本作は、新宿・歌舞伎町を舞台に、母の死の真相を追う女子高生・摩耶を描く現代サスペンス小説。母の遺品整理の途中で拳銃トカレフを見つけた摩耶は、母が事件に巻き込まれたと考え、手がかりを求めて裏社会へ踏み込む。物語は、繁華街のビル群、ヤクザ抗争、不条理な暴力の中で、少女が事実を確かめようと行動する過程を軸に進む。納得できない状況に押し流されながらも、摩耶は拳銃を起点に母の足取りを追い、都市の表と裏が交差する現場に向き合う。単巻でまとまる構成で、家族の死の調査と都市の危うさが並行して描かれる。

構造レビュー

編集部判定 判定なし

ストーリーの良さ A (3) レビュー

理由・補足

編集部

女子高生が主人公のハードボイルド小説。母の不審死に関する手がかりを求めて歌舞伎町に迷い込んだ女子高生が、生前の母と親しかったヤクザに拾われ、高飛びや夜逃げを受注する旅行会社で働くうちに、裏社会で生き抜く強さを身に付けていく。

キャラクター A (3) レビュー

理由・補足

編集部

主人公・摩耶の劇的な変化が印象的。級友の陰口に黙って耐えるしかなかった彼女が、生前の母と働いていたヤクザの間で揉まれるうちに世間を知って成長し、決して暴力に折れないタフな心と、理不尽にとことん食らい付く根性を鍛え上げられていく過程が良い。

設定・世界観 A (3) レビュー

理由・補足

編集部

暴力団が暗躍する歌舞伎町が舞台。主人公のバイト先が限りなく黒に近いグレーな旅行会社というのも面白く、ツアーの仕組みに疎い一般客を騙して搾取する手口や高飛びの段取りは勉強になる。暴力描写は相応に過激なので苦手な人は注意。

短評・キャッチコピー

この項目をレビュー

編集部

母の形見のトカレフは少女を歌舞伎町に導いた。

編集部

母の飛び降り自殺により天涯孤独の身となった母子家庭の女子高生、摩耶。遺品整理中に一丁のトカレフを発見した彼女は、母の死の謎を追って新宿歌舞伎町に足を踏み入れるのだが、そこは欲望と陰謀渦巻く大人の世界だった……。

こんな人におすすめ

この項目をレビュー

編集部

ノワール小説やピカレスクロマン、ハードボイルド小説が好きな人 新宿歌舞伎町を観光したい人 裏社会に興味がある人 主人公の熱い成長を見届けたい人 心身ともにタフなJKの生き様に惚れたい人 やさぐれたヤクザのおっさんが好きな人

  • AI分析(あらすじ)

    現代日本の裏社会や、家族の死の真相を追う物語に関心がある人

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編集部

峰月皓は日本の小説家。主にメディアワークス文庫で活動していた。代表作は以下。 『俺のコンビニ』 『俺たちのコンビニ』 『エキナカには神様がいる』 『天使のどーなつ』

イラストレーター情報

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編集部

ヤマウチシズは日本のイラストレーター兼漫画家。様々なラノベや書籍の装画を手掛けている。代表作は以下。 * ホーンテッド・キャンパスシリーズ(著:櫛木理宇 / KADOKAWA / 角川ホラー文庫) * 京都寺町三条のホームズシリーズ(著:望月麻衣 / 双葉社 / 双葉文庫) * 京都烏丸御池のお祓い本舗シリーズ(著:望月麻衣 / 双葉社 / 双葉文庫) * 夜鳥夏彦の骨董喫茶シリーズ(著:硝子町玻璃 / 一迅社 / 一迅社メゾン文庫) * 無色騎士の英雄譚シリーズ(著:浦賀やまみち / 講談社 / 講談社レジェンドノベルズ) * ハナシマさんシリーズ(著:天宮伊佐 / 小学館 / 小学館ガガガ文庫) * ドッグカフェ・ワンノアールシリーズ(著:石田祥 / 宝島社 / 宝島社文庫) * 研究公正局・二神冴希の査問 幻の論文と消えた研究者(著:喜多喜久 / 宝島社 / 宝島社文庫) * コレクター 不思議な石の物語(著:深津十一 / 宝島社 / 宝島社文庫) * デス・サイン 死神のいる教室(著:深津十一 / 宝島社 / 宝島社文庫) * コンビニで夜勤バイトを始めまして。(著:天野アタル / KADOKAWA) * ポップコーン・ラバーズ あの日出会った君と僕の四季(著:野村行央 / 集英社 / 集英社オレンジ文庫) * きみを忘れないための5つの思い出(著:半田畔 / 集英社 / 集英社オレンジ文庫) * 放課後、君はさくらのなかで(著:竹岡葉月 / 集英社 / 集英社オレンジ文庫) * オミサワさんは次元がちがう(著:桐山なると / KADOKAWA / ファミ通文庫) * 文豪エロティカル(著:芥川龍之介他 / 実業之日本社 / 実業之日本社文庫) * あやかし寝具店 あなたの夢解き、致します(著:空高志 / 三交社 / SKYHIGH文庫) * 甘い恋飯は残業後に(著:つきおか晶 / Berry's Cafe / ベリーズ文庫) * 売れないアイドル活動日誌 朝霧ちとせはへこたれない(著:至道流星 / KADOKAWA / 富士見L文庫) * ハイカラ娘と銀座百鬼夜行(著:作楽シン / KADOKAWA / 富士見L文庫) * 落語家、はじめました。青葉亭かりんの謎解き高座(著:伽古屋圭市 / ティー・オーエンタテインメント / TOブックス) * 波間の国のファウスト:EINSATZ 天空のスリーピングビューティ(著:佐藤心 / 講談社BOX) * バレンタイン学園殺人日記(著:安河内哲也 / KADOKAWA / 中経出版) * 彩堂かすみの謎解きフィルム(著:騎月孝弘 / スターツ出版 / スターツ出版文庫)

