高校入学の日に、異様に大人しい黒崎麻由と出会った「僕」を中心に進む現代学園青春ドラマ。文化祭の準備をきっかけに、黒崎は少しずつクラスへ受け入れられていくが、彼女の周囲には周囲が知らない事情が寄り添っている。教室での会話、行事の手伝い、放課後のやり取りを通して、黒崎と「僕」の距離が変わり、互いの見え方も少しずつ変化していく。全2巻の物語として、学校生活の接点だけで閉じず、ピアノのレッスンやコンサートを通じて家族の過去へ接続し、二十年前の出来事まで背景を広げる。さらに、黒崎を取り巻く沈黙の理由と、主人公が彼女に寄せる気持ちの行き先が、文化祭後の場面や音楽の場面に分散して描かれる。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 黒崎麻由の閉じた雰囲気が、周囲との関わりで少しずつほどけていく過程が印象に残る。
- 派手さよりも、心情や関係性を丁寧に積み上げる作りが読みやすい。
- 学園青春ものとして見ても、オカルトやミステリーの要素が控えめに差し込まれていて独特。
- 文章のきれいさ、詩的な表現、落ち着いた空気感を評価する声が目立つ。
- 1巻からの積み残しを回収し、人物像や関係性が見えやすくなった点が好意的に受け止められている。
こんな人におすすめ
- 静かな青春小説や、感情の変化をじっくり追う物語が好きな人。
- ラノベの派手な展開より、現実寄りの学園ドラマを読みたい人。
- 孤立したヒロインが少しずつ周囲に溶け込む話に惹かれる人。
- オカルトや不思議要素があっても、あくまで人間関係中心で読みたい人。
- 文章の雰囲気や余韻を重視する読者。
人を選ぶポイント
- 事件や不思議要素を強く期待すると、全体の地味さに物足りなさを感じやすい。
- 展開は大きく跳ねるタイプではなく、抑揚が小さいため好みが分かれる。
- 父親まわりや一部の設定処理に、掘り下げ不足や中途半端さを感じる読者がいる。
- 終盤の流れやオカルト寄りの着地に、唐突さを覚える反応がある。
- キャラ名の紛らわしさや、場面転換の多さを気にする声もある。
テンポ・読後感
- 全体は落ち着いていて、淡々と進む静かなテンポ。
- じわじわ関係が変わるタイプで、派手な山場より積み重ねが中心。
- みずみずしさと黒さが同居する、やわらかいのに少し不穏な空気。
- 読後感は穏やかだが、ところどころに引っかかりや余韻が残る。
- ラノベというより一般文芸寄りに感じる読者が多い。
キャラクターへの評価
- 黒崎麻由は、孤立感のある美少女として始まり、少しずつ表情が増えていく変化が強く印象に残る。
- 主人公の黒井は、踏み込みすぎない距離感や淡々とした語り口が特徴として受け止められている。
- ノギハラは、影のある存在として気になる一方、過去が見えると人間味が増すと見られている。
- 父親や家族の人物像は、重要なわりに描写が足りない、軽い、弱いといった受け止めがある。
- 脇役同士の関係や、名前・色のモチーフに注目する読者も多い。
巻一覧
この巻のあらすじ
高校入学の日から、彼女の異様な大人しさは僕の印象に残った。誰もが気になって仕方ないほどの存在感を持ちながら誰も触れられなかった彼女――黒崎麻由。文化祭の準備の中、僕とのささいな会話をきっかけに、黒崎は少しずつクラスに迎え入れられていくのだけど、彼女には僕たちの知らない影が寄り添っていて……。そんな彼女のそばに、僕はいたいと思った――。えんため大賞優秀賞、美しく危うく脆い二人の「黒」が織り成すドラマティック青春ストーリー。
この巻のあらすじ
文化祭、そしてノギハラとの件を経て、少しずつ変わってきた黒崎。本格的にピアノを習いたいと言う彼女を、僕は入谷市で行われるコンサートに誘うことにした。その奏者である青島未華子さんは、黒崎のお母さん、奏さんの教え子であることがわかり、黒崎との出会いを喜んでくれるのだけど、彼女は黒崎の両親の過去、そして二十年前の事件にも深く関係していたようで――。第16回えんため大賞優秀賞受賞作、ドラマティック青春ストーリー第2巻、登場。
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