『魔弾の王と聖泉の双紋剣』は、『魔弾の王と戦姫』の世界を舞台にした外伝シリーズで、弓使いのティグルと副官リムがアスヴァール王国で起きた異変に巻き込まれる物語である。舞台はジスタートとは別の島国アスヴァールで、蘇った建国者アルトリウスや円卓の騎士、精霊や魔物が入り交じる戦乱が描かれる。中心人物はティグル、リム、王女ギネヴィアで、王権をめぐる争いと超常の脅威への対処が物語の軸になる。シリーズ全体では、戦場での軍勢同士の衝突に加え、伝承や神器、精霊の介入が重なり、政治と伝説が結びついた展開へ広がる。後半には戦乱の収束後を描く短い物語も収録される。外伝本編の後日談にあたる短編も含まれる。
構造レビュー
作品Q&A
読者の声
読者レビューをもとに AI が要約した内容です。
作品の魅力
- 本編の合間を描く短編集として、戦記の余韻と次章へのつなぎが両立している。
- 商人の少女や村娘など、一般人の視点から魔弾の世界を見せる構成が新鮮。
- アスヴァール編の区切りとして、戦いの整理と新展開の予感がしっかりある。
- リムやティグルの関係、サーシャやギネヴィアの立ち位置など、人物関係の変化が見どころ。
- 魔物、精霊、神器などの要素が増えて、シリーズ全体のファンタジー感が強まっている。
こんな人におすすめ
- 本編の流れを追っていて、第一部の締めや番外的な短編も楽しみたい人。
- 戦記だけでなく、旅や日常寄りの小話、人物の掘り下げも読みたい人。
- ティグルとリムの関係の進み方や、周辺キャラの動きを追いたい人。
- 既存シリーズの雰囲気を残したまま、別視点やif的な展開を楽しみたい人。
- ファンタジー要素が強めになっても受け入れられる人。
人を選ぶポイント
- 収録話は短めで、巻全体のボリューム感は控えめ。
- 軍勢同士の大規模な戦記描写を期待すると、やや物足りなさがある。
- 既刊の流れを前提にした人物関係や用語が多く、単独で読むと入りにくい。
- 物語の区切りが大きく、巻内で多くが解決するというより次巻への布石が中心。
- シリーズ特有の重い展開や後味の残る場面もある。
テンポ・読後感
- 本筋の戦いから少し離れた、落ち着いたテンポの短編集。
- 会話や小話で進む場面が多く、読み味は軽めで親しみやすい。
- 戦闘はあるが、全体としては準備・余韻・次の舞台への助走の印象が強い。
- 冒険感や旅情が出る一方で、戦乱の不穏さも残る。
- シリーズが進むにつれて、戦記よりも神話的・伝奇的な色合いが濃くなっている。
キャラクターへの評価
- ティグルとリムは、相棒感と恋愛面の進展の両方で注目されている。
- ギネヴィアは王女としての責任感や機転が印象に残りやすい。
- サーシャは強さと立場の複雑さが際立ち、再登場時の存在感が大きい。
- リネットは有能さと強い個性で目を引き、好感と驚きの両方を集めている。
- メリッサや村娘など、一般人側の人物が世界観の広がりを見せている。
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巻一覧
この巻のあらすじ
ライトメリッツ公国の戦姫・エレンの下で働く弓使いの青年・ティグルと、エレンの副官・リム。故あって二人はいま、ジスタートに突如攻め入ってきた敵国・アスヴァールの真っ只中で孤立していた。 そこで二人は、アスヴァール王女ギネヴィアから、信じられない話を聞かされる。三百年も昔の人間であるはずのアスヴァール建国者・アルトリウスが蘇り、瞬く間に国を掌握してしまったというのだ。 ギネヴィアに協力することになった二人だったが、その前に、ティグルを上回る弓の力を持ち、そしてティグルのことを「今代の王」と呼ぶ謎の男が立ちはだかりーー。 魔弾の王VS魔弾の王。異国の地で、かつてない戦いがティグルとリムに迫る。
この巻のあらすじ
ティグルとリムの率いるギネヴィア軍は王都に迫り、蘇りし初代国王アルトリウスの軍勢と激突する。 双紋剣の力をもってしてもなお、ティグルたちはサーシャに圧倒されるが、そこへ驚くべき人物が救援に現れーー。
この巻のあらすじ
ギネヴィア軍の先遣隊は偽アルトリウス派の支配する町を攻め落としたが、円卓の騎士サーシャの率いる部隊の反撃に遭って敗れ、町を奪還されてしまった。 両軍が睨みあいに入る中、ティグルとリムはアルトリウスに対抗する術を求めて、古い時代の神殿を訪れる。猫の妖精ケットの導きによって、二人は過ぎ去りし時代の一風景を垣間見た。 アスヴァール島を統一すべく、王を名のって戦い続ける若きアルトリウス、彼を支える勇敢な騎士たち、アルトリウスを愛する少女ギネヴィアの姿を。そして、アルトリウスの腰には二振りの剣ーー双紋剣があった。 歴史に語られることのない存在が、悪意をもってアスヴァール島を呑みこもうとする。ティグルとリムは抗うことができるか。
この巻のあらすじ
アスヴァールの地に現れた新たな魔物ストリゴイ。 サーシャの助力もあり、ティグルとリムはからくも魔物を撃退したものの、滅ぼすまでには至らなかった。 そして、逃げ延びたストリゴイはティグルらギネヴィア軍と、魔物の殲滅に全力を注ぐアルトリウス軍を最大の障害と認識し、新たな影法師の大軍をそろえてアスヴァールを襲う。 ストリゴイと魔物の脅威を目の当たりにしたギネヴィアらは、アルトリウス軍との休戦と一時的な同盟の締結を模索するのだがーー。 アスヴァールを取り巻く争乱の嵐は、おもわぬ方向へ吹き荒れる。
この巻のあらすじ
円卓の騎士ボールスという犠牲を出しながらも、ティグルたちは魔物ストリゴイを滅ぼした。 アスヴァール全土を覆わんとした影法師の災禍は終わりを告げ、ギネヴィア軍とアルトリウス軍は雌雄を決するべく互いに軍を進める。 決戦の時が迫る中、ギネヴィアは、アルトリウスの剣によって命を落としたリネットのことを夢に見る。 それはただの夢ではなく、善き精霊モルガンと猫の王ケットの導きによるものだった。 一方、アルトリウスは円卓の騎士サーシャを見舞い、彼女から神器を受けとる。 そして、悪しき精霊マーリンは、己が野望の達成のために、両軍が激突する瞬間を静かに待ち受けていた。 よみがえる伝説と、超常の悪意に、ティグルとリムは決死の戦いを挑む。
この巻のあらすじ
アスヴァールの内乱は終わり、平和が訪れた。 ティグルとリムはライトメリッツに帰還し、多忙な生活に追われていた。 マーリンとの契約のくびきから解き放たれた魔弾の王は、ひょんなところから商人の少女と大斧の戦姫と共に旅をすることになる。 同じ頃、円卓の騎士サーシャはアスヴァール島の南西コーンウォールの田舎で余生を暮らす。 だが満足に戦える身体ではなくなった彼女の住む村に戦火の足跡が迫りつつあった。これは戦乱の合間に起こった、三つの小さな物語である。
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