クインシード王国と隣国ランヴィエルスを舞台に、第二王女エヴァを中心とした王宮恋愛ファンタジー。婚約者アレックスとの関係、蒐集家ラ・コット伯爵の動き、紫の瞳をもつエヴァに向けられる『約束の愛し子』という呼び名が、物語の軸として重なる。王宮、歌劇場、首都レー・ルティア、伯爵の屋敷などを行き来しながら、恋愛と身分、秘密と記憶、王家の事情が絡む。短編では周辺人物の視点や日常、過去の断片も描かれ、中心人物の関係と背景が少しずつ広がっていく。短編集も含めて、同じ世界の別角度から人物関係を補う構成になっている。エヴァを軸にした本編と、登場人物の背景を掘る短編群がある。続編・外伝・短編は、王宮周辺の人物や出来事を補足する形で配置されている。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 王宮ものの雰囲気と西洋風の世界観が強く、衣装や挿絵の可愛さも含めて“乙女チック”な空気を楽しめる。
- エヴァを中心に、秘密・謎・身分差・恋愛が少しずつ絡み合っていく構成が引き込まれる。
- 退屈姫として閉じた生活から動き出す展開や、後半の急展開で一気に読み進めやすい。
- アレックス、ルウ、レオンなど、報われなさや不憫さを抱えた人物が多く、感情の揺れが大きい。
- 章ごとに人間関係が増え、恋愛だけでなく王宮内の思惑や家族関係の謎も見どころになっている。
こんな人におすすめ
- 王宮ロマンス、少女小説、コバルト系の雰囲気が好きな人。
- 恋愛一辺倒より、秘密や陰謀、家族の事情が絡む話を読みたい人。
- かわいいドレスや挿絵込みで作品世界を味わいたい人。
- 報われない片想いや切ない関係性に惹かれる人。
- じりじり進む前半から、後半の動き出しまで含めて楽しめる人。
人を選ぶポイント
- 序盤はスローテンポで、展開の遅さをじれったく感じやすい。
- 恋愛の決着がすっきりしにくく、もやもやを残したまま進。
- 謎や伏線が多い一方で、回収しきれないまま終わる印象がある。
- シリアス寄りで、王宮側の事情や制約がかなりシビア。
- 報われない人物が多く、切なさや不憫さが強めに残る。
テンポ・読後感
- 前半は静かでじりじりした進み方だが、後半は事件が動いて読みやすくなる。
- かわいらしい王宮ロマンスの顔をしつつ、内側は意外とシリアスで生々しい。
- 謎が増えていく感覚が強く、安心して甘いだけの展開にはなりにくい。
- 退屈姫のイメージから、少しずつ能動的に動く流れへ変わっていく。
- 恋愛と事件が並走し、切なさとワクワクが同時に来る読後感。
キャラクターへの評価
- エヴァは可愛い、面白い、おてんばで、人を巻き込む力がある。
- アレックスは一途で純朴、かなり不憫で応援したくなる。
- ルウは正体や立ち位置が気になる存在で、物語の鍵を握る印象が強い。
- レオンやコーネリア、ウィリアムなど周辺人物も濃く、恋や事情を抱えている。
- 母親世代や王家側の人物にも謎が多く、家族関係そのものが見どころになっている。
巻一覧
この巻のあらすじ
王都ロンディミルズの歌劇場(オペラ・ハウス)。王女エヴァは目の前のアレックスをじっと見つめる。彼は三百年の歴史を持つブラウドール家の長男であり、婚約者。エヴァは彼の心がよくわからない。侍女のアリアにいくら諭されたところで、アレックスの素晴らしさがわからない。ある日、従姉姫にあたるコーネリアがエヴァの城を訪れた。婚約破棄の方法を訊ねたエヴァに、コーネリアはあるアイデアを授けた。
この巻のあらすじ
クインシード王国第二王女のエヴァは、隣国からの客人を迎えるため、王都郊外にあるウィングレス城に来ていた。ところがその街で、エヴァはあの時の少年を見かけた。婚約者のアレックスをかどわかし、紫の瞳をもつエヴァのことを『約束の愛し子(プロミスド・チャイルド)』と呼んだ男、ラ・コット伯爵の供をしていた少年・ルウを! そして、少年を追いかけて迷い込んだ路地で、エヴァは謎の老婆に出会い……!?
