、病と回復のあいだの時間、言葉にしにくい感情を中心に、ひと夏の記録として閉じた単巻構成になっている。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 病弱な妹と兄のひと夏を、飾りすぎない直球の筆致で追う構成が刺さる。
- 日記や手紙の挿入が感情を強く揺らし、読後に余韻を残す。
- 王道の設定でも、兄妹や幼なじみの関係性が丁寧で読み進めやすい。
- ありきたりな題材でも、密度の濃さや素直さで印象を残す。
- 切なさと静けさが前面に出ていて、泣きたい気分のときに合う。
こんな人におすすめ
- ベタでもまっすぐな感動ものを読みたい人。
- 兄妹もの、病弱ヒロインもの、ひと夏の物語が好きな人。
- 日記や手紙で感情を深めるタイプの作品が好みの人。
- 軽めの文体で重いテーマを読みたい人。
- 王道展開でも後味の余韻を重視する人。
人を選ぶポイント
- 関西弁の一人称や語り口に違和感を覚える人がいる。
- 主人公の言動や軽さ、未熟さが合わないと引っかかる。
- 展開の起伏は大きくなく、静かに進むため物足りなさが出やすい。
- 終盤の細かな一文や締め方に強い不満が集まりやすい。
- 無免許運転など登場人物の行動面を気にすると読みづらい。
テンポ・読後感
- 全体は軽い読み口だが、内容はかなり重く切ない。
- 大きな山場を連発するより、静かに感情を積み上げていく。
- さらっと読めるのに、日記や会話で一気に胸を刺してくる。
- しんみりした空気が続き、読後はさっぱりした余韻が残る。
- 泣かせに来るというより、自然に感情を持っていかれる。
キャラクターへの評価
- 兄は鈍さや軽さを指摘されつつも、妹のために動く姿が印象に残る。
- 妹は弱さだけでなく、日記や気持ちの描写で強さと切なさが際立つ。
- 幼なじみは支え役として好感を持たれやすく、関係の軸を支える。
- 主人公の一人称が直情的で、感情がそのまま伝わる。
- 兄妹の距離感が少しずつ変わる過程に惹かれる反応が多い。
巻一覧
LAST KISS
この巻のあらすじ
「私が死んだら、お兄ちゃんはきっと泣くと思います――」 重い病気を患っている中学ニ年生の井崎由香。夏休みに一時退院した彼女は、これまでほとんど接触のなかった兄の智弘と、“かんネェ”こと夏尾とともに過ごした夏の想い出を日記帳に綴る。 兄に帽子を買ってもらったこと、神戸の高山植物園に行ったこと、お弁当を持って須磨海岸に海水浴に行ったこと……。 だが、何気ない日々の中で少しずつ兄への気持ちは形を変えていく。揺れ動く淡い恋心を知るべくもない智弘。そして由香の気持ちを知ってしまった夏尾。結末は悲しい出来事とともに訪れた……。
星評価・感想
構造レビューと同じ星評価・感想欄に保存されます。平均・中央値は上の「構造レビュー」欄に表示されます。 構造レビューを書く
感想を投稿するにはログインしてください。
まだ感想はありません。
