大戦と禁酒法で旧来の道徳が崩れた街を舞台に、非合法の運び屋シーモア・ロードと、血を吸って生きる吸血鬼の少女ルーミーが共に暮らしながら生き延びていく物語。仕事上のトラブル、マフィアの追跡、吸血鬼狩りや脱獄した怪異の介入を通じて、二人は居場所のない者どうしの関係を深めていく。物語は、運び屋の仕事と恋愛、組織同士の思惑、街に潜む怪物たちの動きを重ねながら広がり、やがて人と人ならざるものの共存そのものが揺らいでいく。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 禁酒法時代の退廃感と、運び屋と吸血鬼が交わる独特の世界観が強い。
- 人間と人外の距離が少しずつ変わる関係性が軸になっていて、恋愛と相棒感の両方で読める。
- 伏線の回収や構成のまとまりがよく、巻ごとに印象を変えながらも読み応えがある。
- シーモアの主観で進む語りと、ルーミーの感情が行動で立ち上がる見せ方が印象的。
- 物語の空気は重めでも、読後は不思議と爽快感や甘さが残る。
こんな人におすすめ
- 人外ヒロインとの関係性をじっくり追いたい人。
- 退廃的な雰囲気や禁酒法時代の空気感が好きな人。
- ラブコメ寄りにもシリアス寄りにも振れる作品を楽しめる人。
- 心情描写や関係性の変化を重視して読む人。
- 伏線回収やきれいな着地を重視する人。
人を選ぶポイント
- 心情を細かく説明するタイプではなく、淡々と進む巻は感情の動きが薄く感じやすい。
- 巻によってラブコメ色、サスペンス色、アクション色の比重がかなり変わる。
- 期待していた「ゆっくり惹かれ合う」濃い描写を求めると、やや物足りない場合がある。
- 主要人物の関係が進んでも、展開が生々しく複雑で読み味が軽いだけではない。
- 新キャラや事件が増える巻では、関係性の整理に少し集中力が要る。
テンポ・読後感
- 全体はテンポよく読めるが、会話や心情の間はあえて抑えめ。
- 巻ごとに空気が変わり、しっとりした恋愛、サスペンス、アクションが入れ替わる。
- 退廃的で少し重いのに、読後は甘さや清々しさが残る。
- 淡々とした進行の中で、要所の展開が強く刺さる構成。
- じわじわ近づく関係と、急に切り替わる事件性の落差が効いている。
キャラクターへの評価
- シーモアは煙に巻くような性格でも、自分なりの筋を通すところが魅力として受け取られている。
- ルーミーはデレや甘やかしが強く、愛情表現の濃さが目立つ。
- ふたりの関係は「人間と怪物」から「対等な相手」へ寄っていく見え方が強い。
- 巻が進むほど、恋人感やバカップル感、家族めいたまとまりが増していく。
- 脇役や新キャラは、関係を揺らす装置として重めの背景を背負って登場しやすい。
巻一覧
この巻のあらすじ
大戦と禁酒法によって旧来の道徳が崩れ去ったその時代。非合法の運び屋シーモア・ロードのもとにある日持ち込まれた荷物は、人の血を吸って生きる正真正銘の怪物——吸血鬼の少女であった。 仕事上のトラブルから始まった吸血鬼ルーミー・スパイクとの慣れない同居生活。荒んだ街での問題だらけの運び屋業。そして、彼女を付け狙うマフィアの影。 彼女の生きていける安全な場所を求めてあがく中で、居場所のないシーモアとルーミーはゆっくりと惹かれ合っていく。 嘘と秘密を孕んだ空っぽの恋。けれど彼らには、そんなちっぽけな幸福で十分だった。 人と人ならざる者との恋の果てに、血に汚れた選択が待ち受けているとしても。
非合法の運び屋と天涯孤独の吸血鬼の共棲を描くファンタジーロマンス、開幕。
この巻のあらすじ
「「ハッピーニューイヤー」」 降りしきる雪とともに訪れた新年。吸血鬼ルーミーを因縁と陰謀の中から救い出し、日常へと回帰したシーモア。騒々しい運び屋仕事の中で、二人はぎこちなくも幸福な日々を送っていた。 だがそんな日常も長くは続かない。 マフィアに追われ、逃げ込んできた双子のバーズアイ姉妹。人を傷つけないと誓ったことによって、徐々に迫り来るルーミーの飢えの限界。 緩やかに、しかし確かに平穏の終わりが近づく中で、シーモアたちの前に姿を現す最悪の敵『吸血鬼狩り』。 選び取った幸福の中で、シーモアは更なる決断を求められることになる。 人と人ならざるものの恋物語、第二弾。
この巻のあらすじ
「お兄ちゃんも真面目に生きて、天国を目指そうって気になってきたんですか?」 個人でやっていた運び屋を、会社として運営し始めて早一月。恋人のルーミー、そして社員として雇い入れたバーズアイ姉妹たちとともに仕事を回す日々。経営は苦しいながらもシーモアは、情報屋のフランから「真面目」とからかわれるような幸せに浸っていた。 だがある日シーモアのもとに捜査官から、ルーミーのもとに殺人株式会社から、脱獄した『死神』の捕獲・討伐に協力するようそれぞれ秘密裡に依頼が入る。 一方、『死神』の手による連続殺人事件が巷を騒がせるようになり、街は徐々に無秩序がはびこるようになっていた。はからずも同時期、街には新たなる怪異が産声を上げようとしていて……。
この巻のあらすじ
『死神』との戦いも乗り越えて、より一層の愛を深めたシーモアとルーミー。傍目にも仲睦まじく、なにより明るく素直に愛情を振りまくルーミーの姿は、出会った頃からの大きな変化を感じさせるものだった。 そしてもう一つ、変化はあった。白昼を切り裂いた夜空と、日の中を飛んでいく吸血鬼。あの日、怪異が多くの人の目に留まった。そして世界の理の箍が外れたように、これまで隠されてきた無数の怪物たちが静かに蠢き出していく。 そんな新しい日常。突如事件は起きる。 「――パパ! 会いにきたの!」 自分とどこか似ている『娘』の登場に動揺を隠せないシーモア。否定しきれない彼の態度に、ルーミーの視線はどんどん険しくなっていく……!
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