この巻のあらすじ
クインシード王国第二王女のエヴァは、婚約者のアレックスと共に、謎の男ラ・コット伯爵に囚われていた。エヴァを守るため、王都に帰ることを拒むアレックスと、彼を帰そうとするエヴァ。ふたりの意見は平行線をたどるばかり。そんな中、ふたりが伯爵に連れて行かれた場所は、エヴァの記憶の中にだけある小さな古城だった。しかしエヴァは、目にした風景に強烈な違和感を覚えてしまい…!?
この巻のあらすじ
クインシード王国第二王女のエヴァのまわりには、ひと癖もふた癖もある人ばっかり! シスコンの弟王子ウィリアムに、過保護な兄王子レオン、鉄面皮の従者ジークに苦労性の侍女アリア。そんな人たちに囲まれて、何も起きないわけがない! やっぱり今日も王宮には大騒動が巻き起こり……!? 表題作に加えて4つの短編を収録した、大人気王宮ファンタジー、初読み切り作品集!【目次】退屈姫の不埒な日常/退屈王子の微妙な悲劇/憂鬱騎士の華麗な転身/偏屈王子の果敢な失恋/箱入侍女の贅沢な災難/あとがき
この巻のあらすじ
王女の身分を自ら捨てたエヴァは、隣国ランヴィエルスにあるラ・コット伯爵の屋敷にいた。外出を許されず、家庭教師で採寸魔の小間使いのキャロルに追いかけまわされる毎日を送る一方で、幼なじみのルウはなぜかそっけない。そんなある日、エヴァはラ・コットとともにオペラ座に向かう。そこにはランヴィエルスの王太子エミールと、王太子妃のクリスティーナも訪れていたのだが…!?
この巻のあらすじ
ランヴィエルス王国の病める首都、レー・ルティアに暮らすミシェルは、「思い出(ル・レクエルド)」という名前で仕事をする男娼の少年。「うそつき女(ラ・トランぺーラ)」と呼ばれる少女リカとの衝撃的な出逢いがミシェルの過去の結び目をほどいていく…。敵なのか味方なのか分からないリカに翻弄されながら、ミシェルが見つけた真実とは? ラ・コット伯爵をはじめとする登場人物たちの謎がつまびらかに明かされる歌劇的短編集。【目次】明日の泡沫寝(うたたね)/夢恋う少年に響く都の歌/或る明日のための微睡(まどろみ)/夢なき少年に降る春の雪/夢ひそかな明日のための断片/あとがき
この巻のあらすじ
蒐集家(コレクター)ラ・コット伯爵がまた珍しいものを持ってきた。マダム・カメリアという美しい亡霊つきの東洋の薔薇(シノワ・ローズ)……。親しくなった彼女の願いを叶えるべく、エヴァは奔走するが? 深まる一方の伯爵の秘密を探るため、エヴァはボードと一緒に、無断で首都レー・ルティアまで出てきてしまう。そこで彼女は『約束の愛し子(プロミスド・チャイルド)』の秘密に迫るのだが…!? エヴァの中ではある感情が芽生え始めていて!?
この巻のあらすじ
エヴァの失踪により帰郷していた侍女アリアが、クインシード王国第三王子ウィリアムに呼び出され王都に戻る。そこにいたのは、事故死したはずのあの人で…!? 混乱するアリアに、第二王子のレイモンドはある計画を持ちかける。一方、ミシェルが『約束の愛し子(プロミスド・チャイルド)』を必要とする本当に理由を知ったエヴァは、これ以上ミシェルのもとに留まるべきではないのではないかと思い悩み始めて…!?
この巻のあらすじ
ミシェルに決別を宣言され、正真正銘「自由」の身となったエヴァ。愛する人から切り離される痛みを必死にこらえ「さよなら(アデュー)」を告げる。ジークを伴って街に出るが、国王が暗殺され非常事態に陥った首都レー・ルティアは、騒がしく危険な状態だった。クインシードに渡りたい、と言うエヴァを、ジークは「連絡係」の『水車小屋(ムーラン・ア・オー)』の屋敷に連れて行き…。「自由」な姫君の本当の旅立ちの時がくる!【目次】王宮ロマンス革命 花の都を旅立つ姫君/夢散る少女に絡まる荊の指輪/あとがき
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