編集部

メディアワークスから刊行された単発ラノベ。バイオレンスで殺伐とした世界観に反し、読後感は不思議と爽やか。一般人を狙った格安ツアー詐欺の手口など、裏社会の雑学も興味深い。序盤の消極的な印象から一変、仁義に悖る行いをする上司に啖呵を切ったかと思いきや、機転とブラフを織り交ぜて極道を見事出し抜く、摩耶の成長ぶりが鮮やかだった。

作品Q&A

評価されるポイントは? ストーリー
ベストアンサー
【おすすめキャラクター】 '''摩耶(まや)''' ノワール小説家の母と二人で暮らしていた女子高生。母の死の真相を知りたい一心で歌舞伎町を訪れ、ヤクザが経営する旅行会社に雇われる。当初は引っ込み思案な世間知らずだったが、夜逃げ希望者の同伴などの経験を積み、遂にはツアーを企画立案するブレインまで昇格した。

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この作品の特徴は? ストーリー
ベストアンサー
摩耶の母の死に関与した暴力団の思惑と、彼女が働く会社の業務が並行して描かれ、アングラなリアリティーを醸し出しているのが特徴。裏社会のルポルタージュ特有の生々しさを、上手くフィクションに落とし込んでエンタメに昇華していた。

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読者の声

読者レビューをもとに AI が要約した内容です。

作品の魅力

  • 母の死をきっかけに、拳銃を手に歌舞伎町へ踏み込む女子高生の「転落→成長」物語。
  • ヤクザ系の旅行会社で働きながら仕事を通して成長していく「お仕事小説」として読みやすい。
  • 歌舞伎町や裏社会を舞台にしつつ、文体は比較的軽く一気読みしやすい。
  • 任侠・人情・友情が混ざった雰囲気や、ヤクザと旅行代理店のミックスが作品の良さだ。
  • 表紙や題名のイメージとは違い、ハラハラ感はあるが銃撃戦一色ではない展開だ。

こんな人におすすめ

  • 新宿・歌舞伎町を舞台にしたリアルな地名や裏社会色のある物語が好きな人。
  • 主人公の成長や、理不尽な現場で大人に支えられながら踏み出す一歩を見届けたい人。
  • ノワール・ピカレスク・ハードボイルド寄りの空気感を、比較的ライトに楽しみたい人。
  • 峰月作品の「仕事小説」や、ヤクザ×日常業務のドタバタ劇に興味がある人。

人を選ぶポイント

  • 親友・良子の扱いが不快・救われなさすぎる、という批判的な声が目立つ。
  • 主人公や周囲の行動が軽率すぎる、危機感が足りない。
  • 時系列が過去と未来を行き来し、状況把握が大変だ。
  • 終盤やエピローグが駆け足・あっさり、伏線の回収不足を感じる。
  • 裏社会物としては物騒さが控えめで、レーベルや表紙の軽さとのギャップで勧めにくい。

テンポ・読後感

  • 序盤の転落ぶりの強さと、読み進めるうちの前向きさが同居している。
  • 淡々と進むが引き込まれ、一気読みしやすいテンポだ。
  • 不条理さや境界線を歩くひやりとした空気はある一方、バイオレンスはぬるめでエンタメとして読みやすい。
  • 後半は盛り上がりに欠ける・失速する。
  • 比較的あっさりした文体で重い題材もすいすい読める。

キャラクターへの評価

  • 摩耶(麻耶)は当初世間知らず・迂闊さもあるが、周囲に助けられ仕事で成長していく主人公として好感を持たれることが多い。
  • 上司・散崎は強面の頼れるおっさん像で、支え役として評価される声がある。
  • 旅行会社の社員たち(指のない男、彫りの深い男、元ヤクザなど)が個性的で物語を彩る。
  • 親友の良子は波乱万丈・リアリティ不足・扱いが可哀相。
  • ホストやグレーゾーンの大人たちとの関わりが、摩耶の世界観の変化を象徴している、という読み方がある。

巻一覧

彼女のトカレフ
2015年2月 ISBN 9784048693288
この巻のあらすじ

新宿・歌舞伎町のビルから飛び降りて亡くなった母親の形見を整理していた女子高生の摩耶。荷物を探るうちに彼女が見つけたのは、ずっしりと重い、黒光りする拳銃。 トカレフ。 やはり母は、なにか事件に巻き込まれたのだ――。 そう確信した摩耶は母の死の真相を探ろうと、トカレフを手に歌舞伎町へと向かい、ヤクザ抗争に巻き込まれる。 不条理なルール、納得できない暴力――立ちはだかる様々な困難に心折られながらも、歯をくいしばり、死にものぐるいでぶつかっていく摩耶。 そして彼女は、新たな人生を歩き始める……。

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