韻雅町を舞台に、猟奇事件と都市伝説の結びつきを追うフォークロアミステリーの連作。町で連続する凄惨な殺人や失踪をめぐって、刑事の捜査と高校の人間関係、噂話が同じ事件線上で扱われる。中心には、周囲から孤立した転校生や、オカルトや陰謀論に傾く少女たちがいて、彼女たちの言動が事件の見え方を変えていく。物語は、怪異めいた噂を手がかりに現実の事件へ近づく形で進み、学校、署、町の外れにある「境界」をまたぐ気配が全体を通して配置されている。2巻では別件の失踪を起点に、異世界に行く方法という噂へ話が広がる。1巻と2巻はいずれも都市伝説を軸にした捜査譚としてまとまっている。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 都市伝説や怪異を、猟奇事件とつなげて読む感覚が新鮮。
- 不気味さと美しさが同居するヒロイン像が強く印象に残る。
- 章ごとの視点切り替えや群像劇の組み立てが読みやすい。
- ホラー寄りの空気から、後半で意外な方向へ転ぶ展開がある。
- イラストの完成度が高く、表紙やビジュアル面の満足度も高い。
こんな人におすすめ
- 都市伝説、オカルト、フォークロア系の題材が好き。
- じわじわ不穏さが積み上がるラノベホラーを読みたい。
- キャラの魅力や雰囲気重視で作品を楽しみたい。
- ミステリーの論理性より、怪異と事件の混ざり方を楽しめる。
- シリーズの続きや世界観の広がりに期待したい。
人を選ぶポイント
- 本格ミステリーとしての謎解きは弱め。
- 主人公格や男性キャラの出番、活躍が薄く感じられやすい。
- 事件とキャラの結びつきがやや強引に映る部分がある。
- 序盤は退屈に感じやすく、乗るまで時間がかかる。
- 露悪的・猟奇的な描写が苦手だときつい。
テンポ・読後感
- 序盤は静かで不穏、途中から一気に引き込む流れ。
- ホラーの湿度とラノベらしい軽さが同居している。
- 読後感は重すぎず、救いのある着地が印象に残る。
- 事件の空気はエグいが、文章や構成は比較的手堅い。
- 先の巻へつながる含みがあり、続きが気になる作り。
キャラクターへの評価
- 華志摩さんは不気味さと美しさが際立ち、印象が強い。
- 道隆は重要そうに見えるのに、巻によっては空回り気味。
- 亜季は巻き込まれ方が不憫で、読者の同情を集めやすい。
- 杜秋は胡散臭さや存在感が目立ち、敵役として強く記憶に残る。
- 女性キャラの描写は魅力的だが、男性キャラは薄く見えやすい。
巻一覧
この巻のあらすじ
『境界』の向こうには何かがいる――。
平和な町で猟奇殺人事件が起こった。 遺体の状態を見たベテラン刑事が驚愕するほどの凄惨な事件。それが連続的に発生するようになり事件規模が大きくなっていたある日。 町の高校にどこか作り物めいた美しさを持つ少女・華志摩玲子が転校してくる。彼女は最低限の返答以外はせず、他人を寄せ付けることはなく、不気味さだけが浸透し孤立していった。 常軌を逸しているものの自分に実害がないと判断し、クラスが玲子の存在に慣れ始めたころ。事件の捜査状況が進展をみせないためか、噂が噂を呼び「ホシカリリョウコ」という手足をほしがる都市伝説が犯人なのではと憶測が飛び交うようになる。 教室で生徒たちがその噂話で笑っていると 見ているではないか、 興味を示しているではないか、 あの華志摩玲子が。あまりに不気味な底のしれない漆黒の眼でこちらを見ている――。 しかし、その異様な光景に気づいているのは真田晴海という少女1人だけだった。
果たして奇妙な転校生は町で起こる猟奇殺人事件に関わりがあるのか、あまりに不気味な彼女の行動が恐怖を呼び覚ます。新感覚のフォークロアミステリ。
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
この巻のあらすじ
失踪事件の裏に都市伝説の噂あり――。
若い女性が次々と犠牲になった「北関東連続バラバラ殺人事件」から半年。奇妙な事件が後を絶たない韻雅町で新たに発生した女子高生失踪事件。 韻雅町西署の刑事、時田英臣と恩野美奈の二人は捜査に乗り出すも、消息を絶った女子高生・草薙勾玉は絶世の美貌を持ちながら、その中身は突拍子もない陰謀論や、馬鹿げた都市伝説、歪んだ哲学に傾倒している生粋のオカルトマニアで、偏屈者として有名だった。 学校内で「破滅的な美女(クラッシュビューティー)」というあだ名がつけられるほどで、その奇矯さから同級生に友人と呼べるような相手がほとんどおらず、捜査は難航する。 勾玉の後輩で唯一の友人だった桜井道隆にも彼女の行方についての心当たりはなかったが、聞き込みにやってきた時田との予期せぬ接点から捜査への協力を申し出るのだった。 勾玉の行方を追う道隆たちは、やがて彼女が失踪前に興味を示していた「異世界に行く方法」の噂から、都市伝説になぞらえた陰謀の存在に迫っていく――。
第10回小学館ライトノベル大賞ガガガ賞受賞のフォークロアミステリー第2弾!
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
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