地表の大部分が海に覆われ、武器・科学・信仰まで争いの火種として管理・秘匿される理想郷〈リーン〉を舞台に、汚染物質〈アルセノン〉の秘密と、それを抑え込む統治の仕組みを描くシリーズ。管理を命じられた少年アルムと、体にアルセノンを宿す少女フローライトの接点から物語が動き、偽りの平和の下にある情報統制や謀略が少しずつ前面化する。アルセノンは人々の身体に残り続ける存在として描かれ、アルムの父の訃報やオリヴィア、クリスの立場も重なって、個人の関係が王国や総統側の動きへ連なっていく。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 海面上昇後の終末世界と、武器・科学・宗教が管理された閉じた楽園という設定が強い。
- 旧世界病や汚染物質など、重い題材を使いながら世界の仕組みを掘り下げる作りが目を引く。
- アルム、フローライト、オリヴィア、クリストバルの関係性や、幼馴染たちの距離感が印象に残る。
- 複数視点で情報を集めていく構成が、謎解きやサスペンス寄りの読み味を生んでいる。
- 退廃感と静かな美しさが同居した雰囲気を評価する声がある。
こんな人におすすめ
- 重厚な世界観やディストピア系ファンタジーが好きな人。
- ボーイミーツガールに、謎解きや群像劇の要素も欲しい人。
- じわじわ真相に近づく展開を楽しみたい人。
- しんどい設定でも、どこかに希望の余地がある物語を読みたい人。
- 電撃文庫系の新人賞作品らしい意欲作を試したい人。
人を選ぶポイント
- 視点人物が多く、誰の物語として追うか分かりにくい。
- 設定や用語が多く、世界観の説明がやや詰め込み気味。
- 物語の焦点がぼやけて、まとまりの弱さを感じる人がいる。
- 1巻で綺麗にまとまった印象があり、続きの必要性に迷う反応もある。
- 挿絵や構成面の粗さ、冗長さを気にする声がある。
テンポ・読後感
- 静かに始まり、情報が増えるほど不穏さが濃くなる。
- 複数の場面を行き来しながら、終盤で線がつながるタイプ。
- サスペンス、アドベンチャー、群像劇の手触りが強い。
- 全体は重めだが、読後感は意外とすっきり寄り。
- 波乱含みで、次巻への引きが残る。
キャラクターへの評価
- アルムは巻をまたいで動く中心人物だが、存在感の出し方にばらつきがある。
- フローライトは唯一無二の存在として強く印象に残りやすい。
- オリヴィアとクリストバルは、それぞれ別の場所で物語を支える役回り。
- 幼馴染3人の関係性は魅力だが、掘り下げ不足を感じる人もいる。
- 大人側の思惑や圧力が強く、若い登場人物たちが振り回される構図が目立つ。
巻一覧
この巻のあらすじ
度重なる争いの後、地表の大部分を海洋が覆う世界。滅びへ向かう人類を制御するため、武器、科学、そして信仰、あらゆる争いの火種が管理・秘匿された忘却の楽園〈リーン〉 。しかし争いが生み出した猛毒の汚染物質〈アルセノン〉は未だ人々を蝕み続けていた。 ある日、少年・アルムが管理を命じられたのは体に〈アルセノン〉を宿す謎の少女・フローライト。 不器用ながらも心を通わせてゆく二人。明らかとなる〈アルセノン〉の秘密。それは偽りの平和を揺るがす文字通りの“猛毒”であった。 忘却の新世界を巡り幾重にも重なる謀略を超え少年たちが得るものとは――。 第27回電撃小説大賞《銀賞》受賞作。
この巻のあらすじ
あれから、忘却の楽園〈リーン〉は劇的には変わらなかった。だが、確実に変わり始めている。虚飾に満ちた理想郷で、オリヴィアはドラル王国の次期女王として、クリスは総統補佐官として。それぞれの道を歩む。 猛毒を宿す少女・フローライトとの甘き触れ合いの記憶に浸りながら、アルムは未来への望みを抱いていた。そんななか、少年のもとに舞い込んだのは、父・コランの訃報……動揺する少年たちに新たなる謀略の影が迫る! ほんの一時ですら平穏に満たされることのない世界、その悪意に少年は何を思うのか――。 第27回電撃小説大賞《銀賞》受賞。安寧の時を過ぎた新世界で少年と少女が至る運命の物語、第二弾。
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