19世紀後半のロンドンを舞台に、モリアーティと名乗る青年と、彼に関わる貴族デレク、情報部のエージェント・ワトスンたちが、陰謀や事件を追う物語です。霧の街、庭園、劇場、ベーカー・ストリートなどを背景に、暗殺者の捜索、資金輸送路をめぐる事件、呪いの人形、英国を揺るがす策謀が連なります。中心には、モリアーティとワトスンの関係と、彼らを取り巻く人物たちの接触と対立があります。シリーズ全体では、個別の事件を通して、二人の立場や呼び名、協力関係が変化していく流れが描かれます。電子書籍限定の書き下ろし短篇も各巻に収録されています。モリアーティがホームズを名乗る局面もあり、対立の図式がどのように形づくられるかが軸になります。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- シャーロック・ホームズ正典の要素を拾い直しつつ、別解釈で組み替える仕掛けが楽しい。
- モリアーティ、ワトソン、アイリーン、マイクロフトなどおなじみの名前が次々出てきて、元ネタ探しで読める。
- 事件そのものより、人物関係や設定のひねりを追う面白さが強い。
- 先が読めない名前の扱い、立場の入れ替わり、正典とのつながり方に引っかかりがある。
- 挿絵や雰囲気込みで、パスティーシュとしての満足感が高い。
こんな人におすすめ
- シャーロック・ホームズの正典やパスティーシュを読み慣れている人。
- 元ネタとの対応関係を探しながら読むのが好きな人。
- 推理の厳密さより、設定の発想やキャラの再解釈を楽しみたい人。
- 少女漫画寄りの空気感や、やや耽美・病み気味の人物配置が気にならない人。
- シリーズを通して伏線や関係性の変化を追いたい人。
人を選ぶポイント
- 本格ミステリとしてのトリック重視ではなく、構成の強引さや荒さが目立つ。
- 主要人物の登場順がかなりずれ、期待した役回りの人物がなかなか出てこない。
- 名前の入れ替えや多重設定が多く、整理しながら読まないと混乱しやすい。
- 校正や表記の違和感を気にすると引っかかる箇所がある。
- 同性愛的な匂いや病んだ空気が濃く、好みが分かれやすい。
テンポ・読後感
- 序盤は人物紹介と設定の提示が中心で、事件の進みはゆっくりめ。
- 中盤以降に少しずつ役者がそろい、関係性が動き出す。
- 全体にノンストップで読める軽快さはあるが、内容はかなり混線気味。
- 雰囲気は耽美寄りで、シリアスさと軽いノリが同居している。
- 先の展開を追いたくなる引きは強く、シリーズ通読向き。
キャラクターへの評価
- モリアーティは黒髪・長身・灰色の瞳の青年として印象が強く、存在感が大きい。
- ワトソンは原典よりも能動的で、諜報や実務に強い「使える男」として受け取られている。
- ホームズは登場までが遅く、出てきても役割や立ち位置が通常イメージとずれる。
- マチルダは巻を追うごとに存在感が増し、中心人物として見られている。
- アイリーンやマイクロフトは、出るだけで物語の空気を変える脇役として印象に残る。
巻一覧
この巻のあらすじ
「きみは、誰なんだ?」「モリアーティと呼べばいい」19世紀後半、舞台は霧かすむ秋のロンドン。無意識の盗癖に悩む青年貴族デレクのもとに現れたのは、黒髪と灰色の瞳を持つ理知的な若い男だった。青年に翻弄されながらも、デレクが彼を憎むことができないのは……? 謎が謎を呼ぶミステリアス・ロマン、今ここに開幕!! 電子書籍限定・新作書き下ろし短篇も収録。
この巻のあらすじ
「幽霊、或いはモリアーティ教授という名を耳にしたことは?」 トルヴァン伯爵が“彼”と出会って三年の後。少女マチルダは霧の庭園で仮面の男と不思議な邂逅をし、若き美貌のプリマ・ドンナは魔性の声で歌い、テノール歌手とピアノ伴奏者は不審な死を迎える……。闇の資金輸送路ファントム・ルートをめぐる陰謀、誤解と裏切り、そして報復の行方は――!? 謎が謎を呼ぶミステリアス・ロマン、華麗なる第2弾!! 電子書籍限定・新作書き下ろし短篇も収録。
この巻のあらすじ
「生涯、あなたとパートナーを組む気はないんだから」 ジョン・H・ワトスン――英国情報部の特殊機関《樽》のエージェント。彼は現在、ある任務を負って飛文(フェイウェン)という暗殺者(アサシン)を捜している。そして、ワトスンの前に現れた臨時の助手ヴィー。黒髪と灰色の瞳を持ち、ヴァイオリンを弾くこの青年は、事件解決の一歩手前までワトスンを導くが、その事件の背景は、ワトスンに一人の女性を思い出させた……。謎が謎を呼ぶミステリアス・ロマン、あらかじめ約束された男たちの出会いを描く第3弾!! 電子書籍限定・新作書き下ろし短篇も収録。
この巻のあらすじ
婚約中のデレクとマチルダを巻き込んだのは、モリアーティに興味を持った人物が贈った呪いの人形だった。彼はさらに、モリアーティにとって特別な存在(ファム・ファタル)であるエリザを、英国倫敦に呼び戻すことで悪意の宣戦布告をする――。謎が謎が呼ぶミステリアス・ロマン、ヴィーことモリアーティが再び《樽》に接近し、ワトスンとコンビを組むまでを描く、新展開の第4弾!! 電子書籍限定・新作書き下ろし短篇も収録。
この巻のあらすじ
「ヴィー、モリアーティ。今はシャーロック・ホームズとも名乗っているそうだね」叛逆罪で追われるワトスンに差し伸べられた協力者の手。それは必然的に新しい名前を手に入れたモリアーティだった。二人はベーカー・ストリートに仮の居所を定め、共通の敵シャーロック・スコット・ホームズが周到に用意した“ゲーム”に挑むが……!? 謎が謎を呼ぶミステリアス・ロマン、緊迫の第5弾!! 電子書籍限定・新作書き下ろし短篇も収録。
この巻のあらすじ
「俺とあいつは、パートナーなんだ。一時的にしろ、何にしろ、とにかく、今現在、あいつが俺のパートナーである限り、俺があいつを見捨てることはありえないんだ」遂にモリアーティ(=ホームズ)とワトスンが手を結んだ!! スコットの悪意、ジョイスの執着は英国を揺るがす陰謀を孕み、様々な思惑が絡むなか、桟橋の空に銃声が鳴り響く……。そして、世界一有名な諮問探偵と悪の教授(プロフェッサー)の対立の図式は、そこからいかにして誕生するのか――!? ミステリアス・ロマン、謎を解き明かして堂々の完結!! 電子書籍限定・新作書き下ろし短篇も収録。
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