本作は、12月初旬の街を舞台に、失恋した高校生の「僕」と、望まない願いのみを叶えるノートを持つ少女が出会う現代恋愛ファンタジー。聖夜を前にした駅前のイルミネーションや冬の空気の中で、少年はクリスマスをなくしたいと願い、少女はそのための条件として疑似的な恋人関係を持ちかける。物語は、クリスマスを好きになる必要があるという逆向きの条件を軸に、二人が一緒に過ごす時間と感情の変化を追う。日常の街並みに、願いを扱うノートのルールが差し込まれる構成で、関係の始まりからひとつの区切りまでをまとめて描く。

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  • AI分析(あらすじ)

    ・失恋から始まる関係の変化を追いたい人 ・現代の街に不思議なルールが入る設定に関心がある人 ・冬やクリスマスを背景にした恋愛ものを読みたい人

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作品の魅力

  • クリスマスを消したいという発想と、望まない願いだけが叶うノートの組み合わせが強い引きになっている。
  • 擬似恋人として始まる関係から、切なさや温度のある感情が少しずつ立ち上がる流れが印象に残る。
  • 退廃感、寒さ、喪失感をまとった文章や空気感が刺さる人にはかなり強い。
  • 過去と現在を行き来する構成や、終盤で見え方が変わる仕掛けを評価する声が目立つ。
  • ラノベらしさよりも、青春小説やダーク寄りの恋愛小説として読むとハマりやすい。

こんな人におすすめ

  • クリスマスや冬の寂しさを題材にした、切ない物語が好きな人。
  • ただ甘い恋愛より、苦さや喪失感のある関係性を読みたい人。
  • 仕掛けや構成の変化を楽しみたい人。
  • ラノベの軽さより、文体や空気感の濃さを重視する人。
  • 三秋縋系の感触や、ダークな青春恋愛ものに惹かれる人。

人を選ぶポイント

  • 序盤は重さや陰鬱さが先に立ち、入り込みにくいと感じやすい。
  • 不幸の描き方や設定の重ね方が、やや既視感があると受け取られやすい。
  • 中盤までの展開を退屈、冗長、説明過多と感じる読み手もいる。
  • 共感しにくい人物像や、被害者意識の強い主人公に引っかかる場合がある。
  • 仕掛けや匂わせが強めで、物語の品質より作為が気になることがある。

テンポ・読後感

  • 全体は静かで、淡々としているのに空気は重い。
  • 序盤は停滞感があり、後半で一気に見え方が変わる構成。
  • 夢や回想を挟むことで、現実感が揺らぐような読後感になっている。
  • 甘さより苦さが前に出て、温かさは小さく差し込む程度。
  • 読後は切なさ、余韻、少しの救いが同時に残る。

キャラクターへの評価

  • 主人公は喪失を引きずる、湿度の高い人物として受け止められている。
  • 少女は暴力性や屈折を抱えた、かなり尖った造形として印象に残っている。
  • 名前を強く押し出さない距離感が、物語の匿名性や浮遊感につながっている。
  • 脇役は雰囲気づくりには効いているが、役割が記号的に見える場面もある。
  • ふたりの関係は、恋愛の甘さよりも不器用さと温度の低さが先に立つ。

巻一覧

サンタクロースを殺した。そして、キスをした。
2020年6月 ISBN 9784094518535
この巻のあらすじ

クリスマスを消すため僕は少女の恋人になる。

聖夜を間近に控え、街も浮き立つ12月初旬。

先輩にフラれた僕は、美しく輝く駅前のイルミネーションを眺め、どうしようもない苛立ちと悲しさに震えていた。

クリスマスなんて、なくなってしまえばいいのに……。

そんな僕の前に突如現れた、高校生らしい一人の少女。

「出来ますよ、クリスマスをなくすこと」

彼女の持つノートは、『望まない願いのみを叶える』ことが出来るらしい。

ノートの力で消すために、クリスマスを好きになる必要がある。だから――

「私と、疑似的な恋人になってください」

第14回小学館ライトノベル大賞、優秀賞受賞作品。

これは、僕と少女の奇妙な関係から始まる、恋を終わらせるための物語。

※「ガ報」付き!

※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。

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